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サンタクロースの服を着て!
僕は驚きました。「えっ、サンタ?」思わず言いました。
そして、その人は言いました。「サンタクロースです。お子さんをお呼び下さい。」
僕は、漠然とスーツ姿の人を、想像していました。
スーツ姿で、代わりのコンピューターを持ってくる、そう思っていました。
でも、僕の前に立っていたのはサンタでした。僕は興奮して、子供達を呼びに行きました。
「早く降りておいで。」
子供達は、何事かと、ドタドタ階段を下りてきました。
そして、その人の姿を見た瞬間、「サンター!!サンタだ!」
驚きながらも、次の瞬間にはピョンピョン跳びはねていました。
そして、その人がしゃがんで、子供達の目線に合わせてこう言いました。
「ごめんね、サンタのおじさん忙しくてね、壊れたおもちゃを持ってきてしまったんだ。
ごめんね。はい、これはちゃんと動くからね。」
「お利口にしていたら、来年もまた来るからね。」そう言って、頭をなでてくれました。
僕は、子供達を部屋に戻して、その人にお礼を言いました。
「ありがとうございました。本当に子供の夢をつないでくれました。
サンタにまでなっていただいて、本当にありがとうございました。」
その人はこう言いました。
「私たちが売っている物はおもちゃではないんです。
夢と感動なんです。忙しさにかまけて、大切な物を忘れていました。
それを教えてくれて、ありがとうございます。」と。
「とんでもないです。こちらこそ本当にありがとうございます。
こんなことをしていただけるなんて、これから僕は一生あなたの店
からおもちゃを買います。いい社員さんがいる会社ですねー。」
その人は泣かれました。僕も思わず泣いてしまいました。
その夜はとても不思議な気分でした。眠れませんでした。
眠らなくてもいい、そう思いました。なぜ、あの人はサンタの服できたんだろう?
そう考えるとズーっと思いがよぎりました。いきついた言葉、それは「感動」 でした。
僕はそれ以来、そこのおもちゃ屋で必ずおもちゃを買っています。