11/03/31 16:48:33.23 j1O0wz7l0
>>53
「てめぇらがまともに被災地に物資を届けずに、どこかに集めて止めてたんだろうが!」
怒声が上がった。
だがやつらはチラッと顔を上げただけで淡々をメモを読み続けた。
「この行為は"守秘義務"の違反に相当し、今後の活動の妨げになる行為です」
確か……そんなクソメールが俺のとこにも来たなぁ。
「今後のこともありますので、協力会社の方々のPCメールアドレス、及び携帯番号、アドレスを提出していただきます。
社員全員と家族の……」
そこまで抜かした時、うちの社長が切れた。
「ダホ! なに抜かしとんじゃ! ワシらは"協力会社"でワレらの下請けちゃうわ! ボケ抜かすのも大概にせぇよ!」
この怒声を皮切りに会場は一気にヒートアップ。
「なんで社員全員やねん!」
「家族とか関係ないやろが!」
「ワレの不始末ちゃうんか!」
「ばらされて困ることしとるおどれが悪いんちゃうか!」
収集がつかない程の大騒ぎに……。
俺も途中ビクっとする事があったために、自分じゃないと判明した途端に怒りが。そして、ついに叫んだ。
「おどれら! 一体何もんじゃ! 何の権限があってんなこと抜かしとんじゃ!」
一瞬、会場が静かに。やつらは……。
「我々は……政府から……」
「どこの役所じゃ!」
これは俺じゃない。
「いえ、政府外郭団体の……」
誰かが決定的なことを怒鳴った。