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金星を回る軌道に入れなかった探査機「あかつき」について、宇宙航空研究開発機構が、現在の軌道を微修正して
金星周辺の小惑星も観測させる方向で検討していることがわかった。
金星の周回軌道投入に再挑戦するのは6年後で、技術的にも燃料の残存量からみてもギリギリ。
その間を有効に活用する道を探ることにした。地球の軌道より太陽に近い軌道の小惑星は、主な探査機による
観測記録がなく、観測できれば貴重なデータになる。
宇宙機構の関係者によると、すでに見つかっている金星周辺にある複数の小惑星のうち、二つを観測できる
可能性があるという。あかつきの軌道をどう変えればその小惑星にうまく近づくことができ、その後さらに金星に
向かえるか、など詳しい軌道計算を進めている。
金星近くの小惑星は太陽の光や熱を多く受けている。このため、表面の成分にどんな影響が出ているか
注目されており、小惑星の近くを通り過ぎながら撮影することで成分分析に役立てたいとしている。
小惑星の多くは火星から木星の間にある。米航空宇宙局(NASA)の探査機「ガリレオ」や欧州宇宙機関の
「ロゼッタ」、日本の「はやぶさ」などで観測例があるが、いずれも地球より外側の小惑星だった。
あかつきは、燃料が減っていることや燃料系の部品の故障で推進力が7割程度に落ちている。6年後には
観測機器も設計寿命を超えており、再投入できても金星を予定通り観測するのは厳しいと見られている。
ソース
asahi.com URLリンク(www.asahi.com)