【文芸】 水嶋ヒロの小説、Amazonのレビューで 「酷評」する意見が噴出 「この作品が二千万円の賞を取るとは不可解だ」at NEWSPLUS
【文芸】 水嶋ヒロの小説、Amazonのレビューで 「酷評」する意見が噴出 「この作品が二千万円の賞を取るとは不可解だ」 - 暇つぶし2ch608:名無しさん@十一周年
10/12/17 14:03:05 nvRXFDn/0

四月の雨
URLリンク(www.youtube.com)
枕の下に時計を入れてみた。
耳を当てると時は少し柔らかに聞こえた。
秒針の残響音が嫌な感じで一日のもがきを奏でているようだ。
心臓がドキドキしているのがわかった。
喉が乾き、闇を吸い込んでみた。
街の影が瞼に焼き付いている。
それを巡るといくつもの言葉をなくした誰かの表情が隣にいつもあったような気がする
すべての風景にはメロディーがある。
彼は街のあらゆるオブジェと友達になれた。
人はやがて彼を裏切ったが。
に詰まったコーヒーを出すさびれた喫茶店。
ビルの片隅には錆びた鉄パイプ。
ガードレールの上には空しい背中が並び、排気ガスを撒き散らす車の流れにはあきらめを­感じた。
空は隠れていた。
彼は手にするものなど何もないと言って笑ってみようとしたが、自分自身に感じる何かが­ひとつでもあれば、
やっぱりすべてのものに意味が隠れているような気がした。
背負い込むことより、優しく語りかけてあげたいな。
だからこそ君がいて、僕がいて、ひとつにくるまるシーツがあって。君は昔のことを語っ­てくれた。
僕はハンドルを握ると、君を掴まえたような気がしていた。雨は止まなかった。
ラジオもとぎれとぎれに耳を澄ました。
君の話しとDJのおしゃべりとつなぎ合わせながら、僕はあらゆる言葉を感じてメロディ­ーを奏でた。
彼女には全く話しを聞いていじゃないと言って怒られたけれど、そこで、また新しいメロ­ディーが生まれたよ。
振り返るとゴツゴツしていた。
最終の電車よりも、もっと後の街にも、それでも人は生きていた。
闇の中に耳を澄ましてごらん。
君の心の叫びは、すべての物との関わりの中から生まれるんだ。




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