10/01/30 18:41:23 HcsvIrIq0
ICD-9分類 301.00 妄想性人格障害
ICD-10分類 F60.0
他人の目的が悪意に満ちているという不信や猜疑心は、後述のような4つ以上の兆候として成人直後に
始まり現在まで引き続いて現れてくる:
猜疑心:十分な根拠も無く、他人が自分を不当に扱っている・傷つけている・だましていると疑う
友人や仲間の貞節や信頼性に対し、不当な疑いを持ち続ける
情報が自分に不利なように用いられる、という根拠の無い恐怖のために、他人を信頼するのに躊躇する
執拗に恨みを持つ:自分が受けた無礼、負傷、侮辱などを許さない
自分の性格や世間体が他人に伝わっていないことに攻撃性を察知して、すぐに怒って反応したり反撃する
配偶者や異性のパートナーの貞操に対し、正当な理由もなく、繰り返し疑いを持つ除外される状況としては、
精神病的な特徴を伴う気分障害や統合失調症、およびその他の精神病的障害との間に、排他的に生じないこと
一般的な医療環境に伴う心理学的効果で生じていないこと がある。
独裁者の病
この障害は強大な権力を持つ者、特に一代で成り上がった絶対権力者に非常に多く、独裁者の病であることが知られている。
独裁者は常に他人に蹴落とされる可能性(それも命を失う可能性)を秘めており、部下を常時監視する必要がある。
成り上がりの独裁者は自分が独裁者になる過程で、前独裁者を謀略で失脚させるようなことをしていたり、
自身の暗殺計画が発覚したり、実行されたりすれば、より部下を全く信用することができなくなり、
さらに命を狙われる可能性が常にある為、元々の性格はそんな兆候のない者でも、成り上がった独裁者は必然的に妄想性人格障害になり、
ならない独裁者の方が少ない。なお普通の巨大な会社の社長や、巨大の宗教団体(特に新興宗教)の教祖にも見受けられる。
(参考文献:パーソナリティ障害 岡田尊司著 PHP新書)
治療
一般的な人格障害全般にいえることであるが、人格障害は病というより性格が偏っている。要は性格が異常なだけであり、
精神疾患ではない為、治療はかなりの困難が伴う。匙を投げている医者も多く、
人格障害は受けない病院もある為、生半可な覚悟では治せない。そして治すことができるのは本人だけである。
427:名無しさん@入浴中
10/01/30 18:42:19 HcsvIrIq0
妄想(もうそう)とは、非合理的かつ訂正不能な思いこみのこと。妄想を持った本人にはその考えが妄想であるとは認識しない
(病識がない)場合が多い。精神医学用語であり、根拠が薄弱であるにもかかわらず、確信が異常に強固であるということや、
経験、検証、説得によって訂正不能であるということ、内容が非現実的であるということが特徴とされている。
日常的な会話でも用いられることもあるがそのときはいかがわしい考えや空想を表し、必ずしも病的な意味合いを含むわけではなく
軽い意味で使われている。妄想と一言にくくっても、その内容や程度は個人差が大きい。
軽度で生活に支障をほとんど来さないものから重大な支障を来すようなものまで様々である。
本人が妄想であるとは自覚していない(「病識」がない)ことが多いが、漠然と非合理性に気づいている場合
(いわゆる「病感」がある状態)、あるいは他者の前では隠すことができ生活に適応している場合(いわゆる「二重見当識」)など様々である。
妄想の分類
原因による分類 様々な精神疾患(統合失調症、躁うつ病、うつ病、痴呆、せん妄、あるタイプのてんかん、急性薬物中毒、覚醒剤乱用など)
に伴って生じることがある。しかし、健常者においても断眠や感覚遮断など特殊な状況に置かれると一時的に妄想が生じることもある。
また、原因となる基礎疾患によっても生じる妄想の種類が異なる傾向があり、統合失調症に多いのは被害妄想、関係妄想、
誇大妄想などで、うつ病に典型的なのは罪業妄想、心気妄想、貧困妄想であるとされているが、必ずしも全例に当てはまる訳ではない。
「一次妄想」と「二次妄想」
古典的には、まったく根拠を持たない妄想を一次妄想(「あの人はまだ自分がxxであることに気づいてない。」
「おれはナポレオンの生まれ変わりだ」「近所の人たちが私を電波で攻撃している」など)、何かしらの経験と関わりがある妄想を
二次妄想(「私の病気は不治の病なのだ」「皆の不幸は私のせいなのだ」など)と区別している。
428:名無しさん@入浴中
10/01/30 18:43:33 HcsvIrIq0
しかし、一次妄想と考えられる妄想にも本人なりの理由が存在している場合も多く、真の無意味で根拠のない妄想はまれである。
了解可能か否かで一次妄想と二次妄想を区別するという定義もあるが、「私の病気は不治の病なのだ」という妄想も抑うつ気分か
悲観的妄想が出現していれば理解可能であるが健康なひとがそのような妄想をもっていれば了解不能であるため、
これらの区別は難しい。偏見との区別も難しく、考えの根拠を聴取し、ひとつひとつ反証していくことで妄想と明らかになるが、
文化が異なる反証であるとその方法は有効ではなくなる。
さらに一次妄想は以下の5つに細分化されている。
妄想気分:周囲がなんとなく意味ありげで不気味と感じる。形容ができないがそこから具体的な判断がおこり妄想となる。
妄想知覚:正常な知覚に特別な意味づけがなされる。それが強固な確信となり訂正が不可能である。
妄想表像:とんでもないイメージを抱く。
妄想覚性:途方もないことを察知するが実体には何も理解できていない。
妄想着想:ある考えや古い記憶が突然思いがけない意味をもって思い出され、強固な確信に至ること。
妄想知覚などは統合失調症でよくみられる現象である。具体例は漫画ブラックジャックによろしくなどで詳しく描かれている。
二次妄想はうつ病でよく見られる現象である。心気妄想、微小妄想などが有名である。「なんとなく胃が痛い、
病院にいって検査しても異常がない、心療内科の受診を勧められ、それでうつ病と診断される」こういったエピソードが心気妄想には多い。
内容による分類
誇大妄想は、現実的な状況から逸脱し、自己を過剰評価したり、実際には存在しない地位・財産・能力があるように
思い込んでいる状態である。躁病によく見られる。
被害妄想 他人から悪意をもって害されていると信じる妄想。何らかの犯罪的な干渉を受けていると信じこみ、事業や就職などにおいて
失敗しても、他者からの攻撃で失敗したと考えたり、「脳内に何らかの機器を埋め込まれ、意識や行動を操作されている」と考えたりする。
被害妄想も参照のこと。
429:名無しさん@入浴中
10/01/30 18:44:22 HcsvIrIq0
注察妄想 「常に盗聴されている」とか「隠しカメラで監視されている」と思い込む妄想。
関係妄想 周囲に起こっている現実を自らに結びつけて考える妄想。
盗害妄想 自分の物を盗まれたと思い込む。痴呆によく見られる。
罪業妄想 自分は非常に悪い存在だ、罰せられるべきだ、皆に迷惑をかけているなどと思いこむ妄想。うつ病によく見る。
心気妄想 自分の身体の一部が病気にかかっていると思いこむ妄想。実際に病気に罹っていても、その症状が自分の思っているより
非常に軽い場合もこの種類に分類される。うつ病によく見られる。
貧困妄想 現実にはそうでないにも関わらず、自分は非常に貧しい、借金を抱えてしまったなどと信じる妄想。うつ病によく見られる。
その他 不死妄想、Capgras妄想、被毒妄想、恋愛妄想、血統妄想など(詳しくは統合失調症参照)。嫉妬妄想は隠される場合が多い。
妄想の原因
生物学的に
統合失調症では中脳辺縁系のドパミン神経の過活動が妄想、幻覚の発生に関与していることが示唆されている。
うつ病やせん妄に伴って生じる妄想に対してもドパミン遮断薬である抗精神病薬が有効であることなどから、
それらの疾患でもドパミン神経系の過活動が関与していることが推測される。
精神力動学的に戦争や災害の被災者や凶悪事件等の被害者が、一時的に妄想状態に陥ることがある。
これは、現実から遊離する事によって精神的なダメージを回避しているとみなすこともできる。
統合失調症などの疾患においての妄想ですら、過剰なストレスが精神を破壊しないようにするため逃げ場であるという見方すらできる(
ジョン・シュタイナー「こころの退避」参照)。但し安全装置という観点では妄想の代わりに衝動性が生じることもある
(いわゆる、キレる状態)。しかし安全装置であるとはいえ病的な方法であることには間違いなく、治療が必要である。
そして、本人にとっては安全装置であったがゆえに、治療の途中で激しい抵抗に遭うことは珍しくない。
それなりに安住の地であった妄想の世界から現実の世界を直視することは苦しみを伴うのである。
ここでいかに本人のペースを尊重しつつ、希望や安心感を与えつつ現実と折り合いをつけてもらうかが、
精神科医や援助者の力量が問われるところである。
430:名無しさん@入浴中
10/01/30 19:06:32 tPuEWnyd0
妄想の弊
その妄想に対して否定的な現実を敵視したり、妄想を認めない他人に攻撃的になることがある。ときには暴力に結びつくこともある。
周囲からみれば異常な行動をとり、周囲に疎まれ孤立したり攻撃されたりする危険がある(例としては「警察に電波で盗聴されている」と
思い込み、警察に「そのような捜査が許されるのか」と乗り込んだり、それで相手にされなかったり警察が否定すると
警視庁のトップや大臣、果ては総理大臣に記録が残るかたちで質問状を送る、当然相手にされるはずがないが、
それで満足な回答が得られないと「答えられないのには理由があるはずだ」などと極めて強引かつ自分にいいように
解釈するというものがある。インターネットのウェブサイトやブログ上でその主張を公開する者も多い)。
本来、社会的動物である所の人間が社会から逸脱する事は、当人にとっても周囲にとっても非常にダメージが大きい。
妄想が回復した後の社会復帰にも支障が残ることもある。ただし、だからといって疑うことをやめてしまうと、
実際に他者にいいように利用される可能性もあるため、妄想とそうでない場合との線引きは事実上難しいといえよう。
「自分は空を飛べる」などの妄想に支配され転落したり、「頭の中に埋め込まれた装置を取り出す」ために頭部を自傷するなど
自らを傷つける危険性もある。
関連語句健常者の(しばしばくだらない、あるいは淫らな)空想のこと。妄想癖(もうそうへき)とも言う(例:性的妄想)。
想像の域を出ない主観的な決め付けのこと。しばしばインターネット上で多用される。
431:名無しさん@入浴中
10/01/30 19:07:25 tPuEWnyd0
インターネット依存症(インターネットいそんしょう、インターネットいぞんしょう)、インターネット中毒(インターネットちゅうどく)は、
1997年にイヴァン・ゴールドバーグによって理論づけられた障害である。賭博依存症と比較することで、DSM-IVで診断される。
ゴールドバーグとキンバリー・ヤングは、インターネット依存症をDSMの次の版であるDSM-Vに含めるように請願活動を行っている。
そうすることで、保険会社がインターネット依存症のカウンセリングのための支払いを行うようになるとされている。
しかし、インターネット依存症は実際の障害ではなく、これをDSM-Vの精神障害として分類するべきではないとする主張も強い。
診断基準の案
12か月のうちに、以下の3つないしそれ以上の臨床的に重篤な障害や苦痛に至る、
インターネットの利用における不適応のパターンが見られること。
以下のいずれかで定義される耐性。
満足感を得るために、インターネットに非常に長い時間ふれている必要がある。
インターネットにふれる時間が同じである状況が続けば、影響が極端に減少する。
以下のAまたはBによって明らかになる禁断症状。
(A)以下の1~3のような特徴的な禁断症状。
大きく長期間にわたるインターネットの使用の中止または縮小。
以下のうち2つまたはそれ以上の現象が、インターネットの中止から数日~1か月後以内に発生する。
(a)精神運動性の動揺。
(b)不安。
(c)インターネット上で起こっていることについての強迫観念的な考え。
(d)インターネットについての空想または夢。
(e)自発的または無意識に起こる、指のタイピングの動き。
432:名無しさん@入浴中
10/01/30 19:09:21 tPuEWnyd0
(B)インターネットまたは類似したオンラインサービスを利用することで、禁断症状が軽減するかなくなる。
意図したより長い時間、インターネットにアクセスしている。
インターネットの使用を減らすか制限しようとする欲求や努力はするが、うまくいかない。
非常に多くの時間をインターネットに関連した活動(たとえば、インターネット関連の書籍を購入したり、新しいWebブラウザを試してみたり、ベンダーの調査を行ったり、ダウンロードしたファイルを分析したりする)に費やす。
インターネットの使用のために、家族、社会、職業、あるいはレクリエーションの重要な活動の期間や頻度が減少する。
持続的、あるいは再発する、身体、家族、職業、精神の問題が引き起こされる(たとえば、睡眠不足、結婚が困難になること、
早朝の約束への遅刻、職業上の任務の放棄、あるいは重要な他者を放棄する感情)のを知っているにもかかわらず、
インターネットの使用を継続している。
批判
キャロル・ポテラとジョナサン・ビショップをはじめとするインターネット研究者によって、インターネット依存症などというものは
存在しないと主張されている。インターネットは社会的媒体であり、人はインターネットという媒体に没頭することはできないと考えられている。
インターネットは環境であると見なされているが、オークションサイトで値をつけるような媒体の面も持っている。
また、インターネット依存症理論が強く比較している、インターネットの使用とギャンブルの依存との間には有意な差が存在する。
インターネットが大きな部分で向社会的で、双方向的で、情報主導の媒体であるのに対し、ギャンブルは個人的で、反社会的で、
