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★落書き・侵入…東電へ抗議過熱 自衛に寮表札の社名隠す
・危険な状態が続く東京電力福島第一原子力発電所。国民の不安といらだちが募る中、
東電や社員への苦情や脅迫、嫌がらせが目立ち始めた。東電は社員の安全を守るため、
社員寮の表札から社名を消した。警視庁も警戒を強める。
3月下旬、東京都中央区の東電の社員寮。入り口に掲げられた表札に黒い粘着テープが
貼られ、社名が隠された。
東電東京支店が同月22日、23区にあるすべての社員寮に、表札にある社名を消すよう
指示したためだ。23区には家族寮と独身寮が複数ある。各寮は、アクリル板や粘着テープを
社名の上に貼ったり、社名を抜いた新しい表札に取り換えたりする作業に追われた。
東京支店は「社員と家族の安全を守るため」と説明する。
きっかけは、渋谷区にある東電のPR施設「電力館」の壁に震災後、赤いスプレーで「反原発」と
落書きされているのが見つかったことだという。
同支店によると、20日午後6時半ごろ、巡回中の警備員が通りに面した外壁に縦約1メートル、
横約3メートルの落書きを見つけ、警視庁渋谷署に通報した。当時、福島第一原発では自衛隊や
東京消防庁による放水が始まったものの、放射能漏れが止まらず、緊迫した状態に陥っていた。
渋谷署によると、落書きは人通りが多いはずの20日午後5時からの1時間半の間に書かれたと
みられる。同署は器物損壊容疑で捜査を始めた。
電力館はリニューアルオープンに備えて全面休館中。20日から再開の予定だったが、震災で
当面、延期する方針だ。
18日には「計画停電で電車が遅れ、腹が立った」という自称日雇い労働者の男性(41)が本社
(千代田区)の敷地内に小石を投げ込んだ。31日には、街宣車に乗った東京都の無職の男が
福島第二原発のゲートを壊し、敷地内に侵入。建造物侵入などの疑いで福島県警に逮捕された。
(>>2-10につづく)
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