10/12/28 22:33:20 0
たたきの先の障子を開けた警察官が声をあげた。
「あっ」 まさか―。60代の家主の女性は怖くて家のなかをのぞく気になれない。
「やせている人ですか?」
警官から聞かれてけげんに思った。独居の借り主はがっちりした男性のはずだ。
高校時代はラグビー部員だった。
月2万5千円の家賃が滞り始めて4カ月。消費者金融の取り立てもきていた。
行方をくらましたと思っていた。
まだ39歳。死んでいるなんて思いもしなかった。
冷蔵庫は空。棚にしょうゆと油の瓶があるだけだった。医師の死体検案書に〈摂食の形跡無し〉と記載された。
その借家は、トタン張りの平屋建て。さびて赤茶けていた。師走の風に、玄関のサッシがカタカタと鳴る。
裏の借家の初老の女性は、男性と話したこともないという。
真っ暗だった家で 人知れず死んでいたと知ったときはふるえがとまらなかった。
「なるときはあんなになるのかと思って。餓死では死にきらん。餓死では」
昨年4月、北九州市門司区で起きた餓死事件。男性は、いま37歳の私と2歳しか違わない。
健康面に問題を抱えていたわけではないという。前年11月まで働いてもいた。
そんな男性が、飢えて、死んだ。
URLリンク(www.asahi.com)
【社会】 ひきこもり、「親が死んだら?」と聞くとほとんどで「自殺する」「餓死する」…実際に自殺した人も★5
スレリンク(newsplus板:-100番)