社会的な埋め合わせになる価値をほとんど持っていない。
また、上記のテストなどもごく普通の人間であっても依存症とされるなどの曖昧な点を含んでいる。
実際のところ治療を必要とするまでの深刻な例は0.5%以下であると言われている事に加え、具体的な診断基準についても研究家によって
まちまちであり統一した基準は存在しない。
433:名無しさん@入浴中
10/01/30 19:10:09 tPuEWnyd0
ネット中毒(ネットちゅうどく)とは、インターネット(古くはパソコン通信)に接続し、チャットやBBSへの書き込み、
オンラインゲーム等を長時間にわたってやり続けるなど、現実世界の生活に支障をきたすまでになってきている嗜癖状態を指す、主に俗語として使われる表現である。
1990年代終わり頃までは、一種の自嘲ないし揶揄を含む表現であったが、近年ではインターネット上のサービス利用者が精神的に
不安定な兆候を示す例も報告されており、社会問題として提起されている。
通常の生活がネット利用によって、好ましからざる影響を受け、以下のような状況に陥っている状態をいうことが多い。
睡眠不足や昼夜逆転生活
ドライアイ・眼精疲労や腰痛、キーボード腱鞘炎といった長時間端末を操作する事による健康的異常
ネットゲームや会員制有料チャット等のサービス利用料金から来る、経済的圧迫(実際は家族が払っていることも多い)
特殊なコミュニティにばかり関係し、世間一般の常識が欠落する、更には自分で気付かずに非常識な言動をしている
ネット上で解放されたと思っており、現実の状況は「本当の自分の姿」では無いという認識を抱く
ネットコミュニティ上で賞賛されている状態を長引かせたいがために、犯罪的行為や実際の犯罪行為すら辞さなくなる、法的逸脱状態 。
434:名無しさん@入浴中
10/01/30 19:10:32 tPuEWnyd0
社会現象
日本でも、欧米でも、ネットに没頭する余り、実生活を省みないと目される人は多く、特に日本では、引きこもりと呼ばれる
対人恐怖症や広場恐怖症・パニック障害等の複合的症状を示す人が、ネットに依存した生活をおくっていると見なす識者は多い。
例えば成城墨岡クリニックの院長である墨岡孝は、1997年ごろからじわじわとであるが増大傾向にあり、当人が自覚しておらず
周囲が問題とみなして病院に連れてきて、初めて発覚することも多いとしている[1]。
ネット上の各種サービス利用料金も、大きな問題を生む事があり、韓国ではネットゲーム上の商品である
(アバターに着せる事の出来る服の)データを、電話料金上乗せで課金される環境で、親に内緒で安易に買い過ぎた11歳の女児が、
母親に叱られたショックで自殺するという事件もおきており、利用者の年齢で利用額に上限を設けようという業界方針以前に、
児童向けサービスに課金する企業の姿勢を問題視する市民の声も挙がって、商業サービスの収益と依存性という現象に、
倫理的な問題が提起されている。
435:名無しさん@入浴中
10/01/30 19:10:59 tPuEWnyd0
オンラインゲーム『エバークエスト』において、仕事をやめて1週間通してプレイし続け、ついには自殺した例や、
やはり他のオンラインゲームでも「ゲームをプレイし過ぎて過労死」という事例もアジア方面で社会問題化している。
詳しくはゲーム依存症を参照されたい。他方、掲示板で騒がれたくて動物虐待事件を起こした例(→福岡猫虐待事件)や、
ネットアイドルを標榜していた者が、2006年に自分のブログに注目を集めたいがためだけに連続放火を行った事件も報じられており、
インターネット上での注目を集めたいという動機による犯罪行為も、従来は考えられなかった動向だとして、
しばしば報道にも大きく取り上げられている。
心理面から見たネット中毒
この分野は、ネットというメディアが誕生した事と、心理学面の因果関係立証には多大な時間が掛かる事もあって、
研究はまだ始まったばかりという段階である。それだけに、安易に「ネットに依存する病気である」と述べるのは非常に危険である。
ただその一方で、インターネット依存症という論理も存在しており、インターネットの提供しているサービスの依存症状態に陥っていると
見なす向きも存在する。
その一方、カナダ・アルバータ大学大学院のMary Modayilらによる2004年のレポートでは、何らかの精神疾患を抱えネットの利用に
長時間没頭しがちとなる傾向があることは認めながらも、インターネット利用以前から長期の精神疾患の傾向にある者にとっては、
それらサービスの利用が何らかの癒しとして、うつ病など気分障害の治療に役立つ可能性も示されている
436:名無しさん@入浴中
10/01/30 19:11:31 tPuEWnyd0
自己愛性人格障害(じこあいせいじんかくしょうがい、Narcissistic Personality Disorder)とは、ありのままの自分を愛せず、
自分は優越的で素晴らしく特別で偉大な存在でなければならないと思い込む人格障害であるとされるが、過度に歪んだルールである
内的規範が弱いケースであるため、精神病的に扱われる事もある。
概要
境界性人格障害とセットにして扱われる事もあるが、自己愛性人格障害の方が内的規範は比較的高いとされる。
また、境界性人格障害の回復期には、一過性の自己愛性人格障害を経るケースが多いという報告もあり、より安定した状態であるとも考えられる。これとは逆に、自己愛型防衛に失敗した自己愛性人格障害の患者が、境界性人格障害同様の状態を呈した例も報告されている。
自己愛性人格障害はどちらかと言うと男性に多いとされる。WHOのICD-10では正式な精神障害としては採用されていない。
境界性人格障害でも原因として日本では過保護、アメリカでは虐待が多いという指摘があるが、
自己愛性人格障害に関しても似たような言説がある。
しかし、果たして本当にそうなのかは専門家の間ではコンセンサスが取れていない。
過保護が虐待の可能性もあるという指摘もある上、境界性人格障害でも脳の脆弱性が問題となっているようにそうした
生理学的要因も考えられる。主に虐待としては暴力ではなく、多忙な親に放置される、無視される等の不満が原因である場合が多い。
実際に社会的に評価されたり、ルックスや家柄が良い、IQが高い等、常に多大な賞賛を浴びる状態が幼少期から続く、
など本人の素質よりも周囲の行動によって自己愛性人格障害になる場合が多い。
自己愛性人格障害の万能感は母子関係によってさらに強化されることがある。
境界例的な親自身や周りの家族や友人が見捨てられる不安から、子どもを甘やかす等である。
437:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:17:08 tPuEWnyd0
名誉毀損罪(めいよきそんざい)は、刑法230条に規定される罪。親告罪。民事事件における名誉毀損については「名誉毀損」を参照。
概要
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した場合に成立する(刑法230条)。法定刑は3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金である。
この場合の人とは、「自然人」「法人」「法人格の無い団体」などが含まれる。 ただし、「アメリカ人」や「東京人」などといった、
特定しきれない漠然とした集団については含まれない。通説では、本罪は抽象的危険犯とされる。
つまり、外部的名誉が現実に侵害されるまでは必要とされず、その危険が生じるだけで成立する。
事実の有無、真偽を問わない。ただし、公共の利害に関する事実に関係することを、専ら公益目的で摘示した結果、
名誉を毀損するに至った場合には、その事実が真実であると証明できた場合は処罰されない(230条の2第1項、
下記の「真実性の証明による免責」参照)。
毀損された名誉が死者のものである場合には、その事実が客観的に虚偽のものでなければ処罰されない(230条2項)。
ただし、名誉毀損をした後、名誉を毀損された者が死亡した場合には、通常の名誉毀損罪として扱われ、
当該事実が虚偽でなかったということのみでは免責されない(230条の2の適用が問題となる)。
「公然」とは、多数または不特定のものが認識し得る状態をいう。たとえその当時見聞者が皆無であったとしても、
公然事実を摘示したものということを妨げることはできない。 会議室やトイレでの会話など、
少数であってもそれらの者がしゃべって伝播していく可能性があれば、名誉毀損罪は成立する。
いわゆる「公然」とは秘密でない行為を指称し、多数人の面前において人の名誉を毀損すべき事実を摘示した場合には、
その多数人が特定しているときであっても、その行為を秘密ということができない場合は公然ということを妨げることはできない。
道路通行人にも容易に聴取れる状況の下で怒鳴った場合には、公然でないとはいえない。
438:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:17:42 tPuEWnyd0
「名誉」とは、通説はこれを外部的名誉、すなわち社会に存在するその人の評価としての名誉(人が他人間において不利益な批判を
受けない事実で人の社会上の地位または価値)であるとする。これに対して、同罪の名誉とは、名誉感情(自尊感情)であるとする説がある。
この説によれば、法人、あるいは法人でない社団もしくは財団に対する名誉毀損罪は、論理的には成立し難いこととなる。
「毀損」とは、事実を摘示して人の社会的評価が害される危険を生じさせることである。大審院によれば、
現実に人の社会的評価が害されたことを要しない(大判昭和13年2月28日刑集17巻141頁)とされる(抽象的危険犯)。
名誉毀損罪は、人の名誉を毀損すべきことを認識しながら、公然事実を摘示することによって成立し、名誉を毀損しようという
目的意思に出る必要はない(大判大正6年7月3日刑録23輯782頁)。
事実の摘示
摘示される事実は、人の社会的評価を害するに足りる事実であることが要求されており、事実を摘示するための手段には特に制限がなく、
『インターネットの掲示板で書き込む』『張り紙で噂を広める』『街宣車を動かして噂を宣伝する』などの場合であっても成立する。
その事実の内容の真偽を問わない(信用毀損罪の場合は虚偽の事実でなければならない)。また、公知の事実であるか非公知の事実であるかを
問わない(大判大正5年12月13日刑録22輯1822頁)。事実を摘示せずに、人に対する侮辱的価値判断を表示した場合は、
侮辱罪の問題となる。被害者の人物の批評のようなものであっても、刑法230条にいう事実の摘示であることを妨げない。
また、うわさであっても、人の名誉を害すべき事実である以上、公然とこれを摘示した場合には名誉毀損罪が成立する
(最決昭和43年1月18日刑集22巻1号7頁)。被害者の氏名を明確に挙示しなかったとしても、その他の事情を総合して何人であるかを
察知しうるものである限り、名誉毀損罪として処断するのを妨げない(最判昭和28年12月15日刑集7巻12号2436頁)。
439:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:18:36 tPuEWnyd0
被害者
背徳または破廉恥な行為のある人、徳義または法律に違反した行為をなした者であっても、当然に名誉毀損罪の被害者となりうる
(大判昭和8年9月6日刑集12巻1590頁)。
親告罪
名誉毀損罪、侮辱罪については、告訴がなければ、公訴を提起することができない(232条1項)。
被害者の意思を無視してまで訴追する必要が無いから、また訴追によって被害者の名誉が一層侵害される可能性があるからである。
告訴状に被告訴人として指定されていなくとも、共犯であれば告訴の効力は及ぶ。
真実性の証明による免責
刑法230条の2は、名誉毀損行為が公共の利害に関する事実に係るもので、専ら公益を図る目的であった場合に、
真実性の証明による免責を認めている。これは、日本国憲法第21条の保障する表現の自由と人の名誉権の保護との調整を図るため
設けられた規定である。公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなされる
(230条の2第2項)。
公務員または公選の公務員の候補者に関する事実に関しては、公益目的に出たものであるということまでが擬制され、
真実性の証明があれば罰せられない(230条の2第3項)。これは、原則として構成要件該当性・違法性・有責性のすべてについて
検察官に証明責任を負わせる刑事訴訟法において、証明責任を被告人側に負わせている数少ない例外のひとつである
(証明責任の転換。同様の例として刑法207条がある)。ただし、公務員としての資格に関しない事項については罰せられる。
440:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:19:23 tPuEWnyd0
事実が真実であっても、終始人を愚弄する侮辱的な言辞をこれに付加摘示した場合には、公益を図る目的に出たものということはできない。
真実性の証明の法的性質については、処罰阻却事由説と違法性阻却事由説との対立がある。処罰阻却事由説は、
名誉毀損行為が行われれば犯罪が成立することを前提に、ただ、事実の公共性、目的の公益性、
真実性の証明の三要件を満たした場合には、処罰がなされないだけであると解している。これに対し違法性阻却事由説は、
表現の自由の保障の観点からも、230条の2の要件を満たす場合には、行為自体が違法性を欠くと解しているが、
そもそも違法性の有無が訴訟法上の証明の巧拙によって左右されることは妥当でない
という批判がある。両説の対立は、真実性の証明に失敗した場合に鮮明になる。
