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放送３千回を誇るＮＨＫの看板番組「クローズアップ現代」が１０日、小沢一郎民主党元代表の
独占会見の配信などで存在感をみせるネットの動画サイト「ニコニコ動画」と連携して放送する。
ＮＨＫの番組制作者が同サイトの生番組に出演し、ネットユーザーとの対話に挑む。
この日のクローズアップ現代はネット企業によるライブ映像の配信サービス、いわゆる
「インターネット生放送」を特集。ニコニコ動画も取材対象の一つとして登場する。
一方、ニコニコ動画は東京・原宿のスタジオとＮＨＫとをつなぎ、クローズアップ現代の放送前の
様子を実況。放送中はネットユーザーからのコメントのみを流し、放送終了直後に「ネットとテレビの未来」
という討論番組を配信する。そこにＮＨＫの細田美和子プロデューサー（４３）らが駆けつけ、
リアルタイムで書き込まれる感想や意見を受け止めつつ、メディアジャーナリスト津田大介氏
らと議論する。津田氏はクローズアップ現代にも出演する。
この連携はＮＨＫの取材を受けたニコニコ動画側の提案で実現した。細田さんは「批判のコメントが
殺到したら」との不安もあったが、「若者のテレビ離れ」への危機感から出演を決めた。取材した
若者から「テレビって遠い存在。ネットは身近」と言われたのが忘れられなかった。
ニコニコ動画を運営するニワンゴの杉本誠司社長（４３）は「テレビは巨大になりすぎて作り手の
顔がみえにくく、一方的になりがち。直接に対話できるよい機会では」。細田さんは「ニコ動への
出演を通じて、テレビがどこに向かうべきか考えたい。番組の作り手の魂や情熱も伝えたい」と話している。
[朝日新聞]2011年3月9日12時25分
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