10/12/07 19:56:38 ZPThEVGlO
>>310
空母ってのは、その歴史の始めから海外に対して軍隊を派遣するためのモノで
米海軍の空母が中南米で暴れる海兵隊のために艦爆を飛ばしたように、軍隊を緊急展開するための
移動飛行場だった
航空魚雷と艦攻の発達のために、空母機動部隊が艦隊決戦の主役となったりしたが
おそらく、もうそうしたことは起こらないだろう
理由は空母同士が航空機を飛ばして叩きあう場合、どちらが勝つか判らないということを
日米双方の海軍首脳がよく理解したということが大きい
真珠湾奇襲のような据え物斬りには使えても、お互いに索敵しての不期遭遇戦では
どちらが勝つか判らない、先に攻撃機を飛ばした方が勝ち、勝った方も被害が甚大である
アメリカ側の話だが、海戦に勝っても艦載機は30~50%が使えなくなり、敵の攻撃で空母がやられた場合
その比率はさらに大きくなる
真珠湾奇襲を除き、ミッドウェー海戦、珊瑚海、南太平洋海戦などどちらかが一方的に勝利した例はない
優勢勝ちか引き分けがせいぜいで、しかもその損害は高くつく
国力の違いで米海軍はその損害に堪えたが、日本海軍は陸上基地に米海軍を誘致し、
日本本土には指向させない作戦(い号作戦)に移行した
なにしろ索敵機から「敵艦見ユ」の通報があって、攻撃機が上がるまで四時間かかるのだから
必勝を期すウエポンシステムとはとても言えない
太平洋戦争が終わって、米海軍も大幅な縮小を考えていたが朝鮮戦争の勃発により、
空母は移動飛行場としての存在価値をふたたび見出した
いまや空母は海外に軍隊を緊急展開するためのものだな、英海軍の空母がそうであるように