すなわち、処罰阻却事由説からは、真実性の証明に失敗した
以上いかなる場合でも処罰要件が満たされると考えられるが、違法性阻却事由説からは、真実性の錯誤が相当な理由に基く場合、
犯罪が成立しない余地があると考えられる。判例は当初、被告人の摘示した事実につき真実であることの証明がない以上、被告人において
真実であると誤信していたとしても故意を阻却しないとしていたが、後に大法廷判決で判例を変更し、真実性を証明できなかった場合でも、
この趣旨から、確実な資料・根拠に基づいて事実を真実と誤信した場合には故意を欠くため処罰されないとした
(最大判昭和44年6月25日刑集23巻7号975頁)。すなわち、現在の判例は違法性阻却事由説であると解される。
441:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:20:05 tPuEWnyd0
関連する犯罪
侮辱罪(231条) 通説によれば侮辱罪は、事実を摘示しないで名誉を毀損した場合に成立するとされる。
信用毀損罪(233条) 虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の財産的信用を毀損した場合に成立する。
名誉毀損罪同様、抽象的危険犯である。
罪数に関する判例 一個の行為で人を非難する際、侮辱の言葉を交えて名誉を毀損した場合、侮辱の言葉は名誉毀損の態様をなすに過ぎず、
名誉毀損罪の単純一罪である。
民法上の名誉毀損
民法710条では、法人の名誉権が侵害された場合の損害にも適用される(最一小判昭和39.01.28・昭和34(オ)901 謝罪広告並びに慰藉料請求[第18巻1号136頁])。
韓国における名誉毀損 韓国では死者に対する名誉毀損罪があり、名誉を損ねるものとされる発言を行えば直系子孫など関係者からの
親告を受けて検察に立件されることとされている[1][2]。また、独島(竹島)は日本のものであると主張する者に対する誹謗中傷は叱責で
あるとして合法行為とされている[3]。
442:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:21:36 tPuEWnyd0
個人情報漏洩 (こじんじょうほうろうえい)とは、個人情報を保有する者および個人情報に該当する者の意図に反して、
第三者へ個人情報が渡ることをいう。当該個人情報が顧客情報の場合は顧客情報漏洩(こきゃくじょうほうろうえい)ともいう。
個人情報漏洩に至る要因 従来は各種の名簿を通じた漏洩が主だったが、近年は個人情報の電子データ化が進んでおり、
また情報通信が発達したことから、パーソナルコンピュータやインターネットが何らかの形で絡み情報漏洩に至るケースが増えている。
また、外部記憶媒体の大容量化とあいまって、大規模な個人情報の流出が頻繁に起きている。ノートパソコンや記録メディアの持ち運び
営業で外出する際や自宅など外部で仕事をする際に、ノートパソコンを持ち歩き、何処かに置き忘れたり置引きや
車上荒らしで盗難に遭うケースがある。ノートパソコンは持ち運びに便利で外出先でも顧客情報を見ることができるので重宝されるが、
一方でノートパソコンそのものが中古でも高く売れる可能性があることもあって、盗難に遭うリスクが高い。
記録メディアの持ち運びも危険である。特に2000年以降に発達したUSBメモリやカード型フラッシュメモリ(SDカードなど)は
小型であることが災いし、紛失の恐れがとても高い。コンピュータウイルスの感染コンピュータウイルスに感染することで、
パソコン内部の情報をネットワーク上に曝け出してしまい、インターネット経由で流出に至るケースも増えている。
特にファイル共有ソフト(Winny、Shareなど)を使用することによるリスクを熟知せず安易に個人情報の入った
パソコンにインストールしたり、あるいはファイル共有ソフトの入ったパソコンに個人情報を入れてしまい、
ウイルスに感染し流出事故に至るケースが非常に多い。以上は関係者の誰もが意図しない情報漏洩であるが、
一個人がネットリンチの一環として他人の個人情報を意図的に漏洩させるというケースもある。
443:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:22:07 tPuEWnyd0
個人情報漏洩事故の原因と予防 盗難や紛失のリスクが高い物は、外部へ持ち運ぶ行為そのものを控えなければならず、
やむをえず持ち運ぶ場合は細心の注意を払うのは勿論、万が一のことも考えて暗号化やパスワードで対策する必要がある。
ウイルスの感染も、ウイルス対策ソフトを導入し常に最新の状態にしておくのは基本であるし、そもそもウイルス感染へのリスクが
高いファイル共有ソフトを使用しないよう徹底する必要がある。したがって、ノートパソコンや記録メディアを持ち運んだことで盗難
や紛失に至った場合も、コンピュータウイルスに感染し個人情報をインターネット上にばら撒いてしまった場合も、
個人情報を扱う者の不注意あるいは知識の無さ(リスクへの認識の甘さ)が原因である。
このような形での個人情報漏洩を防ぐためには、まずは個人情報を扱う者への教育が必須である。個人情報を扱う企業や役所は、
個人情報の徹底管理を社員・職員に教育しなければならないが、それだけでは個人情報漏洩を完全に防ぐことはできないので、
必要に応じて下記のような対策を施すことも検討する。
依存症(いそんしょう、いぞんしょう)とは、WHOの専門部会が提唱した概念で、精神に作用する化学物質の摂取や、
ある種の快感や高揚感を伴う特定の行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める抑えがたい欲求が生じ、
その刺激を追い求める行動が優位となり、その刺激がないと不快な精神的・身体的症状を生じる精神的・身体的・行動的状態のことである。
この状態のことを「依存が形成された」と言う。依存は、物質への依存(ニコチン依存症、摂食障害、薬物依存症、アルコール依存症など)、
過程への依存(ギャンブル依存症、インターネット依存症)、人間関係・関係への依存(共依存、恋愛依存症など)がある。
一般的には嗜癖・「中毒」と呼ばれることも多い(“アルコール中毒”、“薬物中毒”など)が、現在医学用語として使われる
「急性中毒」「慢性中毒」は、依存症とは異なる。
444:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:22:49 tPuEWnyd0
疫学 [編集]
各依存症の正確な頻度は知られていない。たとえば喫煙依存症(またはニコチン依存症)は、日本では1800万人に上ると
厚生労働省は推計している(平成11年の調査)。
成立・悪化の要因 [編集]
個人要因 心理状態、報酬系機能、高位脳における抑制 対象要因 陶酔感誘発、有能感誘発、禁断症状
環境要因 共依存、手軽な入手手段(自動販売機)
診断基準 [編集]
次の条件のうちいくつかを満たすとき、依存症の可能性がある。
耐性が形成されている。
離脱症状がみられる。
はじめの心積もりよりも大量に、またはより長期間、しばしば使用する。
その行為を中止または制限しようとする持続的な欲求または努力の不成功がある。
その物質を得るために必要な活動、物質使用、または、その作用からの回復などに費やされる時間が大きい。
物質使用のために重要な社会的、職業的、または娯楽的活動を放棄、または減少させている。
精神的または身体的問題がその物質によって持続的または反復的に起こり、悪化しているらしいことを知っているにもかかわらず、
物質使用を続ける。
445:名無しさん@入浴中
10/01/30 21:23:24 tPuEWnyd0
症状 [編集]
依存症の症状は、精神症状(いわゆる“精神依存”)と身体的離脱症状(いわゆる“身体依存”)に分類される。
精神依存はあらゆる物質(カフェイン、糖分など食品中に含むものも含め)や行為にみられるが、
身体依存は必ずしも全ての依存に見られるわけではない。例えば、薬物以外による依存では身体依存は形成されないし、
また薬物依存の場合も身体依存を伴わないものがある。
精神依存:使用のコントロールができなくなる症状。使用を中止すると、精神的離脱症状として強い不快感を持ち、
該当物質を探すなどの行動がみられる。
身体依存:使用を中止することで痙攣などの身体的離脱症状(退薬症状、いわゆる「禁断症状」)が出現することがある。
心理学的な特徴 [編集]
異常な執着 [編集]
大量・長時間・長期間にわたって依存対象に異常に執着するため、重要な社会的・職業的・娯楽的活動を放棄・減少させる。
また、精神的・肉体的・社会的問題が起こっても、対象に執着し続ける。動物実験でも、脳に電極を埋め込まれた出産後のラットは、
子供を放置してまで報酬系への電気刺激を求めることが知られている。
446:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:01:06 oCDJ16GL0
否認 [編集]
依存症患者は、病的な心理的防衛機制である「否認」を多用するため、しばしば依存症は『否認の病』とも言われる
(否認言動は診断に必須ではない)。また、家族や恋人などが依存症患者に共依存している場合、共依存している者も否認を行う。
否認は、その対象によって以下のように分けられる場合がある。
第一の否認~「自分は大丈夫!」
「少し多めに買い物をしても、返せないほどの借金があるわけではない」「タバコ吸っていても、自分は今まで癌になっていない」
「マリファナは害が少ないから、やっても大丈夫」など、依存による有害性を過小評価・歪曲して、自らの問題性を否認する。
「最近はパチンコに行く回数が減ったから大丈夫」などと、周囲の者が「第一の否認」をすることもある。
第二の否認~「やめさえすれば大丈夫!」
依存によって依存対象以外にも生じてしまった問題を否認することが、第二の否認と呼ばれる。周囲との人間関係やコミュニケーション、
経済問題やその人の内面などに問題があることを否認する。「酒さえやめれば、元通りいくらでも働ける」「クスリをやめさえすれば、
俺も家族も問題はない」など。
また「パチンコさえしなければ、申し分なくいい人なのに」と周囲者が「第二の否認」をすることもある。
否認は病的防衛機制として、病気利得を得るために(つまり、依存を続ける言い訳として)なされる。たとえば、
「世の中、面白くないことばかりだ」 (世の中のせいで依存し続ける)
「私はかわいそうな人なの」 (だから依存し続けても仕方ないの)
「人間は誰だって死ぬんだ」 (だから依存し続けても同じだ)
「使っていれば落ち着くんだ」 (だから依存し続けるメリットがある)
「法律に違反しているわけではない」 (だから依存し続けてもよい)
嗜癖性を持つ物質への依存では、禁断症状の発現を抑えることが病気利得となり、否認行動を強化する。このため、多くの嗜癖性物質は法的に厳しく規制されている(麻薬・覚せい剤・大麻など)。
447:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:01:53 oCDJ16GL0
衝動性 [編集]
依存症患者の特徴として、衝動性や、近縁の心理特性である刺激追求(sensation seeking)が高いことが知られている。
衝動性とは、「将来よくない結果をもたらす可能性があるにも拘らず、目前の欲求を満たすために手っ取り早い行動を行ってしまう特性」の
ことである。喫煙に対する依存では禁煙場所での喫煙を注意された者・携帯電話に対する依存では電車内での通話を注意された者など、
依存行為を阻止された事により発生する衝動的な暴力事件が起こっている。
行為の強化 [編集]
報酬による行為の強化には、「行為A」のあとに必ず「報酬B」が与えられる定型的強化と、「行為A」のあと、気まぐれに
「報酬B」が与えられる間欠的強化がある。間欠的強化のほうが、「行為A」への執着が高まることが知られており、
これはギャンブル依存症発症の機序のひとつとされる。
生物学的な病態 [編集]
依存症は、中枢神経に作用する向精神物質によるもの(薬物依存症)と、ギャンブル、セックスなど特定の行動に対する依存症に大別できる。
前者では、摂取した依存性物質が、中脳辺縁系の脳内報酬系においてドパミン放出を促進し快の感覚を生じ、
それが一種の条件づけ刺激になると考えられている。後者でも、特定の行為を行うことで、薬物依存と同様にドパミンを介した
メカニズムで報酬系が賦活され快の感覚を感じ、条件づけにより依存が形成される。
薬物依存症の場合は、条件づけによる常習化以外にも、神経細胞が組織的、機能的に変質して薬物なしでは正常な状態が保て
なくなる場合があり、この現象も薬物依存の形成に大きく関与していると考えられている。
448:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:03:05 oCDJ16GL0
耐性と離脱症状 [編集]
薬物依存の重要な要素として耐性と離脱症状がある。
依存性薬物の中には、連用することによって効きにくくなるものが多いが、これを薬物に対する耐性の形成と呼ぶ。
薬物が効きにくくなるたびに使用量が増えていくことが多く、最初は少量であったものが最後には致死量に近い量を
摂取するようになることすらある。このため、薬物の依存性の強さにはこの耐性の形成も大きく関わっているとされる。
耐性が形成されやすい薬物として、アンフェタミンなどの覚醒剤、モルヒネなどのオピオイドなどが挙げられる。
離脱症状も依存の重要な要素である。依存に陥った者は、不愉快な離脱症状を軽減したり回避したりするため、
同じ物質(または関連物質)を探し求め、摂取する。離脱症状のため、依存は強化される。
依存性をもつ物質は、ドパミン神経系(脳内の報酬系)を賦活することで作用するが、連用によりドパミン
