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【モスクワ＝副島英樹】北方領土を訪問中のロシア政府代表団を率いるバサル
ギン地域発展相は１月３１日、国後島で政府のクリル諸島社会経済発展計画
（２００７～１５年）に基づくインフラ整備の状況を視察し、「２５年までの
発展計画も用意する」と記者団に述べて将来的に実効支配を一層強める考えを
明らかにした。インタファクス通信が伝えた。クリル諸島は千島列島と北方四
島を指す。
地域発展相の訪問をめぐり、ロシアメディアは「枝野幸男官房長官が３１日、
遺憾の意をロシア側に厳しく伝えると述べた」と報道。「ロシアの声」放送は
「神経質な反応から判断すれば、東京（日本政府）はまだロシアやクリル諸島
への新しい発想ができていない」と伝えた。
さらに同放送は、２月前半の前原誠司外相の訪ロについて「古い『外交手荷物』
を持って来るのか」と指摘。ロシアで「（北方四島の）不法占拠」発言で知ら
れる前原外相が昨年１２月、北方領土を上空視察したことに言及し、「この上
空視察は領土問題への日本のアプローチに新味がないことを裏付けたものだっ
た」と強調。外相訪ロでの日本の出方を牽制（けんせい）している。
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