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大田区立池上第二小学校で21日、5~6年生の総合学習の一環として中国語の授業が始まった。
5年生に中国人の男児が転入してきたが両親も含めて日本語を話せないため、「孤立させてはいけない」と、
最低限の会話ができるよう急きょ決まったもので、この日は5年生があいさつや童謡などを通じて中国語に
親しんだ。(小島剛)
「シエシエ(謝謝)」(ありがとう)、「ラオシー(老師)」(先生)―。授業は、5年生の児童70人が参加して
音楽室で行われた。講師は、中国語の翻訳などを手がける山崎こずえさん(39)がボランティアで務める。
授業では中国・黒竜江省から今月転入してきた孫紀東君(11)が担任の先生の名前を中国語で発音し、
中国で使用されている簡体字で披露、他の児童から「さすが」と声が上がった。孫君のいる1組の担任、
高橋邦子教諭は「授業中、あんなに生き生きとした孫君を見るのは初めて」と喜んだ。
同小では、2008年から5年生の総合学習で中国との交流を行っている。上海にある日本企業が加盟する
上海日本商工クラブが、安徽省の農村に小学校を寄贈した。その日本企業の一つに、当時の5年生児童の
父親が勤めていたことが交流のきっかけだった。
これまでは中国企業と取引のあるPTA役員らが作成した中国を紹介するビデオを見たり、けん玉やお手玉など
日本の遊びを中国に寄贈した小学校の児童に紹介したりしてきた。こうした中で転入してきた孫君。児童たちは
送り迎えをしたり、休み時間も一緒に遊んだりしているが、孫君が授業を理解するのは今のところ難しい。
そこで上海で児童の親と知り合いだった山崎さんに講師を依頼した。児童たちは3月までの間、山崎さんの授業を
それぞれ5回程度受け、楽しみながら中国語の会話を勉強する。池上第二小では新年度も継続したいとしている。
菅谷美津江校長は「羽田空港と中国を結ぶ国際便の運航も始まり、大田区は中国とも近くなった。
将来は国際社会で生きてゆかなければならない子どもたちなので、早い時期に外国と接するのは大事」と話していた。
大田・池上第二小5年生に中国語 : 東京23区 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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