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「カロリーゼロ」や「糖質ゼロ」などを明記した「ゼロ食品」ブームが続いている。この1月、
調味料メーカーのピエトロはドレッシングの主力商品で「ゼロ表示」を始めた。ふた部分に
「コレステロール0(ゼロ)」という文言を追加。昨年6月からライトタイプの商品で試験的に
実施したところ、売り上げが10%アップしたのを受け主力品での表示に踏み切った。
「中身は同じなのに売り上げが伸びるのは異例。ゼロ表示の効果は非常に大きい」と池田邦雄取締役は驚く。
実は同社のドレッシングには従来からコレステロールが含まれていない。それでもゼロ表示を
始めた理由を「ゼロ表示が流行する中、当社の製品も表示できるものはないか探した結果」(池田取締役)と説明する。
■元来含まない成分の「ゼロ表示」が増加
2009年にアサヒ飲料から発売され、ヒット商品となった「三ツ矢サイダーオールゼロ」もその一つだ。
商品ラベルには「カロリーゼロ、糖類ゼロ」に加え「保存料ゼロ」と表示。しかし、
食品添加物協会では「近年の炭酸飲料の製造設備では
微生物が繁殖しにくいため、保存料は使用されないのが通常」と指摘。実際、競合他社を見ても、
保存料は日本コカ・コーラ社の一部製品で使用されるのみだ。
アサヒ飲料はあえて「保存料ゼロ」と表示した理由を、「衛生管理の点から炭酸飲料の保存料は
元来含有されているものと認識している」と回答。技術の進歩と説明するが、1884年発売の
「三ツ矢サイダー」も保存料は未使用だ。アサヒ飲料はホームページ上でミネラルウォーター商品にも
「カフェインゼロ・カロリーゼロ・糖質ゼロ」と表記するなど、ゼロ表示を多用している。
“過剰”なゼロ表示への葛藤もある。複数の植物油製品に「コレステロール0」と表示するJ-オイルミルズ。
コレステロールは動物性油脂には含まれるが、植物性油脂には基本的に含まれない。
品質・環境部長の横溝和久氏は「元来ないものをゼロ表示で強調するのは、誤解に付け込む
マーケティング手法だという認識はある。できればこんな表示はなくしたい」と胸の内を明かす。
イカソース
URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)