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★東日本大震災:児童7割死亡・不明 校長、無念さにじませ
・東日本大震災で全校児童の約7割にあたる74人の死者・行方不明者を出した
宮城県石巻市立大川小学校の柏葉照幸校長(57)は13日、毎日新聞の取材に
「津波対策をと話し合っていたところだった」と語った。大川小の児童の多くは避難中に
津波にのまれたが、校外にいて難を免れた校長は、無念さをにじませた。
柏葉校長によると、10年2月のチリ地震で「津波対策を講じなければとの声が出たが
具体化しなかった」という。しかし、大震災2日前の3月9日に同県内で震度5弱を観測する
地震があり「改めて逃げ場を探さなければならない、PTAの力を借りて裏の山に階段を
付けようか、という話が持ち上がっていた」と明かした。
3月11日、大きな地震で教職員11人と児童たちはいったん校庭に集まった後、
学校から約200メートル離れた、やや小高くなっていた新北上大橋のたもとに
逃げようとして津波にのまれた。
震災前、大川小では津波に備え「高いところ」に逃げることになっていた。柏葉校長は
「校舎2階か裏手にある山かどちらかに逃げればと考えていた。居た先生たちも悩んだはず。
しかし、どちらも津波が襲った。自分がいても被害者が大勢出たことには変わり
なかっただろう」と述べた。発生当時は中学生の娘の卒業式で同県大崎市内にいた。
柏葉校長は亡くなった児童に「ただ安らかに眠ってほしい。子供たちにはこれからいっぱい
やりたいことや将来があった。本当に無念だったと思う」と話した。
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