11/02/02 21:15:04 eXvAgfCY0
朝日新聞社説 2011年2月2日(水)付
URLリンク(www.asahi.com)
■書き直し版■
日韓経済―アジアの先進モデルは見習われる(2/2)
台湾、中国沿岸部を含めた東アジアは世界有数の高所得圏に向かって進みつつある。
日韓はその中で、補完・競争をしながら産業社会の先進モデルを示す役割を担いそうだ。
韓国企業の強さの理由は教師であった日本の姿を模した事から生まれている。1997年の経済危機で再編やリストラが進み、
危機をバネに、世界最高のものから謙虚に学び、辺境市場まで知ろうとする熱意を持てたことだろう。
日本の産業界には、次世代技術で中韓に負けるのではないかとの脅威論がある。
高い法人税や為替の円高の悩み、逆に国内市場に特化しすぎた批判もある。
だが、突き詰めれば、企業の「売る力」を取り戻させる社会状況を構築する必要が大きい。
それだけに、今の日本の政治家の思慮が見えない政策は日本の未来を閉ざすものだ。
模倣や協力などを通じて後進国の実力を付けさせるのはもちろんだが、今の日本には企業や体制に将来への実力を付けさせることが、
切迫した必要性を持っている。
にもかかわらず、この時期に政府は環太平洋・・(TPP)への色気まで見せている。
日韓の自由貿易協定(FTA)の交渉すらなかなか進まないように、自由貿易はかなり将来の目標ではあれど多様な通貨が
生きている外国為替経済の中では不可能な課題であって無益な交渉に終わるのは目に見えている。
日本は、急速に進む少子高齢化や産業の頭打ち状態を招いている。これは将来各国が共通に抱える問題でもあり、
それらを克服して「豊かさ」のモデルを示すためにも、日本の政治を一新して新時代を築きたい。