受容体がダウンレギュレーション(受容体の数を減らして適応すること)する。そのため、以前と同じ量の物質を摂取しても
快の感覚が小さくなる。これが耐性である。
また、ダウンレギュレーションした状態では、外部からの物質摂取がないとドパミン系の神経伝達が低下した状態になる。
この状態が離脱症状であり、自覚的には不安症状やイライラ感など不愉快な気分を生じる。
快感状態を伴わない依存も存在する。携帯依存などでは携帯によるコミュニケーションが妨げられている状態に置かれた際扁桃体により
伝達された不安症状が海馬や大脳皮質と言った高位脳で抑制できなくなり、離脱症状に似た不安症状やイライラ感が生じることとなる。
このような依存の場合、基本的に報酬系による快感状態からの離脱が不快の起点となるわけではなく、不安といったような
不快そのものが起点となる。
遺伝的要因 [編集]
依存症には、遺伝的要因も関与すると考えられている。例えば、アルコールについては特定の遺伝子情報により依存化に対する耐性の
強弱があると推測されている。喫煙においても同様の遺伝要因が推測されている。
449:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:03:43 oCDJ16GL0
社会への影響 [編集]
合法非合法問わず依存の形成された患者はその物質・行為を得る事のみに執着し、他の社会的責務を容易に放棄したり勉学意欲・
勤労意欲などを喪失する。結果として物質を得るための資金を入手するために犯罪行為を行ったり借金することをいとわなくなる。
依存者は対象への欲求が高く、たとえ高額であっても入手しようとするため、結果需給バランスが崩れ価格も高水準へ流れやすい。
依存が形成された者に対して、第三者が強制力をもって治療すること自体に公的費用がかかる。
このように社会に与える影響が大きいため、依存性の薬物の多くは法律や条例により所持使用や取引を禁止されている。
他方、アルコールやタバコなどについては嗜好性が高いため、未成年の喫飲などを制限している。また、上記の規制に入っていない
新規の薬物を脱法ドラッグ(時に合法ドラッグともいう)として流通させたり、これらを乱用する者もいる。
精神疾患(せいしんしっかん)とは、脳(および「心」)の機能的・器質的障害によって引き起こされる疾患をいう。
統合失調症や躁うつ病といった重度のものから、神経症(この用語は正式な疾患名としては用いられなくなりつつある)、
パニック障害、適応障害といった中、軽度のものまでの様々な疾患を含む。また、精神の変調が髄膜炎、内分泌疾患などの
身体疾患によって引き起こされる場合もある。いわゆる広義の精神疾患については「概要」を参照のこと。
精神疾患の治療を担当するのは主に精神科・神経科であるが、患者の症状や状況によっては内科(心療内科が多い)など、
他の科で診察、治療が行われている場合もある
概要 [編集]
精神疾患は、世界保健機構 (WHO) による国際疾患分類(ICD-10)や、アメリカ精神医学会による統計的診断マニュアル
(DSM-IV)において、網羅的に分類されている。このうち、本項では医療の領域で治療の対象となる主な疾患について記述している。
知的障害や人格障害は、いわゆる広義の精神疾患(DSM-IVのII軸)に含まれるが、知的障害は、療育・教育・福祉などの領域で
対象とされる場合が多く、人格障害は犯罪を行った際に犯罪精神医学や司法精神医学の領域で問題となる場合が多い。
また、かつてのナチス・ドイツでは厳しい迫害を受けた。
450:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:04:21 oCDJ16GL0
原因の分類 [編集]
心因・外因・内因の3つに分ける。複数の原因によることも多い。
心因 [編集]
過度のストレスなどの精神的原因。反応性うつ病、不安神経症などを起こす。
外因 [編集]
脳や他の身体部位に、器質的に加えられた原因。感染(例えば、単純ヘルペスや麻疹ウイルスなどによる脳炎など)・
脳卒中・代謝異常(尿毒症・肝性脳症や先天性代謝疾患など)・薬物乱用(特にアルコール[1]・覚せい剤[2])などが外因に相当する。
内因 [編集]
脳の器質的要因と思われるが、明確には不明の原因。従来、統合失調症や躁うつ病は内因性精神疾患といわれてきた。
精神症状 [編集]
ヒトの精神機能には、意識、知能、記憶、感情、思考、行動など幾種類かの側面がある。精神疾患ではこれらのうち
1つまたは多種類が障害されることで多彩な症状を呈する。以下、いくつかの分類に従って精神症状を記述するが、
他にも沢山の症状があり、また同じ症状でも個人差が大きく、○×式の症状記録では精神障害を正しく判断することはできない。
意識障害 [編集]
「意識」と言う場合、2つの使われ方がある。1つ目は「自己を意識する」「考えていることを意識する」などと言う場合の、
自己の主体としての意識であり、2つ目は「意識がはっきりしない」「意識レベル」などと言う場合の意識である。
医療の臨床で「意識障害」と言う場合は後者をさす。(「意識障害」参照)。
意識には「清明度」、「広がり」、「質的なもの」の三要素があるとされている。
「清明度」が障害されている場合、意識混濁といい、その程度により傾眠、昏睡という。「広がり」が障害されている場合、
意識狭窄という。催眠状態、解離状態などで起こりうる。意識の質が変化している場合、意識変容という。朦朧(もうろう)
状態、アメンチア等とも言う。せん妄、酩酊などで起こりうる状態である。
451:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:04:47 oCDJ16GL0
知的機能の障害 [編集]
知的機能とは、脳で様々な情報を適切に処理する能力のことである(知能参照)。知能が障害される疾患の代表は精神遅滞、痴呆であるが、
その他の精神疾患においても様々な程度に知的機能が低下することがある。例えばうつ病でも、うつ状態の時は計算や記憶意などの
機能が一時的に低下する。ごく限局的な脳梗塞によく見られる病態に、失認・失行・感覚性失語・運動性失語がある。
記憶障害 [編集]
記憶とは、様々な情報を長期間または短期間、脳内に保存し再生する機能である。記銘、保持、追想、再認を記憶の四要素という。
記憶は、上に述べたような知的機能や、後述の思考などのベースになる機能であるため、相互に重複する部分がある。痴呆性疾患、
コルサコフ症候群などの変性疾患のみならず、うつ病、統合失調症などでも一時的、あるいは長期間の記憶障害が起こることがある。
解離性障害でも健忘がみられることがある。
知覚障害 [編集]
知覚とは、外界の情報を認識する機能のことである。
知覚系神経が過剰な活動を示したり、知覚情報の発生源を誤認したりすると錯覚や幻覚などの症状を生じる。
錯覚と幻覚は似ているようだが錯覚はある物を間違って捉える事であるのに対して、幻覚は無い物をあると捉えるという点で違いがある。
錯覚は健常者でも日常的に起こる一時的現象であるが、幻覚は精神疾患の診断基準のひとつとなる。幻覚には幻視、幻聴、幻嗅、幻味、
体感幻覚などがある。特殊なものに、四肢を切断した患者において、喪失したはずの四肢を感じたりする幻肢がある。
また、眼球や眼神経は正常であるにも関わらず心因性に物が見えなくなる心因性盲、痛みの原因となる身体的疾患がないのに
痛みを感じる疼痛性障害などの症状も存在する。
452:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:05:34 oCDJ16GL0
思考障害 [編集]
思考の障害には、思考過程の異常と思考内容の異常、思考の表現の異常がある。
思考過程の異常は、考える道筋や脈絡そのものが障害されている場合を指し、思考途絶(考えている途中に、
突然内容を忘れたり考えが止まってしまう)、思考制止(考える力がなく、思考が進まない)、思考散乱、滅裂思考(思考がまとまらない)、
観念奔逸(考えが次々湧き出して脱線してしまう)、思考保続(一旦考えたことが、その後の思考にも繰り返し現れる)、
思考迂遠(結論を導き出すまでに脱線し時間がかかる)などがある。
思考内容の異常は妄想がある。妄想の内容によって被害妄想、誇大妄想、貧困妄想などに分類される。
思考の表現の異常には、強迫(~をしなくてはならない)思考、支配観念がある。
感情・気分の障害 [編集]
感情の異常は、様々な精神疾患でみられる。代表的なものはうつ状態においてみられる抑うつ気分や、躁状態における爽快気分であろう。
他に感情鈍麻、興奮、不安、怒り、恍惚、両価性などがあげられる。
感情失禁
喜びなどが溢れ出して止まらなくなる障害。脳血管性痴呆で認められる。
行動にあらわれる症状 [編集]
ヒト以外の動物においては、精神症状は行動を介して発現する。ヒトの場合、精神症状を評価する場合には言語を重視しがちであるが、
ヒトにおいても精神と行動は密接に関連している。例えば、典型的なうつ病では、摂食、排泄、睡眠、性行為などの基本的機能が障害される。
また別の疾患では暴力、多量飲酒などの衝動性として現れることもある。他にも以下のようなものがある。
摂食行動の障害として、うつ状態における食欲低下がまず挙げられるが、摂食障害では拒食や過食などの食行動の異常がみられる。
睡眠の障害としては不眠(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒など)、過眠、睡眠リズムの障害などがある。
性の障害として、性欲低下、性交疼痛症、陰萎などのほか、性対象の異常(自己性愛、小児性愛、フェチなど)、
性目標の異常(露出症、窃視症、サディズム、マゾヒズム)などがある。
453:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:09:53 oCDJ16GL0
精神疾患 [編集]
以下の(Fxx)分類はWHO国際疾病分類第10版(ICD-10)に基づく。
症状性を含む器質性精神障害 F0(F00-F09) [編集]
痴呆性疾患 (F00-F03)、コルサコフ症候群、頭部外傷後遺症など、脳の大きな(=肉眼で分かるほど)病変による精神疾患のことをさす。
精神作用物質使用による精神および行動の障害 F1(F10-F19) [編集]
アルコール (F10)、アヘン (F11)、大麻 (F12)、鎮静薬または催眠薬 (F13)、コカイン (F14)、覚醒剤・カフェイン (F15)、
幻覚薬 (F16)、タバコ (F17)、揮発性溶剤 (F18)などの精神作用物質に関連した精神疾患をさす。依存症、乱用、中毒などに分けられる。
アルコール依存症、薬物依存症などがある。
統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害 F2(F20-F29) [編集]
統合失調症 (F20) 統合失調症型障害 (F21) 持続性妄想性障害 (F22)
急性一過性精神病性障害 (F23) 感応性妄想性障害 (F24) 統合失調感情障害 (F25)
気分(感情)障害 F3(F30-F39) [編集]
気分障害(感情障害とも言う)とは主として気分が障害されるもので、躁病 (F30) 双極性障害 (F31) 躁うつ病とも言う。
うつ病 (F32) が挙げられる。
神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害 不安障害 F4(F40-F48) [編集]
恐怖症 (F40) 単一恐怖 広場恐怖 (F40.0) 社会恐怖 (F40.1)
パニック障害 (F41.0) 全般性不安障害 (F41.1) 強迫性障害 (F42)
痙攣(けいれん)性発声障害 ( Spasmodic Dysphonia ) DSM-IVでは、不安障害にPTSD及び急性ストレス障害を含む。
ICD-10では、重度のストレス反応に分類される。重症ストレス障害 (F43) 急性ストレス障害 PTSD (F43.1) (心的外傷後ストレス障害)
適応障害 (F43.2)
明確なストレス要因に対する不適応としての、抑うつ、不安など様々な症状のことをさす
454:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:10:45 oCDJ16GL0
解離性障害(F44) 解離性同一性障害(いわゆる多重人格) (F44.81) 身体表現性障害 (F45)
転換性障害 心気症 (F45.2)] 疼痛性障害 (F45.4) 身体醜形障害
身体の複数の部位について、他人が見るよりも遥かに醜いと本人が思い悩んでおり、頻回に美容整形術を受ける等の
社会不適応行動を伴う障害。抑うつ状態等を合併することも多いが、患者は精神科ではなく美容整形外科などを訪れる事が多い。
生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群 F5(F50-59) [編集]
摂食障害 (F50) 神経性無食欲症(拒食症) (F50.0) 神経性大食症(過食症) (F50.2)
睡眠障害 (F51) 不眠症 (F51.0) 精神生理性不眠症 概日リズム睡眠障害 (F51.2) 入眠困難
中間覚醒 早朝覚醒 過眠症 (F51.1) 睡眠時無呼吸症候群 (G47.3) ナルコレプシー (G47.4) 原発性過眠症
反復性過眠症 特発性過眠症 睡眠時随伴症 レム睡眠行動障害 睡眠時遊行症 (F51.3) 夜驚症 (F51.4)
成人の人格および行動の障害 F6(F60-69) [編集]
人格障害 (F60)
A群人格障害 妄想性人格障害 (F60.0)、統合失調質人格障害 (F60.1)、分裂病型人格障害
B群人格障害 境界性人格障害 (F60.31) (境界例)、自己愛性人格障害、演技性人格障害 (F60.4)、反社会性人格障害 (F60.2)
