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都内の交通事故の4割近くを占めるなど自転車事故が深刻化する中、都は15日、自転車に関する
条例の制定を視野に、総合的な政策を検討する方針を表明した。都議会代表質問で青少年・治安
対策本部の倉田潤本部長が答弁した。都は07年に自転車の安全利用に関する基本的な考え方
を示したが、歩行者との事故が9年間で1・16倍に増えるなど課題は多い。
都議会で取り上げられたことで、都の自転車政策を巡る議論が進みそうだ。【馬場直子、北村和巳】
同本部によると、09年に都内で発生した自転車事故は延べ2万2266件で、00年の2万7847件
より20%減った。しかし、交通事故全体に占める割合は36・9%で、00年の29・0%から年々
高くなっている。
全国の自転車事故が15万6373件で交通事故全体の21%なのと比べると極めて高率だ。また、
自転車と歩行者の事故は09年に1073件起き、00年の929件より16%増となっている。
都は07年1月、学識経験者らによる検討会の議論を基に「自転車の安全利用推進総合プラン」を
策定。交通ルールの徹底や安全教育の充実、放置自転車対策、自転車の走行空間の整備などを掲げた。
この日の代表質問で中嶋義雄議員(公明)は「都内の自転車保有台数が10年間で200万台以上
増えている中、総合プランは実施主体や具体的な目標が明確にされず、自転車の走行空間整備も
進んでいないため、事故減少に結びついていない」と指摘した。
そのうえで「総合的な自転車政策の再構築が必要。都と区市町村の責務や交通安全教育の徹底、登録
ナンバー制度の導入、保険の加入促進などを定めた『都自転車条例』を制定すべきと強く訴える」
と提案し、都の見解を求めた。
これに対し倉田本部長は「行政のみならず民間を巻き込んだ取り組みで施策の再構築が必要」
と明言。条例制定については「道路交通法や既存の登録制度との関係など、国や区市町村も含めて
検討すべき多くの課題がある」としたが、「官民の関係機関が連携し、自転車を巡る諸問題を解決
するため、条例制定の課題を含め自転車の総合的な政策の検討を行っていく」と述べた。
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