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東日本大震災の直前に、例年に比べて徳島県内でイカの水揚げが大幅に増えていたことがわかった。
阪神大震災の前年にもイカの漁獲量が大幅に増えたことが知られており、
漁師の中には「イカが取れすぎて驚いた。大地震の前兆だったのでは」と信じる人もいる。
因果関係は解明されていないが、専門家は「興味深い現象」と注目している。
県内のイカ漁の主な漁場は紀伊水道で、特に多いのはコウイカの一種ヤケイカ。
小松島漁協によると、最盛期の今年1~2月、港に水揚げされたイカは約200トンで例年の2~4倍。
県北部の漁協でも今冬、イカの水揚げは70トンあり、例年の3倍だった。また、対岸の有田箕島漁協(和歌山県)でも、
イカの水揚げが例年の2~3倍の約700キロあったという。
農林水産省の統計によると、県内の「イカ類」の水揚げは阪神大震災前年の1994年は491トン。
93年の1・4倍、92年の1・9倍もあった。当時は全国の漁師たちの間で、イカと地震の関係が話題になったといい、
現在でも地震の前兆現象の報告会などで報告されるほど有名になった。
また、県南部のあるベテラン漁師は「阪神大震災の時もそうだが、1946年の南海地震の直前にも、イカが大量に取れた」と話す。
別の漁師は「あまりに大漁なので変だと思っていた。大地震の前にはイカが増えるとは聞いていたが……」と驚いた。
県水産研究所は「昨夏は水温が高く、卵の孵化率が、例年より高かったのが、漁獲増の一因では」とみる。
夏場に大阪湾や播磨灘にいたイカが、海水温の下がる冬、黒潮の暖かい海を求めて南下し、
紀伊水道の特定の地域に集まった可能性があるといい、地震との因果関係は「正直わからない」という。
一方、東海大海洋研究所(静岡市)の長尾年恭教授(地球物理学)によると、
大地震の前には深海魚やアジなどの水揚げも増えるといい、地震と生き物の行動との関係は古くから指摘されてきた。
長尾教授は、イカの水揚げ増について、「興味深い現象で、毎日海に出ている漁師の証言なら、信ぴょう性が高いのでは」と話している。
(畑中俊)
ソース 2011年5月1日11時06分 読売新聞
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