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□日本軍の捕虜になっていたと嘘をつき、恩給詐欺 禁固4年の有罪判決
第二次大戦中、日本軍の捕虜になっていたと嘘をつき、恩給を不当に受け取った
として、詐欺罪に問われた元オーストラリア戦争捕虜の会会長、アーサー・クレーン被告
(84)に対し、このほど禁固4年の有罪判決が言い渡され直ちに収監された。同被告は
「社会に自分の居場所が欲しかった」と弁解したが、「元戦友」だけでなく、夫人や
子供にも嘘をついており、社会的地位だけでなく家族も失うはめになった。
判決によると、同被告は1960年代に南オーストラリア州のパブで知り合った元捕虜の
話を聞き、自分も「英雄になりたい」と思い、元捕虜だったという嘘をつき始めたという。
84年にクイーンランド州に転居後、多くの元捕虜と会い、受け入れられたことがうれしく、
勧められるまま、88年に恩給の受給を申請した。その際、16歳当時にマレー半島で
ゲリラ活動に加わり、42年に日本軍の捕虜になった、などという嘘の経歴を申請した。
そして元捕虜の会のメンバーとして、20年以上、各地で「捕虜体験」を講演。旧日本軍が
連合軍捕虜を使って建設した泰緬鉄道建設での体験談などは「説得力があった」(地元
メディア)といい、同会の会長にまでなった。
ところが2009年、講演を聴いた戦史研究家が嘘に気づき調べたところ、同被告は
戦時中、オーストラリア国内の学校に在籍し、軍歴さえないことがわかった。同被告も嘘を
認めたため、所管する官庁の責任も含め、大騒ぎとなった。
同被告は判決後、「元捕虜の方々とオーストラリア国民におわびする」との声明を出した
が、友人や夫人は、いまだにショックから立ち直れないという。クレーン被告は、不当に
受け取った恩給約40万豪ドル(3300万円)は、老齢年金から返済する。生きていても、
174歳まで嘘の代償を払い続けることになる。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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