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永平寺の前管長が、90歳を越えた頃に「悟りとは?」と問われ、「平気で生きる事」と答えていたが、
今、関東や東北で、余震や原発事故に向き合いながら、平気で生きている人間って、本当に立派だと思う。
やっぱり、こういった「禅の心」が、日本人の精神の中に自然と根付いているんだな。
外国から不思議がられるのも当然だ。
とはいえ、日本で今も山登りを続けている外国人男性がTVインタヴューを受けて、
「帰国した人も多いのに、なぜ、余震の続く今の日本で?」と聞かれ、
「地震は自然のする事だし、山にも雪崩のような自然災害はつきものなので、付き合ってゆくしかないですね。」と日本語で答えていたが、
その外国人も、「平気で生きる事」のできる立派な人物だと思った。
ちなみに、作家の曽根綾子さんも
「この、千年に一度の天災と言われるものの混乱の中で、平常心を失わない事が、実はどれほど大切だったか
改めて感じたのは、意外な結果であった。平たい言葉で言うと、平常心を失わない人は、すてきな人物に見えたのである。」
と最近のエッセイの中で書いていたが、確かに、こんな時に「平気で生きる事」ができる人間は、頼もしく素敵だ。
いずれにしても、他人の不幸を喜んだり、危険を煽ったり、見境も無く右往左往する人間に、最も欠けている心構えだ。