11/02/19 13:29:05 0 BE:873043283-PLT(12066)
>>1(の続き)
辛辣(しんらつ)である。誰かが最初に投稿し、それが一気に伝播(でんぱ)したと思われ、これまでなかった現象だ。
ネット時代の新しい政治批判スタイルとして、軽くみるわけにはいかない。
エジプトの反政府デモでも、<ノクタ>と称する風刺小話が役割を演じた。広場にはムバラクを弾劾するノクタの掲示板ができ、人々が群がった、
と本紙のコラム<余録>(13日付)が伝えている。ネット上の菅風刺の噴出もそれと似通った無名の市民の声だ。
菅首相は初の所信表明演説(10年6月11日)で、
「大学卒業後、特許事務所で働きながら、市民運動に参加した。ロッキード選挙で初めて国政に挑戦し、参加型の民主主義により、国民の感覚、
常識を政治に取り戻すことが必要だと訴えた。志をもって努力すれば誰でも政治に参加できる。そういう政治を創ろうではないか」
と政治を志した原点を語った。
しかし、約8カ月後の今、市民の感覚、常識と離れたところに菅がいる。参加型民主主義どころか、
市民運動家からトップリーダーに上りつめた異色の経歴が生かされず、
<口だけ出して行動しない>
と世間に映っているのだ。菅にとっては不本意な批評だろう。日夜、全力投球で行動している、と。
だが、行動量だけでなく、国民は菅のすべてを鋭く観察している。その結果がネットに出た。強い自省が必要だ。(敬称略)=毎週土曜日掲載
毎日新聞 2011年2月19日 東京朝刊
URLリンク(mainichi.jp)