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11月28日の国民投票で、「重罪を犯した、または社会保障 を悪用した外国人の滞在許可証を自動的に取り上げる」
という右派国民党のイニシアチブが承認されたことで、多くの外国人、特に移民の第2、第3世代が不安感を覚えている。
移民の第2、第3世代を代表する組織「セカンドス・プラス(Second@s Plus)」は、
「スイスでは外国人は望まれておらず、疑いの目を持って見られている」というメッセージを発表した。
■憤りと不信感
ベルンのスペイン移民援助組織の秘書ジョゼ・ライムンド・インスア・メンデス氏も、スイス国籍を持たないスイスで生まれ育った移民の第2世代が特に、
今回の投票結果を心配していると話す。「直接民主制は素晴らしいが、最近スイス人は本能に頼って投票し、理性に欠けている。非常に危険な方向だ」
外国に住むイタリア人を支援するイタリア政府の組織の会長、パオラ・ダ・コスタ氏も、
今回の選挙は(外国人に対する恐れや不安感といった)感情的な反応だと言う。
「ショックを受けた。スイス人が何を望んでいるかはよく理解できる。しかしこの承認は解決には繋がらない」
52の外国人組織を包括するローザンヌの外国人フォーラムの会長、ティディアンヌ・ディウワラ氏は、組織を代表して「憤り」と「不信感」を表明。
「人口の2割を占める外国人は、スイスに完全に融和している。この融和状態が停止するとは考えられない」と言う。
また、今後こうした投票がある場合は、政府も外国人グループも国民に説明する機会をもっと持たなければならないと付け加える。
■融和化は確かに問題
一方、ローザンヌ大学の政治学者バスキム・イセニ(39歳)氏は、
この投票結果を「非常に残念」とコメントとした上で「反外国人」の旗印を掲げる国民党(SVP/UDC)と十分に闘えないほかの政党の無力さを強く指摘する。
また自身もコソボ出身の両親を持つイセニ氏は「外国人の融和化には確かに問題がある。
しかし、外国人犯罪者を敵に回してこうした形で国外追放するのは、間違った解決方法だ」ときっぱりと言う。(>>2-以降へ続く)
サーチナ 【政治ニュース】 2010/12/03(金) 15:52
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