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昭和天皇が戦前に外国要人と交わした会話を、通訳の外交官が詳細に記録していたことが分かった。
関東大震災の約7年後、復興支援に天皇が感謝し、駐日米大使が
「復興は日本固有の力と驚くべき想像力によるもの」と応じている。
天皇が1930(昭和5)年のロンドン海軍軍縮条約締結を「此上もなく悦ばし」と評価する場面もあり、
発見した奈良岡聰智京都大准教授(日本政治外交史)が近く論文を発表する。
記録は、宮内省(当時)御用掛を兼務した外交官沢田廉三の「外国人拝謁記」。
29年9月から30年7月まで各国の大使や高級軍人ら延べ31組と面会した際の会話が
外務省の用紙約150枚にタイプ打ちされ、表紙に「極秘」と書かれている。
30年4月18日、天皇は駐日米国大使のウィリアム・キャッスル夫妻と皇居・宮殿で会食。
約7年前の関東大震災の復興について「米国の援助によるところ多く、比較的早く
完成せられたるは悦ばしく存じ居れり」と謝意を述べた。大使は「米国は当初にいささか援助したのみ。
その後は日本固有の力と日本人の驚くべき想像力によって完成された」と応えている。
同月13日には、軍縮条約が締結されることを喜び、天皇が英大使に「益々日英米の協力により
世界平和の増進せられんことを希望す」と語っている。同年3月にはデンマーク皇太子に
人口増加による食料不足がないか質問。29年の世界恐慌以来の世界情勢を憂慮していたことが推察される。
拝謁記は廉三の関係者が神奈川県大磯町で保管。奈良岡准教授が2007年に発見し、
外務省外交史料館に複写があるのも確認した。10年に鳥取県公文書館が発行した
廉三の資料集に表紙や一部の写真が掲載されている。
2011年5月4日 16時38分
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