11/03/06 19:48:05.90 0
大手ゼネコンの大林組が、日本を抜き、世界2位の経済大国となった中国から撤退する。中東の
反政府デモの飛び火が懸念される民主化の遅れと同様に、建設市場の規制緩和が遅々として進まない
ことに業を煮やしたためだ。日本も含め世界中の企業が巨大市場に群がるが、リスクも高い。大林組の
“英断”は、日本企業の対中戦略に一石を投じそうだ。
■大型案件から排除
「中国では、“食あたり”を起こした」
大林組の白石達社長は、中国での事業はもうこりごりと言わんばかりに、こう語る。
同社は、平成14年に中国政府が外資の参入規制を緩和したのを受け、翌15年に現地法人
「大林組上海建設」を設立したが、4月にも閉鎖する方針だ。
経済成長による空前の建設ラッシュを背景に当初は年間50億円規模の売り上げを目指したが、
実際は半分の約25億円にとどまっている。中国でのめぼしい実績は、昨年開かれた上海万博の
「日本産業館」の建設ぐらい。売上高全体に占める中国の比率は0・2%にも満たない。
目算が外れた最大の理由は、依然として残る細かな外資への規制だ。
最大の障害が、ライセンス制度。すべての工事が請け負える「特級」から、ビルの階数で制限した
1~3級までの4段階の区分が設けられている。
大規模ビルのほか、道路や鉄道などの大型案件を受注するには「特級」の取得が必要だが、外資には
実質的に門戸が閉ざされ、大林組は、28階以下の中型ビルしか建設できない「2級」しか取得
できなかった。
現地法人の資本金の最大5倍までしか受注できないという制限もあり、大型案件からは、ほとんど
弾き出された。(>>2-に続く)
▽産経ニュース
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
2: ◆PENGUINqqM @お元気で!φ ★
11/03/06 19:48:19.42 0
(>>1の続き)
■他社も続々追随?
さらに20年のリーマン・ショック後、中国政府は総額4兆元(約57兆円)に上る景気対策を
発動したのに合わせ、「自国の建設業者に優先的に仕事を回すため、外資の締め出し傾向を一段と
強めている」(業界関係者)という。
その結果、中国人が9割を占める現地法人のスタッフ150人の人件費すらまかなえず、実質的に
赤字が続き、ついに店じまいを決断した。
大林組以外の日系ゼネコンも状況は似たり寄ったりだ。大成建設や鹿島は、40階以下の大型ビル
まで建設できる「1級」の資格を取得したが、中国に進出する日系企業からの受注が主体で、受注額は
年100億円程度にとどまる。
海外建設協会によると、日本のゼネコンの中国での受注額は21年度実績で493億円しかなく、
海外受注全体に占める割合は7%に過ぎない。
「大林組に続き、撤退の動きが出てもおかしくない」(業界関係者)
業界では、追随を予測する声が絶えない。
■問われるリスク管理
「北米やオセアニア、東南アジアに軸足を置く。縮小均衡の国内の仕事だけでは将来的に社員の雇用
を維持できない」
大林組の白石社長は、中国撤退後も海外事業を強化していく構えだ。
建設経済研究所の予測によると、22年度の国内建設投資は公共投資の激減などで、ピークの4年度の
半分以下の40兆円を割り込む見込みだ。生産拠点の海外シフトによる国内投資の低迷や少子高齢化に
よる住宅需要の減退で、民需も先細りが必至。
「典型的な内需型企業だったゼネコンの成長にも、海外事業の拡大が欠かせない」(証券アナリスト)
(>>3-に続く)
3: ◆PENGUINqqM @お元気で!φ ★
11/03/06 19:48:34.29 0
(>>2の続き)
しかし、海外事業には大きなリスクを伴う。大林組では、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで鹿島
とともに受注した地下鉄工事で、代金の未回収が発生。22年3月期に多額の損失計上を余儀なくされ、
上場以来初めての営業赤字に転落した。
鹿島や大成建設など国内4社が受注した北アフリカのアルジェリアの高速道路工事でも、約1億円規模に
上る代金が未払いとなっている。
大林組が見切りを付けた中国では、コロコロと変わる制度や技術の流出、合弁相手とのトラブルなど、
日本企業が煮え湯を飲まされたケースは、枚挙にいとまがない。
「当局は反政府デモを抑えようと躍起だが、民主化ドミノが中国に波及する可能性を考慮する時期に
きている」(大手メーカー首脳)との声も聞こえる。
大林組では昨年、米サンフランシスコとシンガポールに統括事務所を設け執行役員を配置するなど
情報収集体制の強化を急いでいる。海外で稼ぐためのリスク管理が改めて問われている。
-おわり-
4:名無しさん@十一周年
11/03/06 19:48:49.23 8ts+msCx0
負け犬が