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酒に酔いつぶれ、路上に寝込むなどした人の死亡交通事故が県内で多発している。今年はすでに
16件発生。2008年(14件)、09年(15件)に続き、3年連続で全国ワースト1になる恐れが出てきた。
盗みのターゲットにもなりやすく、県警は、飲酒の機会が増える年末年始を控え、注意を呼びかけている。
さいたま市大宮区内の路上で、タクシーが酒に酔って寝ていた会社社長(61)をひいたのは10月21日
午前3時過ぎ。運転していたのは、勤務歴38年のベテラン運転手(58)だった。
大宮署によると、現場は幅5メートルに満たない市道で、横断歩道の上。運転手は手前で、「何かある」と
気づいたが、まさか人とは思わず、「踏み越えられる」と判断。車を降りて初めて人だと分かったという。
運転手の男性は、事故を機にタクシー乗務を辞めた。取材に対し、「人通りの少ない深夜の時間帯。
プロの運転手でも気づくのは難しい」と振り返る。「自分の不注意のせいで、本当に申し訳ない。路上で寝ることは、
歩行者にも運転手にも不幸しかもたらさない」と肩を落とした。
県警交通企画課によると、同様の事故死者数は、06年は6人(全国7位)、07年は3人(同16位)だったが、
08年から一気に増えて全国最多になった。増加の原因は不明だが、交通事故の死者数はほぼ毎年減少しており、
寝込み死者の割合は急増している。09年には重軽傷者も32人に上った。
09、10年に起きた計31件の死亡事故のうち、30件は午後6時~翌午前6時に発生。曜日では13件が土曜と
日曜に集中していた。国道などの大きな道路でも、市町村道とほぼ同じ割合で発生している。
川口、武南両署は11月、管内の運転事業者14団体と連携し、通報ネットワークを新設。「思いやりコール110番」と
銘打ち、路上で寝込んだ人を発見し次第、ドライバーから通報してもらい、署員が到着するまでその場で見守って
もらうという仕組みを作っている。
県警交通企画課は「車の少ない深夜でも安全な速度で運転し、状況に応じてライトを上向き(ハイビーム)に
して危険を察知してほしい」と訴えている。
埼玉 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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