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◇「フッ化物洗口」広める
うつむきながら約1分間口をゆすぐ。たったこれだけで、虫歯にならない
強い歯を作ることができる。口に含むのは水ではく、フッ化物水溶液。
「フッ化物洗口(せんこう)」を広めようと全国各地を飛び回る。
幼少期から虫歯が多く、痛みに悩まされてきた。高校生の時、
虫歯をきれいに治療してくれた歯科医にあこがれ、歯学の道を志した。
昔は「歯磨きすれば虫歯にならない」と信じられてきたが、歯と歯のすき間や
溝などブラシが届かない箇所から菌が繁殖することが知られてきた。
「歯自体を強くするという視点が大切」。大学では「予防」の観点から研究に
取り組んだ。フッ素と出会ったのはそのころだ。
フッ素には「歯の表面のエナメル質と結合し、より強いエナメル質を作る」
「歯から溶け出したカルシウムなどを再び固める『再石灰化』を促進する」
--などの作用がある。「液体なら小さいすき間にも入り込め、研磨剤などが
入った歯磨き粉に混ぜるよりもピュアで予防効果が高い」。「フッ化物洗口」の魅力にとりつかれた。
「家庭で個別に実施してもさぼってしまう。学校などの施設で一斉にできないか」。
75年、地元の穂積小(瑞穂市)の協力を得た。すぐに同市内のほかの小学校でも実施。
75年に小学1年生だった児童が成人する89年から、成人式で無料の歯科検診を始めた。
結果に驚かされる。約20年間まとめた統計データによると、瑞穂市の成人の1人当たりの
虫歯は平均5、6本(治療済みの歯を含む)。全国平均9、10本の約半分だった。
続きます
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