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「万が一」が頭をかすめる。それでも逃げずに危機に立ち向かった、自衛隊、
ハイパーレスキュー、原発作業員たち。いまこのときも現場で奮闘する彼らの姿を紹介しよう。
「おーい、いまのうちにタバコ吸っておけ」
海上自衛隊の印字が目立つ赤い大型消防車から降りてきた中年の自衛官は、隊員たちにこう呼びかけた。
彼らが寄った福島県内のパーキングエリアは、福島第一原発から30キロ圏外にあり、
原発事故に対処する自衛官らの中継地点となっていた。
若手の隊員たちが後ろでタバコを吸いはじめるなか、隊を率いる幹部は、
我々の取材を嫌がるそぶりも見せず、あっさりとこういった。
「明日から原発への放水に入ります。内容は報道されているとおりですよ」
取材した3月20日朝のテレビ・新聞は、福島第一原発に入った自衛隊の消防車が、
至近距離から使用済み核燃料プールへ放水する様子を伝えていた。
彼らは翌21日よりこの作業を行なう千葉県の部隊だった。普段は航空基地の火災事故などに対処しているという。
「私は48歳で定年間際(彼の定年は54歳)ですが、あとは若い連中です。
部隊員は全員志願者です。27人中15人が手を挙げ、そのうち6人が来ました。
めちゃくちゃな状況ですが、原発を冷却化させるにはこれしかない、
他に選択肢はないと思って志願しました。
そうしたら意外と上司が心配してね。しょうがないから、こっちは元気でやっているよと、写真を送っています。
放射能が危険だろうが、原発の冷却作業は誰かがやらないといけない。それが自分に回ってきただけですよ。
ウチの部隊は皆がそういう思いだったから、うれしくなった。ほんとうに良い部下ですよ」
そういうと、後ろを振り返り、タバコを吸いながら談笑する隊員たちをちらりと見た。その目は、うっすらとうるんでいた。
「こういうときに上が後ろにいたんではいけないから、私が一番前に行きます。
陸海空どの部隊も同じ気持ちだと思いますよ。今は隊員たちと、『終わったらうまいビール飲もうぜ!』と話しています」
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