C群人格障害 強迫性人格障害 (F60.5)、回避性人格障害 (F60.6)、依存性人格障害 (F60.7) 性同一性障害 (F64)
性嗜好障害 (F65) フェティシズム (F65.0) 露出症 (F65.2) 窃視症 (F65.3) 小児性愛 (F65.4) サディズム・マゾヒズム (F65.5)
性の発達と方向づけに関連した心理および行動の障害 (F66) 虚偽性障害 ミュンヒハウゼン症候群 (F68.1)
455:名無しさん@入浴中
10/01/30 22:11:39 oCDJ16GL0
精神遅滞 F7(F70-79) [編集]
この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
心理的発達の障害 F8(F80-89) [編集]
広汎性発達障害 (F84) 自閉症 (F84.0) アスペルガー症候群 (F84.5)
小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害 F9(F90-98) [編集]
多動性障害 (F90) (ADHD) チック障害 (F95) トゥレット障害 (F95.2)
その他 [編集]幻覚 妄想 文化依存症候群 神経質 対人恐怖症 (F40.1)
診断 [編集]
米国精神医学会は精神疾患の病像を統計的に分類し、「精神障害の診断と統計の手引き」(DSM、Diagnostic and Statistical Manual)
として纏めた。現在これは第4版の用語修正版(DSM-IV Text Revision)に版を重ねており、世界でも広く使われている。
治療法 [編集]
精神疾患の治療法は大きく分けて、身体的治療(薬物療法、電気けいれん療法など脳に直接働きかけるもの)、
言語や行動を介した治療法(精神療法や認知行動療法、作業療法)、社会的な環境調整の3つに分けられる。
疾患の種類や重症度により治療法は異なるため、専門家の意見を仰ぐことは当然として、かといって決して専門家へ丸投げをせず専門家・
患者・家族などの周囲の人間がいかに協働するかが大切である。専門家が治療法を誤り泥沼化することも多々あるからだ。
ストレスの緩和は症状の緩和に繋がる。このことから、精神疾患の症状の緩和のために、音楽療法、運動療法、
ユーモア療法などが活用されることもある。精神障害者による音楽活動、病院でのユーモア活動なども、生きる喜びを取り戻したり
他者との連帯感を生み出すなどの効果があり、高く評価されている。また、精神疾患を予防したり、精神疾患が寛解した後の
再発防止のために、ソーシャル・スキルを習得したり、趣味やスポーツなどでストレスを適切に管理することも重要である。
また、精神疾患に偏見や差別的な見方を持っている人もいる[3]ため、それが患者のストレスとなり、引きこもりがち、
内向的になることもあるため、家族など周囲の人間が理解を示すことも必要である。
456:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:01:07 kzS2JDAL0
精神障害者(せいしんしょうがいしゃ)とは、精神疾患(精神障害)を有する個人のことである。
日本での法律上の各定義 [編集]
精神障害の日本の法律上の定義は、「統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質
その他の精神疾患」(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条)とされる(「日本における法律上の定義に関する議論」を参照)。
障害者基本法での精神障害者の定義は「精神障害があるため、継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者(第2条)」である。
福祉制度 [編集]
精神障害者保健福祉手帳 [編集]
精神障害者保健福祉手帳、記載イメージ(滋賀県発行のもの)
精神障害者として認定されると、その証明として手帳を交付される。この手帳は正式には「精神障害者保健福祉手帳」
というものであるが、表紙には「障害者手帳」とだけ表示されており、表紙を見ただけでは何の障害の手帳なのか分からないようになっている。
[1]
日常生活上、この手帳を持っている事の利点は少ないので、手帳交付の申請(精神障害者としての認定を受けること)をしない人も多いが、
最近では障害者手帳所持者に身体・知的と同水準のサービスを提供する例が増えている(映画の割引・公共施設の割引など)。
しかし通常のサービスを賢く利用することにより手帳提示のサービスよりも利点が大きくなる場合も多々ある(携帯電話の
料金プラン見直しが代表例)。
457:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:01:30 kzS2JDAL0
障害年金 [編集]
障害の程度など条件によっては障害年金の受給ができることもある。
障害者自立支援 [編集]
2006年4月より障害者自立支援法による診察料・薬代といった精神疾患の治療に対する医療費負担、社会復帰支援事業の施設利用料の
一部公的負担が適用となる。医療費全体の原則10%負担で、患者の世帯収入に応じた応益負担である。
障害者自立支援法施行前の精神科通院医療費の負担は精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)第32条の
「通院医療費公費負担制度」で全体の5%負担であった。
2009年9月19日に鳩山由紀夫内閣の長妻昭厚生労働大臣は障害者自立支援法の廃止を明言している。
障害者雇用 [編集]
2006年4月より精神障害者保健福祉手帳の所持者に限り障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)による法定雇用率の
算定に加えることができるようになった。
公共交通機関での問題点 [編集]
地域によってはバスや鉄道など公共交通機関で割引を行う例は少ない。また行っているとしても割引率が低い等のサービスが低い例もある。
収入・経済面で大きな足かせを負い、社会参加をすることや福祉施設・病院に通うことが難しい障害者にとって、
負担を減少させる割引が身体・知的に比べない。
458:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:01:51 kzS2JDAL0
日本における法律上の定義に関する議論 [編集]
精神保健福祉法(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)では精神障害を「統合失調症、精神作用物質による急性中毒又は
その依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患」と定義する。しかし、典型的な精神疾患である気分障害(感情障害)やいわゆる
神経症性障害を例示することなく「その他の精神疾患」に一括りする一方で、先天性または乳幼児期・青年期早期からの
障害又は通常からの偏りから生じ、通常の精神疾患とは別個に取り扱われる[2]精神遅滞(知的障害)や精神病質[3]が、
治療と社会復帰を目的とする精神保健福祉法に例示されていることについては、バランスを欠くとする批判もあるが、
法改正の必要性の有無などについて議論が深まってはいない。
社会における精神障害者への偏見 [編集]
昔から精神障害者は「きちがい」と呼ばれ偏見の対象になっていた。現在では身体障害者・知的障害者と同様の障害者として扱うべきとされている。しかし、今でも根強い偏見は存在し、就職などでの不利益な扱いを嫌って障害を持つことを隠す例も珍しくない。
リハビリテーション [編集]
長期闘病や入院などで生活能力の低下を改善するめに精神科病院などにはデイケア、ナイトケア、ショートケアといった精神科外来リハビリテーションを設けている所もある。デイケアセンターの項も参照のこと。
薬物依存症者向けにはDARC(ダルク、Drug Addiction Rehabilitation Center)という民間の手によるリハビリ施設が設けられている。
アルコール依存症者向けには自助グループとして断酒会がある。
459:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:02:13 kzS2JDAL0
知的障害(ちてきしょうがい)または知能障害(ちのうしょうがい)とは、一般的には金銭管理・読み書き・計算など、
日常生活や学校生活の上で頭脳を使う知的行動に支障があることを指す。
精神遅滞(せいしんちたい、英:mental retardation)とほぼ同義語である。日本では1950年代から学校教育法では、
精神薄弱という表現が50年近くそのままに放置されていたため、1994年頃から数年間メディア一般では、精神薄弱を
「精神遅滞」という表現に一斉に変更して使用していた時期がある。1998年に法改正があり、「知的障害」に変わったため、
精神遅滞は一般には使われなくなった。「精神」の所在が明示できないため、「精神遅滞」ではすべての資質、能力が遅れているのか、
という印象を与えるためである。ただし、アメリカ合衆国などでは、こうした障害は「精神遅滞」と呼ばれているのが常で、
この分野の国際学会も、「mental retardation」という表現を用いている。この場合の「mental」は、かならずしも
「精神」という意味ではない。
法律上の定義 [編集]
法令上、一般的な知的障害の定義は存在しない。福祉施策の対象者としての知的障害者について定義する法令は存在するが、
個々の法令において、その目的に応じた定義がなされている。客観的な基準を示さず、支援の必要性の有無・程度をもって
知的障害者が定義されることもある。
客観的基準を示す法令にあっては、発達期(おおむね18歳未満)において遅滞が生じること、遅滞が明らかであること、
遅滞により適応行動が困難であることの3つを要件とするものが多い。遅滞が明らかか否かの判断に際して
「標準化された知能検査(田中ビネーやWISCやK-ABCなど)で知能指数が70ないし75未満(以下)のもの」
といった定義がなされることもある。
通常、事故の後遺症や痴呆といった発達期以後の知能の低下は知的障害としては扱われない。事故の後遺症については
通常の医療給付の問題であり、痴呆については老人福祉の問題と考えられるためである。したがって、法令上の用語としての
知的障害は、精神医学の領域における知的発達障害に照応することが多い。
460:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:02:40 kzS2JDAL0
よくある傾向 [編集]
乳幼児期
同年齢の幼児との交流が上手くいかなかったり、言葉に遅れがあったりする場合が多い。染色体異常などの病理的原因(後述)
の場合は早期に発見されることが多い。
学齢期(6 - 15歳ごろ)
判断力や記憶力などの問題で、普通学級の授業についていけない場合が多い。複雑なルールの遊びに参加することは困難である。
そういったストレスから、各種二次障害が発生する場合もある。また、後期中等教育への進学に当たっては、各種の問題がでる場合がある[1]。
成年期(18歳 - )
一般的な職場への就労はハードルが高いが、本人の能力に合っている環境であれば問題はない。一般的な職場での就労が困難な場合は、
障害者の保護者やボランティアなどが開設する通所施設で活動する例が多い。また、日常的でない判断(高額な契約など)が難しく、時に判断を誤ることや、悪意の接触にだまされることがある。
461:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:06:03 4ELN7Ibd0
呼称の変遷 [編集]
以前は、「独:schwachsinn」「英:feeble mindedness」「英:mental deficiency」などの外来語の直訳として
「精神薄弱(せいしんはくじゃく、略称・精薄)」という用語が広く使われており、法律用語にも多用されていたが、
「精神」という言葉は人格も含むうえ、精神障害と混同されやすいため、関係団体などでは「知的障害」という用語が使われるようになった。
平成12年(2000年)3月からは法律上の表記も、知能面のみに着目した「知的障害」という用語に改められた。
また、かつては重度知的障害を「白痴(はくち)」、中度知的障害を「痴愚(ちぐ)」、軽度知的障害を「魯鈍・軽愚(ろどん、けいぐ)」と
呼称しており、これらの用語は法律などにも散見されたが、偏見を煽るとして「重度」「中度」「軽度」という用語に改められた。
医学的な診断名には「英:mental retardation:MR」の訳として「精神遅滞(せいしんちたい)」、「精神発達遅滞(せいしんはったつちたい)」
という用語が用いられる。これらは「知的障害」と同じ意味で使われる場合が多い。ただし、厳密な医学的分類では
「精神遅滞」・「精神発達遅滞」と「知的障害」を使い分ける場合もある。DSM-IVやアメリカ精神遅滞学会(AAMR)の定義では、
「精神遅滞」は「知的障害」の症状に加えて生活面、すなわち「意思伝達・自己管理・家庭生活・対人技能・地域社会資源の利用・
自律性・学習能力・仕事・余暇・健康・安全」のうち、2種類以上の面にも適応問題がある場合をさす。
しかし、こういった生活面に適応問題があるかどうかを判断するのは難しく、現実的には知能のみで判断しているので、
知的障害と精神遅滞は同義語だと考えても差し支えない。
現在では、教育分野や行政やマスコミなどでは、「知的障害」や「知的発達障害」や「知的発達遅滞」と呼ばれることが多く、
