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冬の予報を出す気象庁を悩ませているのが「北極振動」だ。北極圏で寒気をため込む時期と
放出する時期が交互に現れる現象で、放出されると日本列島は寒波に襲われる可能性が高い。
昨年の冬は、放出期に重なった。直前まで変化が読みにくいうえ、発生のメカニズムも
解明されておらず、予測は難しい。果たして今冬の天候は―。
気象庁には2005~06年の冬の苦い経験がある。暖冬と予報していたが、11月末から
12月末にかけて北極振動が発生して寒気が南下し、日本を直撃した。北極振動は予兆を
つかみづらく、同庁はこの大気の動きを直前まで読み切れなかった。日本海側を中心に大雪が降り、
除雪作業中などに全国で130人以上が死亡。大雪による死者数は戦後3番目の多さとなった。
北極振動は、数週間という短い周期で寒気の蓄積や放出を繰り返し、北半球の中緯度地域に
大きな影響を与える。規模は毎回違うし、寒気が流れ込む地域も異なる。
昨年12月から今年1月にかけて発生した放出は05~06年よりも大規模で、
米・ワシントンや韓国・ソウルなどで記録的な大雪となった。一方、日本は05~06年ほどの
影響を受けず、大雪となった地域はあったものの、平均気温は平年を上回った。
気象庁は長期予報として3カ月予報(月1回)、春~夏、秋~冬予報(年2回)を発表している。
長期予報は、高・低気圧、前線の動きを分析する日々の天気予報とは異なり、変化が
ゆったりした海面水温などに着目。長期的に見て大気にどう影響するかを分析して傾向を出す。
北極振動は海面水温の変化とは無関係とみられており、また発生直前にしか
分からないので、長期予報に反映するのは困難だ。
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