11/02/02 16:20:55 0
日本は四方を海に囲まれた島国です。大陸の国の住民に比べれば、もともと私たちが国境とか
領土の範囲を実感する機会は少ないでしょう。昨年、その日本人が「国境」と「領土」について、
強く意識させられる出来事が相次いで起きました。
一つは沖縄県・尖閣諸島沖での中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件です。この事件は、
南の海を舞台に展開する、日中両国の領土と領海をめぐるせめぎ合いを象徴するものでした。
もう一つは、ロシアのメドベージェフ大統領による北方領土訪問です。旧ソ連時代を含め、
ロシアの国家元首が初めて国後島を訪れ「わが国の非常に重要な地域だ」と宣言したのです。
韓国とは竹島に関する対立もあります。北方領土、竹島、そして尖閣-。日本は周辺の3国との
間に、領有権をめぐる問題を抱えているのです。
今月7日は政府が定める「北方領土の日」で、22日には島根県が「竹島の日」記念式典を
開きます。1月14日には、沖縄県石垣市で「尖閣諸島開拓の日」の式典が開かれました。
●理はこちらにあるが
北方領土、竹島、尖閣諸島のいずれも、日本は「わが国固有の領土」と主張しています。
日本側の主張は、歴史的に見ても国際法の立場から検討しても、合理的で正当だと思います。
でも、相手国の政府や国民は日本の言い分を認めず、自分たちの領土だとして譲りません。
日本の主張がどんなに正当だとしても、相手が聞く耳を持たなければ問題は解決しません。
韓国と中国では日本の植民地支配や侵略に起因する反日感情が根強く、竹島や尖閣問題も
過去の歴史に絡めて語られる傾向があります。領有権問題が反日、愛国世論の象徴となって
しまい冷静な議論がしにくい状態です。
日本側にも、同じような傾向が表れています。先の臨時国会では、尖閣事件をめぐる菅政権の
姿勢について、野党が「弱腰」と攻撃する場面も目立ちました。確かに政府の対応には反省すべき
点が多く、批判を受けても当然ですが、国会の議論としては感情的で粗っぽい印象が残りました。
(>>2以降に続く)
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