医学関係では、「精神遅滞」や「精神発達遅滞」と呼ばれることが多い。また、古くからあるくだけた言い方、俗に使われる名称として
「知恵遅れ(ちえおくれ)」という言葉がある。
462:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:06:35 4ELN7Ibd0
社会における歴史と現状 [編集]
日本国外での歴史 [編集]
19世紀までも、重度の知的障害者がいた事は確実である。しかし、軽度の知的障害者の場合は、あまり支障なく社会生活を送れていた
ことが多かった。しかし、近代的な学校制度が普及するにつれて、年齢基準の学年編成では、どうしても付いていけない
児童の存在が明らかになってきた。そしてそういった児童生徒には、単純に怠けていたり、学業への興味がなかったりするために
成績が悪い生徒と、努力しても成績が悪い生徒の二種類があるということも段々気付かれてきた。1905年に、
フランスのアルフレッド・ビネーが世界初の知能検査を公表したが、これ以降、知的障害の児童は、厳密な診断のものさしで区分
されることになった。ビネー死後、知能検査はさまざまな心理学者によって改良され、現在では知能指数を基にして知的障害を
判定するようになった。
ナチスの障害者政策、福祉国家スウェーデンの不妊手術発覚など、諸外国でも知的障害者は社会的に抑圧されていたが、
ピープル・ファースト運動などによって自立の機運が高まっている。
日本での歴史 [編集]
知的障害者福祉は民間から始まった。明治20年代に立教女学院教頭の職にあった石井亮一が、孤女学院を開設したことにはじまる。
濃尾大地震の震災孤女を引き取った亮一は、孤女の中に知的障害児がいたことで強い関心を示し、アメリカへの二度にわたる留学を経て、
日本初の知的障害者福祉施設滝乃川学園を開設したのが、日本における知的障害者福祉の先鞭である。亮一は、夫人筆子とともに
知的障害者福祉事業に生涯をささげ、後には日本精神薄弱児愛護協会を設立し、その活動を広く啓蒙しようと尽力した。
戦後、政府による知的障害者福祉への取り組みが実り、現在は国内に3600を数える施設が運営されている。
重度障害児には就学免除などが強制的に適用されていたが、養護学校は1979年に義務教育の学校となり、重度障害児も入学可能となった。
また、近年は統合教育への流れも起きている。21世紀に入り、特別支援教育の制度の改革が始まっている。
知的障害者基礎調査によると、平成17年の時点で日本国内の知的障害者は、推計547,000人。
463:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:07:07 4ELN7Ibd0
公的支援 [編集]
知的障害があると認定されると療育手帳が交付され、各種料金の免除などの特典が与えられる。自治体によって、「愛の手帳」や
「緑の手帳」などの名称がある。また、障害年金や特別障害者手当などの制度もある。
知能指数の分布から予測すると、IQ70以下の人は2.27%存在するはずなので、理論的には日本の知的障害者数は284万人になる。
しかし、公的に知的障害者とされている人は推計41万人であり、実際に存在するはずの障害者数と比較すると6分の1ないし
7分の1であり、著しく少ない。また、上記の41万人のうち84%が療育手帳所持者であるが、軽度・中度の手帳の所持者が55%、
重度・最重度の手帳の所持者が45%であり、理論上の出現頻度は障害が軽いほど多いので、それを考慮すると、
軽度・中度の手帳所持者は実際の軽度・中度の人数のうちのごく一部であると考えられる。こういった乖離(かいり)の原因としては、
特に障害が軽い場合、学校や生活での不便は感じていても、障害認定を受けられる可能性に気付かない場合や、
世間体や自尊心を保ったり、いじめを懸念したりするためにあえて申請しない場合などがあるためであろう。
境界例もしくは軽度の場合、思春期~成人になって初めて診断されるケースもある。
知的障害者関連の犯罪 [編集]
イギリスでは「適切な大人」という名の知的障害者の裁判支援要員が制度化されている。一方、「問題行動」によって被害が発生する場合
もあり、「地域社会で十分な受け皿が整っていないにもかかわらず、拙速なノーマライゼーションが実践されたため」と見る向きもある。
元衆議院議員の山本譲司は不正受給問題で懲役刑を受けた時の体験から『獄窓記』という書籍を出版し、刑務所内の知的障害者の比率が
一般社会と比べて異常に高いと指摘している。著書『累犯障害者』の中で山本は、実社会では生きるすべを持たない知的障害者たちが、
繰り返し犯罪を犯しては刑務所に戻ってくる様を克明に描いている。服役囚全体の4分の1が知的障害者である現実を伝えている。
464:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:07:34 4ELN7Ibd0
実例 [編集]
甲山事件
西宮市の知的障害者施設で園生(当時の呼称)の死亡事故が発生し当初は事故として扱われたが検察審査会の決定により再捜査。
保母(当時の呼称)の女性が「貯水槽に突き落とした」とされ、検察の取り調べ時に園生から有力な証言が得られたとして起訴された事件。
第二次控訴審で無罪が確定。
野田事件
千葉県野田市で起きた幼女殺害事件に際し近くに住む知的障害を持つ青年(当時)が犯人として逮捕された事件。
裁判では無実を主張したが、一・二審共に懲役12年の有罪判決。最高裁に上告をするが棄却され刑が確定し1994年に
刑期満了で出所している。
水戸事件
水戸市の段ボール加工業者が住み込みで働いていた知的障害者を虐待した事件。同社は障害者雇用の優良企業として
評判が高かったが内部では知的障害者に対して激しい虐待を行なっていたため大きな社会問題になった。
東金市女児殺害事件
千葉県東金市で全裸の幼女が倒れているのが発見され、病院で死亡が確認された。現場近くのマンションに住む
知的障害の男が死体遺棄容疑で逮捕された。男は後に殺人容疑で再逮捕された。[2][3][4]
脱施設化 [編集]
宮城県などを中心として、障害者コロニーを解体するという脱施設の流れが高まっている
(「解体」は当時の宮城県知事であった浅野史郎の表現)。これには賛否両論があり、「崇高な理念によるものではなく
、財政節約が目的である」との声と、「ノーマライゼーションの実践である」との声がある。
465:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:07:56 4ELN7Ibd0
知的障害の分類 [編集]
原因による分類 [編集]
病理的要因
ダウン症候群などの染色体異常・自閉症などの先天性疾患によるものや、出産時の酸素不足・脳の圧迫などの周産期の事故や、
生後の高熱の後遺症などの、疾患・事故などが原因の知的障害。
脳性麻痺やてんかんなどの脳の障害や、心臓病などの内部障害を合併している(重複障害という)場合も多く、
身体的にも健康ではないことも多い。染色体異常が原因の場合は知的障害が中度・重度であることが多く、
外見的には特徴的な容貌であることも多い。
生理的要因
特に知能が低くなる疾患があるわけではないが、たまたま知能指数が低くて障害とみなされる範囲(IQ70または75以下)
に入ったというような場合。生理的要因の知的障害がある親からの遺伝や、知的障害がない親から偶然に知能指数が低くなる
遺伝子の組み合わせで生まれたことなどが原因である。合併症はないことが多く、健康状態は良好であることが多い。
知的障害者の大部分はこのタイプであり、知的障害は軽度・中度であることが多い。「単純性精神遅滞」などともいう。
心理的要因
現代日本ではあまり見られないが、養育者の虐待や会話の不足など、発育環境が原因で発生する知的障害。リハビリによって
知能が回復することが可能。関連用語に「情緒障害」がある[5]。また、離島や山岳地帯や船上などの刺激が少ない環境で成育した児童の場合も、
IQが低い場合が多い(知能指数#生活環境参照)。IQテスト自体○や△など抽象的な図柄を見分けるといった文明社会に馴染んだ者にとって
有利な問題となっている。従って、都会生活を経験したことのない先住民族などには不利な評価が下されることになる。このことは意図的に
アメリカで有色系移民を排除する目的で誤用されたことがある。
466:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:09:00 4ELN7Ibd0
知能による分類 [編集]
基本的には、知能指数が100に近い人ほど人数が多い。しかし、知能検査の種類によっては最重度まで正確な存在数比率を出せない場合も
あるため、問題となっている。
教育の分野では、軽度の生徒を「教育可能」、中度の生徒を「訓練可能」と分類していた時代もあったが、これは障害が重い人に対して
先入観を与え、可能性を奪うものとして今では全く用いられていない。
ボーダー(境界域)
知能指数は70~85程度。知的障害者とは認定されない場合が多いが、認定されないために支援を受けられずに、かえって厳しい状況に
おかれることもある。
軽度
知能指数は50~70程度。理論上は知的障害者の約8割がこのカテゴリーに分類されるが、本人・周囲とも障害にはっきりと気付かずに
社会生活を営んでいて、障害の自認がない場合も多いため、認定数はこれより少なくなる。生理的要因による障害が多く、
健康状態は良好であることが多い。
中度 知能指数は35~50程度。 重度 知能指数は20~35程度。大部分に合併症が見られる。
最重度 知能指数は20以下。大部分に合併症が見られる。寝たきりの場合も多い。しかし運動機能に問題がない場合もあるため、
多動などの行為が問題になる場合があり、「動く重心児」という呼び方をされ、施設解体の流れでどうなるかや、ケアの仕方が問題となっている。
大島分類表 [編集]
運動能力と知能指数による分類として、大島一良による大島分類が使用されている。下記の表は大島分類の表に障害別の大まかな分
布範囲を表記したものであるが、個人差があることに注意されたい。
知的障害とその他の発達障害の関連 [編集]
467:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:09:43 4ELN7Ibd0
知的障害と自閉症 [編集]
「自閉症」という障害は、知的障害があるもの(狭義の自閉症)と、知的障害がないもの(高機能自閉症・アスペルガー症候群)
に便宜的に分類されているが、その他の関連した障害を含めて自閉症スペクトラムという連続した障害と捉えることがかつて提案された。
広汎性発達障害という用語がほぼ同義語として機能している。知的障害は、知能面の全体的な障害であり、
自閉症の本質であるコミュニケーション障害は、対人関係面を主とした障害である。昔から知られている種類の自閉症は狭義の
自閉症のことであるが、これはコミュニケーション障害と知的障害が合わさったものである。近年知られてきた種類の自閉症である
高機能自閉症は、コミュニケーション障害のみであり、知能指数の全体平均は知的障害の域に達しない。しかし、知能指数を要素別に
計測すると、各要素間に大きな差が見られる。
知的障害と学習障害 [編集]
学習障害は、読み・書き・計算など学習面の一部、または全部に困難さがあるが、会話能力・判断力などの知能の他の面では障害がない。
知的障害の場合は、学習面も含めて、知能面など全般的に困難さがあり、その点が違っている。ただし両者は相容れないものではなく、
例えば軽度の知的障害者が、学習面で重度の困難があるような場合、知的障害と学習障害を合併しているといえる。
468:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:11:00 4ELN7Ibd0
解離性同一性障害(かいりせいどういつせいしょうがい)は解離性障害の一種で、虐待などの強い心的外傷から逃れようとした結果、
解離により一人の人間に二つ以上の同一性または人格状態が入れ替って現われるようになり、自我の同一性が損なわれる疾患。
略称はDID (Dissociative Identity Disorder) である。
なお、一般に使われている「多重人格(たじゅうじんかく)」(もしくは「二重人格(にじゅうじんかく)」)という語は必ずしも
この疾患を指しているとは限らない。かつてはこの疾患を多重人格障害(略称MPD, Multiple Personality Disorder)と呼んでいたが、
これはDSM-IIIにおける旧称、または、ICD-10における呼称である。発症原因に不明の部分が多く、現象論ばかり展開される傾向に
あるので予断は禁物である。
この項でこの疾患と書いた場合、便宜的に解離性同一性障害のことを指すこととする。また、斜体の言葉については、
用語の節に説明を付す。
概要 [編集]
多重人格障害の旧称が表す通り、明確に独立した性格、記憶、属性を持つ複数の人格が1人の人間に現れるという症状を持つ。
ほとんどが人格の移り変わりによって高度の記憶喪失を伴うため、診断が遅れたり、誤診されることが非常に多い疾患である。
つまりは精神科医療の分野でも正確な知識を持たない医師、臨床経験が無い医師が多く、精神科で受診しても治療不能となる
場合も多々あるのが現状である。
解離 [編集]
詳細は「解離性障害」を参照
解離とは、記憶や意識、知覚など、本来ならば一人の人間が連続して、かつ、統合して持っているべき精神機能がうまく統一されていない
状態を指す。白昼夢に耽ってふと我を忘れるのは軽い解離の一例である。
一方、人間は想像を絶する苦痛に見舞われた場合に防衛機制として解離を起こすことがある。痛覚などの知覚や、記憶、
意識などを自我から切り離すことによって苦痛から逃れるのである。現実逃避と混同されがちだが、現実逃避が単なる精神的遁走で
