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中国で悪質な食品安全事件が後を絶たない。もうけ主義に走る業者が違法な食品添加物を
乱用しているためで、健康被害も広がり、深刻な社会問題となっている。事態を重く見た政府は
取り締まりと規制の強化に改めて乗り出した。
湖南省長沙市では4月23日、結婚式に出席した300人近くが吐き気を訴え、病院に運ばれた。
地元テレビによると、筋肉増強剤のクレンブテロールが入った肉を食べたことが原因だった。
1999年に使用が禁止されたが、肉の赤身を増やすために飼料に混ぜる養豚業者が少なくない。
国内最大規模の食肉加工会社もクレンブテロール入りの豚肉を販売していたことが発覚。
業界全体に広がっている実態が浮き彫りになった。
不正は肉だけにとどまらない。上海市警察当局は4月中旬、使用禁止の着色料を使った
饅頭(マントウ=蒸しパン)を販売した同市内の食品会社の責任者5人を拘束。遼寧省瀋陽市の
警察当局は、違法添加物を使って漂白したモヤシを売っていた業者約30人を拘束した。
相次ぐ事件を受けて、食品安全担当の李克強(リー・コーチアン)副首相は、違法添加物を
使った業者について「営業の停止や資格取り消しのほか罰金など厳罰処分にする」との方針を
4月下旬に関係部門に指示。今月8日には、食品工場の従業員に対し、40時間の科学的知識や
倫理観を養う訓練を義務づける要綱も発表した。
中国政府は、2008年の冷凍ギョーザ中毒事件などのたびに対策を強めてきた。
しかし、昨年の食品安全事件は依然13万件に上り、違法業者は10万を超える。
復旦大学社会学部の于海教授は「道徳意識が欠けていることが根本的な原因で、
社会秩序が崩壊しかねない危険な状況だ」と警告している。
ソース
URLリンク(www.asahi.com)