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中部電力が、定期点検中の浜岡原発3号機(静岡県御前崎市)について、7月に
運転再開の予定と発表した。地元の理解を得て、という前提ではある。東日本大震災から
2カ月近くを経ても、東京電力福島第1原発事故は、収束の道筋が見えない。原発の
安全性が根底から揺らいでいる。いまの状況では、運転再開は容認できない。
川勝平太静岡県知事が難色を示している。中部電力は、静岡はもとより長野も含めた
近隣各県の意見を十分に聞くべきだ。
夏場は電力の需要が増える。とはいえ3号機を動かさなければ賄えないものなのか。
需要の予測、供給能力について精査が要る。足りない場合、原発以外の発電で補えないか。
業界ごとに交代で工場を稼働する輪番操業、節電など需要を抑える工夫もある。さまざまな
選択肢があるはずだ。
地震と津波の対策を万全にすることが、再開の最低条件となる。中部電力はこれまで津波の
高さを8・3メートルと想定していたが、震災を受けて12メートルの津波に耐える防波壁を
建設する。安全対策費に300億円を投じるという。福島第1原発を襲った津波は、
想定の2倍を超えた。そもそもの想定の根拠、妥当性から問い直されるべきである。
安全対策をチェックするのは原子力安全・保安院の役割だ。その信頼は震災で崩れている。
中部電力のいう「地元の理解」についても、従来のとらえ方でいいのか。福島原発の
事故を受けて再検討が求められる。浜岡原発から長野県境までは約70キロ。万が一事故が起きたら、
県内も影響を受ける可能性がある。放射性物質は広い地域に拡散し、長期にわたり汚染し続ける。
浜岡原発は東海地震の想定震源域の真上にある。本来は適切とは考えにくい立地である。
1、2号機が着工された1970年代前半、プレート境界が直下にあることは分かっていなかった。
その後安全対策が重ねられ、1、2号機は廃炉のため運転を終了している。立地そのものが
はらむ危険性は解消しきれていない。
>>2以降に続く
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