あるのに対し、解離は実際に痛みを全く感じなくなったり、苦痛の記憶が丸ごと消失したりする点で大きく異なる。
469:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:12:17 4ELN7Ibd0
同一性 [編集]
人間は成長するに従って、その身体に対応した1つの確固とした人格とそれに対応した記憶がそれぞれ形成されてゆき、
時間や場所が変わってもこれらが変化することはない。自分の体は自分だけのものであり、自分の記憶は全て自分だけのものであり、
いつどこにいようともそれが変化することはない。これを自我同一性と呼び、この疾患を持たない者にはごく当然のことである。
解離性同一性障害 [編集]
解離性同一性障害は、この解離が高度に、かつ繰り返し起こることによって自我の同一性が損なわれる
(同一性が複数存在するとも解釈できる)精神疾患である。
人間は(特に幼児期に)、繰り返し強い心的外傷(トラウマ)を受けた場合、自我を守るために、その心的外傷が自分とは違う
「別の誰か」に起こったことだとして記憶や意識、知覚などを高度に解離してしまうことがある。心的外傷を受けるたびに
「別の誰か」になり代わり、それが終わると「元の自分」に戻って日常生活を続けるのである。
解離が進み、「別の誰か」になっている間の記憶や意識の喪失が顕著になり、あたかも「別の誰か」が一つの独立した
人格を持っているかのようになって自己の同一性が高度に損なわれた状態が解離性同一性障害である。事実、解離性同一性障害の患者は
「別の誰か(以降、交代人格と呼ぶ)」になっている間のことを一切覚えていない事が多く、交代人格は交代人格で
「普段の自分(主人格と呼ばれる)」とは独立した記憶を持っている事がほとんどである。
このような理由から、解離性同一性障害の患者のほとんどが幼児期に何らかの虐待、特に児童虐待を受けている。
470:名無しさん@入浴中
10/01/30 23:12:47 4ELN7Ibd0
なお、欧米にはイマジナリーフレンド(imaginary friend=想像上の友人)という概念があるが、これは幼少の子供に普通に見られる
現象で成長するにつれ消失するのが普通である。イマジナリーフレンドが強いストレスにより交代人格化することはあり得るが、
単なるイマジナリーフレンドを持つことでこの疾患と診断することはできない。このことは、DSMの定義にも明記されている。
「普段の自分」と「別の誰か」は基本的には上記のように別の記憶をもっているが、「別の誰か」が「普段の自分」に対し
【記憶を引き継いでもいい】と判断した場合は、「普段の自分」に記憶が引き継がれる。 但し、「記憶の引継ぎ」の
タイミングについては個人差があり、数日後若しくは数週間後に突然記憶が引き継がれるケースもあり「普段の自分」が困惑してしまうケースがある。
診断 [編集]
診断基準にはDSMやICDが使われることが多い。両者に共通するものとして、次のような症状が挙げられる。
2つ以上の複数の明確な人格状態が存在する
その複数の人格状態が患者の肉体を入れ替わり支配している
人格間の記憶は独立しており、これにより、物忘れでは説明できないほどの強い記憶喪失を伴う
薬物のような物質的作用や生理的作用によるものではない
しかし、これらを短時間で確認することは困難である上、人格交代間は記憶喪失を起こしているため、
他人格の存在に患者本人が気付いていない場合が多く、診断には時間がかかるとされる。
事実、この疾患の多くは幼少期に発症するが、10代のうちに診断を受けることはむしろ稀である。
なお、DSMでは子供の空想や薬物の影響によるものはこの疾患に含めない。
この薬物の作用とは、具体的にはアルコール飲料を飲んだ時の一時的な性格の変容や記憶喪失などを言う。
患者の解離の程度を測定するために、DES(Dissociative Experiences Scale)、SDQ-5
またはSDQ-20(5/20-item Somatoform Dissociation Questionnaire)、DDIS(Dissociative Disorders Interview Schedule)、
SCID-DR(Structured Clinical Interview for DSM-IV dissociative disorders, Revised)などの
スケールが補助的に利用されることがある。
471:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:01:15 cBcq69hP0
以前は、人格統合を行うのが最善の治療であると考えられていた。人格統合とは、人格を1人ずつ消していく
(医師・セラピストの中には人格に自殺をさせたり、悪霊払いのような手法をとるものもある)、
あるいは似通った人格同士をカウンセリングにより統合することで最終的に1人の人格に戻すという治療法である。
しかし、最近ではこの治療法については否定的な意見も多く、複数の人格はその必要があるから存在しているのであって、無理に消去することはかえって患者の状況を悪化させると考えられている。人格統合の手法を取らず、人格同士がお互いに協力し合って生活を送れるようにする
「共存」を目指す治療法も存在する。
現在では、まず患者の状態を正確に把握すること、次に人格同士の誤解や対立をなくすと同時に主人格を含む各人格の精神の安定を
目指すことが第一だとされる。つまり、システムの把握と安定であるが、これには長い年月を要する場合が多い。
ほとんどの場合、主人格の知らない心的外傷(いわゆるトラウマ)体験の記憶を交代人格が別個に持っており、
その場合交代人格に対しても別個に心的外傷の処理が必要とされる。患者の安全を考えた場合、
この作業は人格同士の統合や共存よりも優先されるべきであろう。
喪失した記憶を無理に引き出すことは良くないとされる。交代人格から聞いた心的外傷体験を、
その体験の記憶のない人格に知らせることも同様である。この疾患を持つものは心理的に非常に不安定な状態にあることが多く、
また、抱えている心的外傷も長期にわたる凄まじいものである場合が多いので、いたずらに心的外傷を想起させることは、
パニックや自殺などの大きな危険を伴うからである。
このようなさまざまな理由から、患者とセラピストの信頼関係の確立も重要な要素となる。システムの安定に伴い、
心的外傷体験の想起と再記憶といったPTSDの治療に似たプロセスが慎重に行われる。
投薬は、対症的に抗不安薬や睡眠導入剤などが多く使われる。症状が重い場合は抗精神病薬が用いられる場合もある。
しかし、この疾患の治療には非常に長い時間がかかるため、身体への負担を考慮してなされるべきであろう。
472:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:01:42 cBcq69hP0
また一般にこの疾患の患者が薬物依存を生じやすい傾向にあるとされる点にも留意する必要がある。
治療には何年も要するのが普通であり、医師やセラピストの適切な指導のもとで根気強い治療が必要である。
それは家族に対しても同様であり、家族内のものがこの疾患についてより学び、本当の意味での苦楽を共有することも必要である。
解離性同一性障害に対する誤解 [編集]
解離性同一性障害は精神医学で認知されてからの歴史が非常に浅く、その特徴的な症状から比較的誤解されやすい疾患であると言える。
架空の病気であるという誤解 [編集]
もっとも大きな誤解が、この疾患は存在しない架空の病気であるという考えである。
その理由の一つとしてよく挙げられるのが、近年における急激な症例の増加である。そもそもこの症例はアメリカで主に報告され、
その他の地域では滅多に見られないとされていた。文化依存症候群とみなす人もいたほどである。
ところがアメリカのDSM-III(関連用語の項参照)で多重人格が取り上げられて以降、世界中で症例の報告が相次ぎ、
12年後にはICD-10(関連用語参照)にも多重人格のカテゴリが作られることになる。この現象の説明として、
この疾患の存在を知った者が相次いでこの症状を詐病したのだという主張である。
しかし、この疾患は、統合失調症の診断基準の一つであるクルト・シュナイダーの一級症状の全て、
あるいはその大半を満たすケースが多く、同時にうつ病や境界性人格障害に似た症状を示す(あるいは併発する)ことが多いため、
DSM-III以前は他の疾患と誤診されてきたのだろうと考える方が妥当である。事実、多くのこの疾患の患者は、
その診断が下される前に何らかの誤診を受けている。
また、この疾患があまりに特徴的であるため今まで憑依現象(例えばキツネ憑き、狸憑き、馬憑き)などの心霊現象として
片付けられていた可能性も高い。広義のシャーマニズムは世界中に存在し、憑依が起こる様子がこの疾患の人格交代時の挙動に
類似しているケースも多い。
さらにその特徴的で他人の興味を引きやすい症状から、虚偽性障害や詐病の対象となることが多い事実も挙げられる。
このことがこの疾患の誤った認識を生み、またこの疾患の診断をより難しいものにしているとも言える。
473:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:01:52 QDgpRGv/0
>川崎署は2日、インターネットの掲示板に自民党の田中和徳衆院議員(神奈川10区)を殺害すると書き込んだとして脅迫の疑いで、無職大沼慶太容疑者(34)を逮捕した。
>川崎署によると、大沼容疑者は「田中議員とは面識がない」と話しており、同署が裏付け捜査を進めるとともに動機を調べている。
>逮捕容疑は3月20日、携帯電話から掲示板に「田中和徳は殺しますよ。明日、JR川崎駅で演説をするときにダガーナイフで心臓を刺します」と書き込んだ疑い。一般の閲覧者からの110番で書き込みが発覚した。
>田中事務所によると、書き込みを受け、3月21、22両日の街頭演説を中止した。田中議員は「このような形で政治的に圧力をかけることはあってはならない」と話している。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
474:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:02:21 cBcq69hP0
他の疾患との混同 [編集]
もう一つの誤解が、別の疾患との混同である。専門家の中にさえ、この疾患を統合失調症の症状の一つだと断定しているものもいるが、
統合失調症とこの疾患は、類似する症状が多いものの、全く別の疾患であるというのが現在の考え方である。
また、以前は解離性障害がヒステリー(転換性障害と解離性障害の総称。現在はこの用語は用いられない)の一種として
カテゴライズされていたため現在でもこの疾患が俗語的な意味でのヒステリー(一時的な感情の爆発)の一種と誤解されることがある。
しかし、感情の爆発で人が変わったようになることとこの疾患とは何の関係もない。
さらに、解離性障害と境界性(人格)障害、多重人格障害と人格障害など疾患名の相似からこの疾患と境界性人格障害とを混同している
例も非常に多く見られる。解離性人格障害という両者を完全に混同した病名を目にすることも多い。この疾患が境界性人格障害に
似た症状を示す(または併発する)例が多いこと、逆に境界性人格障害の患者が同一性の障害や解離を示す例が多い事実が、
この混同をより深刻なものにしている。かつて「多重人格障害」という診断名が用いられていたことから誤解が生じる場合があるが、
この時期から現在に至るまで、この疾患は一貫して「解離性障害」の一種とされ人格障害に分類されたことはない。
その他、混同されやすい類似した名称をもつ疾患 [編集]
次の疾患はいずれも解離性障害には含まれず、全く別の疾患である。
回避性人格障害
性同一性障害
性格の多面性との混同 [編集]
この疾患に対し「人間誰しも多重人格的な部分がある」と言うものもあるが、性格の多面性とこの疾患とは根本的な違いがある。
前者が単に口調や応対の変化に留まるのに対し、この疾患の患者は人格ごとに独立した記憶を持っている点である。
これはそれぞれの人格にとって、記憶喪失として現れる。
475:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:03:12 cBcq69hP0
また、氏名・性別・年齢・食(服)の好み・口調・筆跡などもまったく異なる。
上部の記述にあるが、「普段の自分」と「別の誰か」は基本的には上記のように別の記憶をもっているが、「別の誰か」が
「普段の自分」に対し【記憶を引き継いでもいい】と判断した場合は、「普段の自分」に記憶が引き継がれる。
但し、「記憶の引継ぎ」のタイミングについては個人差があり、数日後若しくは数週間後に突然記憶が引き継がれるケースもあり
「普段の自分」が困惑してしまうケースがある。
用語 [編集]
システム
system。この疾患の患者個人が持つ全ての人格状態とそれらの関連、それらを取り巻く全ての精神的要素などを1つの体系とみなし、
便宜的にこう呼ぶ。人格システムともいう。
人格状態
ego stateの訳語。システムに複数見られる、あたかもそれぞれが一個人かのように独立した自我状態のこと。名前、性別、
年齢などが戸籍上のものと異なる場合もある。単に人格(personality)と呼ぶこともある。同一性(identity)とも。
基本人格
original personalityの訳語。オリジナル人格とも。出生時に持っていた本来の人格。複数の人格状態を持った時点で基本人格は
失われるとする見方もある。
主人格
host personalityの訳語。基本人格と混同されがちだが、こちらは普段外的に活動している時間が長い人格のことを指して呼ぶ。
