10/10/01 11:11:17 KVM5waRH0
臨床家の中には、アスペルガーの人がこれらの特徴を有することに全面的には賛成しない者もいる。たとえばWing と
Gillberg はアスペルガーの人が持つ知識はしばしば理解に根付いた知識よりも表層だけの知識の方が多い場合がある、
と主張している。しかし、このような限定はGillbergの診断基準を用いる場合であっても診断とは無関係である。
アスペルガーの児童および成人は自分の興味のない分野に対しての忍耐力が弱い場合が多い。
学生時代、「とても優秀な劣等生」と認識された人も多い。これは、自分の興味のある分野に関しては他人に比べて遙かに優秀で
あることが誰の目にも明らかなのに、毎日の宿題にはやる気を見せないからである(時に興味のある分野であってもやる気を見せない、
という意見もあるが、それは他人が同じ分野だと思うものが本人にとっては異なる分野だからだと思われる。
例えば、数学に興味があるが答えが巻末に載っている受験数学を自分で解くことには興味が持てない、
日本語の旧字体に興味はあるが国語の擬古文の読解問題には興味が持てない、など)。ノートやテスト用紙に文字を手書きすることを、
とても面倒で苦痛に感じる子供もいる。一方、反対に学業において他人に勝つことに興味を持ったために優秀な成績を取る人も居り、
これは診断の困難さを増す。他人に自分の主張を否定されることに強く嫌悪感を覚えるという人もいる。
このことは学校などで学習上の大きな障害となる。例えば教師が生徒にいきなり答えさせ、生徒:「これは○○だと思います」
先生:「 違うよね、これは××だよ」というように、否定して答えやヒントを教えるような方法は、アスペルガーの人には相当な苦痛となる。
しかし多くの成人は、忍耐力のなさと動機の欠如などを克服し、新しい活動や新しい人に会うことに対する耐性を発達させている。
アスペルガーの人は高い知能と社交能力の低さを併せ持つと考える人もいる。