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◆視界ゼロの雇用情勢 企業にたまるカネ、雇用にまわらず
平成20年秋のリーマン・ショックの痛手から回復してきた日本企業が、国内の新卒者採用になお
慎重な姿勢を崩していない実態が大学生の就職内定率から浮き彫りとなった。政府は法人税の税率を
引き下げて企業の税負担を軽減し、雇用拡大につなげたい考えだが、企業の雇用に対する優先順位は
高くなく、改善の道は依然、視界ゼロだ。
■カネはあるのに
新卒者採用をしぶる日本企業だが、資金繰りが逼迫(ひっぱく)しているわけではない。
日銀調査によると、企業の手元資金を示す「現金・預金」(昨年9月末時点)は、前年同期に比べ5・0%
増え205兆9722億円になり、過去最高を更新したほどだ。リーマン・ショックで打撃を受けた企業が、
雇用調整や設備投資の抑制で、現金などの資金を増やしている姿が浮かぶ。
資金はたまるのに雇用拡大に踏み切らないのはなぜか。アナリストは「国内でデフレが止まらず、リスク
をとってまで人材に投資できない事情がある」という。雇用を増やしても国内市場が縮めば、増えた
人件費が収益を圧迫する、という不安だ。
一方で消費が拡大する新興国では、家電業界や衣料品メーカーが現地採用を積極化している。
雇用枠が海外勢に占められ、日本人に割り当てられなくなる恐れもある。
>>2以降に続きます。
ソース:産経ニュース(産経新聞) 2011/01/18 20:48
URLリンク(sankei.jp.msn.com)