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日本でも定着したマニフェスト（政権公約）という言葉が「はっきり示す」という
イタリア語を語源としていることは政界ではよく知られています。ですが、
有権者にはっきりと示した公約の中身が問題だらけだった場合にどう見直すべきかについて
民主党政権はまだ明確な方向性を打ち出せていません。
結論の先送り相次ぐ
「民主党は平気で公約違反を重ねている。難しい問題はことごとく先送りされており、
菅直人首相の指導力はまったく見えない」。今国会の補正予算案の審議などで
野党議員は現政権の姿勢を厳しく追及しています。昨年夏の衆院選で掲げた重
点政策はまだ大半が実現のメドが立っておらず、「政権交代を経て結局なにが変わるのか」
という有権者のいら立ちが内閣支持率を押し下げる方向に作用しているのは間違いないようです。
選挙の公約が100％達成できないことは有権者も最初からある程度は織り込んでいたと言ってよいでしょう。
民主党は今年７月の参院選マニフェストで子ども手当の支給水準を縮小する
方向を打ち出しましたが、公約した重点政策がほとんど実現できないとあっては
「マニフェスト選挙」の意義や政党の信頼性にもかかわります。民主党が十分な検討時間をかけて
編成する来年度予算案の姿が年末にかけて明確になってくれば、選挙で掲げた公約との
乖離（かいり）がさらに際立つ可能性もあります。「二大政党型の政権交代は戦後初めて」
という点をある程度は割り引くとしても、民主党の公約見直し問題は今後の選挙や
政権運営のあり方に大きな教訓を残す結果となりそうです。
菅内閣の支持率は11.8％でした。前回の16.0％をさらに割り込む過去最低となり、
鳩山前内閣の退陣前の最も低い水準とほぼ肩を並べました。
URLﾘﾝｸ(www.nikkei.com)
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