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八百長メールの発覚で、ついに春場所の中止も決定。もはや存続の危機ともいわれる大相撲。
しかし、そんな大相撲のなかになって、“ガチンコ力士”として横綱まで上り詰めたのが貴乃花親方(38)だ。
昭和の名大関・初代貴ノ花(元二子山親方=享年55)の息子として入門前から注目を浴びて
角界入りした貴乃花親方について、元力士はこう話す。
「貴乃花の父、二子山親方は八百長に厳しい人で、部屋には“汚いことをしないで正直に相撲道を歩んでください”
という貼り紙がされたこともありました。貴乃花親方や部屋の力士たちはその教えを忠実に守り、
もちろん先輩の八百長力士はそんな彼の姿勢が気にくわない。
だから若いころの貴乃花は立ち合いで張り手ばかりくらっていましたよ。
容赦なく全力で顔をはたかれるんですから、張り手はみんな嫌がるんです。
しかし貴乃花は文句ひとついわず、黙々と耐えていましたね。
貴乃花は八百長に引き込まれないように他の部屋の力士との交流は控え、
支度部屋で口をきくこともほとんどありませんでした」
こうして出世記録を次々と塗り替え、“平成の大横綱”と呼ばれるまでになった。
そんな彼の人生で、一番だけ不自然な取り組みがあったとされる。
それは1995年11月の九州場所で兄・若乃花(花田勝氏=40)と対戦した兄弟優勝決定戦だ。
立ち合いで四つに組んだふたりだったが、下手投げで貴乃花があっさりと負け、
若乃花が優勝。その後、この一番は“疑惑の一番”と報じられたこともあった。ある角界関係者はこう証言する。
「当時、貴乃花はすでに横綱になっていた。一方の若乃花は優勝から約3年も遠ざかっていた。
八百長嫌いの二子山親方も親心から“勝にも優勝させてやりたい”と思い、それを貴乃花に思わず伝えてしまったといいます。
その父の言葉に貴乃花は動揺して思い悩み、力を発揮できず、結果あんな形で敗れてしまったといわれています」
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