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中国新聞網はこのほど、「中国のレアアース埋蔵量に赤信号 一部大国の“貪欲”」という
見出しの記事を掲載した。中国のレアアース(希土類)資源が急激に減少していると危機感を
示し、ずさんな生産体制や浪費を問題にする一方、中国からの輸入に依存する米国や日本な
ど先進国を当てこすっている。
■中国のレアアースが急減
記事によると、2010年の中国のレアアース輸出量は3万9813トンで、当初計画を9555トン
超えた。このほか密輸や盗採掘もはびこっており、2009年前後の1年足らずで税関が摘発した
レアアースの密輸総量は1万トンに上るという。
記事は「中国は長年レアアースを他国に安価で大量に輸出してきたため、国内資源の急激
な減少を招いた」と主張する。とくに1990年代以降は輸出量が激増し、世界の輸出量の90%
以上を占めるようになった。商務部のある官僚は2010年10月、もし今のスピードで採掘を
進めれば、中国のレアアース資源はあと15-20年しかもたないと語った。
■日米の資源戦略
米国の統計によると、2009年の中国のレアアース埋蔵量は3600万トンで世界の37%を
占めるだけだが、生産量では12万トンと世界の97%を占めている。いっぽう埋蔵量で世界
2位のCIS諸国(旧ソ連、19%)と3位の米国(13%)は、生産量ではほぼゼロ。記事は、
米国が資源確保と環境保護のため自国のレアアース鉱を封鎖し、中国から安価なレア
アースを輸入してきたと指摘する。
日本については、「レアアース資源はないが、備蓄は最も多い」という。「日本は1993年
からレアメタルの備蓄制度を始めた。現在では少なくとも今後20年分の自国需要はまかな
えるだけのレアアース備蓄量がある」と述べる。またレアアースの90%を中国からの輸入に
頼りながら、最近はリスク分散のためベトナムやオーストラリアなどにも調達先を広げて
いるとする。
つづく