10/11/27 01:19:55 Yai39fbo0
>>121のつづき
つまり、小泉構造改革とは生産性の低い産業を破壊して、ヒト・モノ・カネの
経済資源を生産性の高い産業に移転させることを言うのだ。
どうだ、お前らの考えている構造改革とは全く異なるだろ。
(骨太の方針のこの部分が構造改革の定義であることは、経済財政諮問会議の委員であり、
2001年骨太の方針の作成にも携わった吉川洋東大教授の「構造改革と日本経済」という
本に書いてある。)URLリンク(www.amazon.co.jp)
バブル崩壊の後、需要喚起のため多額の財政出動が行われたが経済の成長率は芳しくなかった。
そこで、問題は「需要側」にあるのではなく「供給側」にあるのではないのか?
という疑問が出され、東大の林文夫教授が90年代以降「全要素生産性(TFP)」が
低下しているのが、失われた10年の原因だとする内容の論文を発表した。
URLリンク(www.amazon.co.jp)
ここから経済学者は一斉に構造改革論へ傾斜していく。もちろん竹中もこの流れに乗った。
つまり、小泉構造改革のキーワードは供給側の「生産性」だ。
(構造改革を語るときに「生産性」というキーワードが出てこない奴は、モグリだ。
構造改革の意味も知らずに、勝手な自己流解釈で語っているバカだ。)
しかし、生産性の高い産業は何故生産性が高いかと言えば、余計な経済資源を使わない
からである。(例えば、余計なカネは借りない、余計なヒトは雇わない。)
従って、生産性の低い産業を破壊すれば、経済資源が生産性の高い産業、企業に流れて
いくなんてのは「絵空事」なのだ。
このことは、カバレロとハマーという経済学者によって実証されている。カバレロとハマー
の実証研究を日本に紹介したのが、竹森俊平慶大教授のベストセラーとなった
「経済論戦は甦る」という本だ。URLリンク(www.amazon.co.jp)
現実に、不良債権処理が行われても経済資源の「カネ」を生産性の高い企業産業が
借りないから、銀行の貸出残高は増えるどころか減る一方、また、生産性の低い産業、
企業を潰しても「ヒト」は生産性の高い産業、企業に雇って貰えず、失業か良くて
「派遣、契約社員」。この現実が小泉・竹中の構造改革が失敗だったことの証左だ。