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エイベックス・グループ・ホールディングスの業績が絶好調だ。
2011年3月期の純利益は前期比494%増の58億円を見込む。
携帯動画配信「BeeTV」の会員が単月黒字化の目安となる150万人に達し、
販売管理費や宣伝費を減らす“リストラ”を徹底したことが業績を押し上げる要因となったようだ。
しかし、それでも大喜びできないのがエイベックスの現状だ。
“本業”の音楽事業部門の落ち込みが激しく、前期比で100億円以上の減収になってしまったからだ。
「かつてミリオンを連発した浜崎あゆみでも、昨年発売した3枚のシングルのセールスは
いずれも10万枚がやっとでした。今年、オーストリア人の俳優と結婚したことで、さらに人気が下降しそうです。
また、ICONIQ、GIRL NEXT DOORなど会社を挙げて売り出そうとした新人がパッとしないことも
響いています」(音楽ライター)
そして、エイベックスは98年の株式上場以来、ずっと続けてきた「株主限定ライブ」の中止を発表した。
これは「レコード会社から総合エンターテインメント企業への脱皮」を打ち出すための戦略らしいが、
素直に納得できない株主が多いのではないか。
「エイベックスの株主限定ライブは過去に安室奈美恵やEXILEなど人気歌手が多く出演し
毎年1万人を超える株主が集まる同社の名物ともいえるイベントでした。
ここ数年、大物の登場が減ったとはいえ、楽しみにしていた株主も多いはず。
音楽ファンの“エイベックス離れ”がさらに進みそうです」(市場関係者)
大ヒットしたかに見えた「レッドクリフ」も実際は赤字で、エイベックスは映画製作から撤退した。
新たな収益源が確立できなければ、ますますシビアな状況に追い込まれることになりそうだ。
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