11/02/05 10:33:55 0
元請け業者は下請け・孫請けの中小零細業者に消費税分の値引きを迫る。
もちろん伝票の上では元請けが消費税を支払ったことになっているのでしょうが、
実際は中小零細企業が預かってもいない消費税を自腹を切って納めているのが現状です」
あまり知られていないが、消費税はあらゆる税目の中で最も滞納が多いのだという。
国税庁の09年の資料では、新規発生滞納額約7478億円のうち、消費税が約3742億円と、
半分以上を占めている。払いたくても払えない中小零細企業が、それだけ多いということだ。
「中小企業が泣かされている一方で、輸出比率が高い大企業には『輸出戻し税』という税制措置の恩恵もあります。
消費税は国内の税制度だから、輸出先からは取れません。
でも、仕入れの時には支払ったことになっている。これを是正するため、輸出にかぎっては
ゼロ税率をかけてやるのです。つまり、輸出企業は仕入れ等のために支払った消費税を還付してもらえる。
政府の予算書をもとに概算すると、08年度の還付総額は約6兆6700億円。
このうち大手10社だけで還付金の約3割に達します」(斎藤貴男氏)
実際の消費税負担は下請けに自腹を切らせた上、還付金は丸もうけ。
いわば大企業は二重に消費税の恩恵を受けているのだ。
消費税率が上がれば還付金の額も増えるのだから、大企業が消費税アップを要求するのも当然である。
消費税増税は弱い立場に痛みを押し付け、大企業を喜ばせるだけ。
まさに小泉構造改革路線の復活だ。菅政権は財務省や財界の言いなりになって、
国民に不条理を押し付けようとしている。「増税やむなし」の音頭に騙されてはダメだ。