戸籍上とは異なる名前を持っていたり、ある時期から主人格が別の人格状態に交代するケースも珍しくない。
476:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:03:51 mPB/jKQv0
交代人格
alter personalityの訳語。主人格かつ/または基本人格以外の人格状態を指す場合が多い。
保護人格
保護者人格とも。交代人格のうち、システムやその肉体を守る行動を取る人格。これとは逆に肉体や精神に意図的に
危害を加えようとする人格もまた存在する。
ISH
Inner Self Helperの略。「内的自己救済者」。ラルフ・B・アリソンが1974年に最初に提唱した概念で、アリソンは、
誰もが持つ「超自我」または「理性」が人格システムに見えている状態がISHであるとした。アリソンの考えに従えば、
ISHは統合の対象とはならず、通常システムにつき1人しか存在しないことになる(ただしアリソン自身、複数のISHが「階層的」に
存在するケースを認めている)。ISHの本質については、リチャード・P・クラフトがアリソンのものよりも曖昧な定義を発表するなど、
専門家の間や熟練した治療者の間でも意見の相違がある[2]。
統合
integrationの訳語。人格状態同士を結びつけることでシステム中の人格状態の数を減らすこと。狭義には人格状態を1つにすること。
以前はこの疾患の治療目的と考えられていた。
477:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:05:02 mPB/jKQv0
診断基準によるこの疾患の名称の相違 [編集]
DSM-III(1980) Multiple Personality Disorder(略称MPD), 和名 多重人格障害
親カテゴリ: Dissociative Disorder, 和名 解離性障害
ICD-10(1992) Multiple Personality Disorder(略称MPD), 和名 多重人格障害, ICD10コード F44.81
親カテゴリ: Dissociative [conversion] disorders, 和名 その他の解離性[転換性]障害
DSM-IV(1994) / DSM-IV-TR(2000) Dissociative Identity Disorder(略称DID), 和名 解離性同一性障害
親カテゴリ: Dissociative Disorder, 和名 解離性障害
現在はDSM-IV / DSM-IV-TRに従い解離性同一性障害と呼ぶのが一般的である。
精神病(せいしんびょう)という言葉はさまざまな意味で用いられる。精神症とも用いる。
対応する英語は、シュナイダーの意味(=精神疾患)では「mental disease / mental illness / mental disorder /
mental impairment / psychopathy[1]」、それ以外の意味では「psychosis / psychotic disorder[2]」が用いられる。
定義はさまざま [編集]
エミール・クレペリンは、精神病を、統合失調症・双極性障害・てんかん等の「内因性の精神疾患」
と定義しこの3つを三大精神病と呼んだ。カール・ヤスパースもこの3つを「大精神病」と呼び、「精神障害を伴う既知の身体疾患」
「精神病質」とともに精神疾患のカテゴリーとした。
クルト・シュナイダーは、精神疾患一般を精神病と呼んだ。
478:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:05:57 mPB/jKQv0
重篤な精神疾患を精神病と呼ぶこともある(例えば強い心因反応は「反応精神病」「心因精神病」)。
ICD-10や『精神障害の診断と統計の手引き』 (Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)
(最新の版はDSM-IV-TR)では精神病は「精神病性障害 (psychotic disorder)」と表現され、気分障害
(注:例外もあり)・てんかん・不安障害・身体表現性障害・解離性障害などは精神病に含まれない。
精神病と原因 [編集]
精神病の原因には、内因・外因・心因がある。これらが複数重なって精神病が発症することもある。
この3つに環境因も加えることがある。
心因を主とする精神病 [編集]
心因性精神病は、ストレスなどの心的要因によって起こった、精神の強い反応である。反応精神病では、
人格の解体・現実検討能力の著しい障害が見られる。ICD-10では、症状に応じて急性一過性精神病性障害 (F23) や
感応性妄想性障害 (F24) などに含める。一ヶ月以内に症状が治まる場合、DSM-IV-TRでは短期精神病性障害に含めることになる。
内因を主とする精神病 [編集]
内因性精神病は、原因が脳自体にあると思われるが、いまだに原因が明確には解明されていない精神病である。
たとえば内因性精神病の代表である統合失調症は、先天的な脆弱性のあるところに環境的な要因が加わって発症するとされている。
内因性精神病と心因性精神病は、ICD-10では「統合失調症、統合失調症様障害と妄想性障害 (F20-F29)」に、
DSM-IV-TRでは「統合失調症および他の精神病性障害」にそれぞれ含まれ、症状に応じて細分類がなされる。
症状精神病
感染などの脳以外の身体疾患によって現れる。
てんかん
今日では精神病に含めない。ICD-10・DSM-IV-TRのいずれにも、てんかんは独立した項目として存在しない。
中毒精神病
アルコール・覚せい剤・大麻などの物質に誘発される。
479:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:06:47 mPB/jKQv0
中毒精神病は、ICD-10では「精神作用物質使用による精神及び行動の障害 (F10-F19)・精神病性障害」に、DSM-IV-TRでは
「物質関連障害・物質誘発性精神病性障害」にそれぞれ該当する。
アルコール精神病
アルコールが直接原因ではなく、ニコチン酸・チアミンの不足によって起こる。
覚せい剤精神病
幻覚・妄想を中心症状とした、統合失調症に似た精神病。断薬時に重篤な離脱症状は起こらないが、初回よりもはるかに少量・
短期間の再摂取で、精神病症状が再燃する(逆耐性現象)。
大麻精神病
大麻乱用後に起こることがあるとされている仮説の精神病。大麻との因果関係を示すエビデンスはなく、疾患単位は確立されていない。
アルツハイマー型認知症(あるつはいまーがたにんちしょう、Alzheimer's disease; AD)は、認知機能低下、
人格の変化を主な症状とする認知症の一種である。日本では、認知症のうちでも脳血管性認知症、レビー小体病と並んで
最も多いタイプである。
アルツハイマー型認知症には、以下の2つのタイプがある。
家族性アルツハイマー病(Familial AD; FAD)
完全な常染色体優性のメンデル型の遺伝パターンを示すもの。遺伝性アルツハイマー病ともよばれる。
アルツハイマー型老年認知症(Senile dementia with Alzheimer's type; SDAT)
アルツハイマー型認知症の中でほとんどを占める。老年期(60歳以上)に発症するもの。
480:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:07:31 mPB/jKQv0
歴史 [編集]
世界で最初の患者になったアウグステ・D
「アルツハイマー型」の名は、最初の症例報告を行ったドイツの精神医学者アロイス・アルツハイマーに由来している。
アルツハイマーはドイツ精神医学の大家、エミール・クレペリンの指導のもと、ルードウィヒ・マキシミリアン大学で
研究活動に従事していた(なお、「レビー小体型認知症」にその名を残すフレデリック・レビーも同じ時期同教室に在籍している)。
アルツハイマーは、1901年に嫉妬妄想などを主訴としてはじめてアルツハイマーの元を訪れた、世界最初の患者アウグステ・
D(Auguste Deter)に関する症例を、1906年にチュービンゲンのドイツ南西医学会で発表した。
また、翌年『精神医学およ法精神医学に関する総合雑誌』に論文を発表した。その後、この症例はクレペリンの著述になる精神医学の
教科書で大きく取り上げられ、「アルツハイマー型痴呆(アルツハイマー病)」として広く知られるようになった。
現在は医学用語としては若年層の発症したものを、狭義の「アルツハイマー病」と呼び、60歳以上の高齢者に発症したものを
「アルツハイマー型老年認知症」と呼んで区別している。これらの分類は、新薬が出てきた現代では重要度がましてくると推測される。
疫学 [編集]
年間発症率 [編集]
世界中の23の研究を基にしたメタ分析によると、アルツハイマー型認知症の年間発症率は、90歳まで指数関数的に増加する。
マサチューセッツ州ボストン東部での調査では、年間発症率は、0.6%(65~69歳)、1.0%(70~74歳)、2.0%(75~79歳)、
3.3%(80~84歳)、8.4%(85歳~)となっている。
FADの頻度は全アルツハイマー症候群のうち数%程度である。
481:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:08:15 mPB/jKQv0
家族集積性 [編集]
アルツハイマー病のサブタイプには、常染色体優性の遺伝をする、「家族性アルツハイマー病」(FAD)がある。
原因遺伝子としては4種類が知られており、21番染色体のアミロイド前駆体蛋白遺伝子、14番遺伝子のプレセニリン1遺伝子、
1番遺伝子のプレセニリン2遺伝子、19番遺伝子のアポリポ蛋白E遺伝子のいずれかが変異を起こすとFADが発症する。FADは、
常染色体優性遺伝、つまり片方の親がFADであれば子供は性別に関係なく2分の1の確率でFADに罹患するというものである。
そうでない大部分のアルツハイマー型認知症にも、遺伝的要因は少し影響する。親族にアルツハイマー型認知症の患者がいる場合、
多少罹患のリスクが上昇すると言われている。特に50~54歳に本症を発症した身内がいる場合、本症を早期発症する危険は約20倍に
上るというデータがある。
発症の危険因子 [編集]
年齢・家族歴・ApoEe4などの遺伝子型・高血圧・糖尿病・喫煙・高脂血症・ある種の生活習慣などが本症の危険因子となる。
本症を含む認知症の発症危険因子の詳細は、認知症#危険因子を参照。
たとえば、アルツハイマー病罹患リスクは、糖尿病患者では1.3~1.8倍に、特にApoEe4アリルが伴う糖尿病の場合は、
5.5倍に増加すると報告されている[1]。
482:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:15:56 KeZKGLxp0
A.生活習慣上の危険因子 [編集]
(下記の予防の項も参照)
食習慣では、魚(EPA・DHAなどの脂肪酸)の摂取、野菜果物(ビタミンE・ビタミンC・βカロテンなど)の摂取、
赤ワイン(ポリフェノール)の摂取などが本症の発症を抑えることが分かっている。1日に1回以上魚を食べている人に比べ、
ほとんど魚を食べない人は本症の危険が約5 倍であるというデータがある。
運動習慣(有酸素運動で高血圧やコレステロールのレベルが下がり、脳血流量も増す)も発症の危険を下げる。ある研究では、
普通の歩行速度をこえる運動強度で週3回以上運動している者は、全く運動しない者と比べて、発症の危険が半分になっていた。
知的生活習慣も発症の危険を下げる。テレビ・ラジオの視聴、トランプ・チェスなどのゲームをする、文章を読む、楽器の演奏、
ダンスなどをよく行う人は、本症の発症の危険が減少するという研究がある。
たばこは、発症の危険性を高める。自らタバコを吸う(能動喫煙)だけではなく、非喫煙者であってもタバコから出る
有毒物質(受動喫煙)の影響を受け発症率が高まる。[2]
B.喫煙に関する議論 [編集]
喫煙が本症の危険因子か否かについては、これまで議論があった。喫煙を含むニコチンの摂取がニコチン性アセチルコリン受容体より
ドパミン神経系に作用し、アルツハイマー型認知症の発症を減少させるという説もあった(→[3])が、後に、この説を唱える研究団体が
たばこ産業から資金を受け取っていた事実が暴露された[2]。 この説は、喫煙自体が他の疾病リスクを高める性質があるほか、
複数の大規模なコホート研究・症例対照研究などによって、現在では否定されている[3]。19の疫学研究のメタ分析[4]では、
喫煙により本症の発症のリスクが1.79倍に有意に上昇するという結果が得られている。
また、受動喫煙についても、本症の発症リスクが上昇する旨の調査結果が発表されている。[4]
C.睡眠不足との関連 [編集]
アルツハイマー病の原因として、脳内でのアミロイドベータ(Aβ)の蓄積が考えるれているが、アメリカワシントン大学などの研究チームの、
2009年に行ったマウスを使った実験で、次の結果を明らかにした。
睡眠中Aβが減少し、起床中に蓄積する。
睡眠時間の短いマウスはAβの蓄積が進行し、不眠薬を与えると改善した。
483:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:16:24 KeZKGLxp0
症状 [編集]
概略 [編集]
症状は、徐々に進行する認知障害(記憶障害、見当識障害、学習の障害、注意の障害、空間認知機能、問題解決能力の障害など)であり、
生活に支障が出てくる。重症度が増し、高度になると摂食や着替え、意思疎通などもできなくなり最終的には寝たきりになる。
階段状に進行する(すなわち、ある時点を境にはっきりと症状が悪化する)脳血管性認知症と異なり、徐々に進行する点が特徴的。
症状経過の途中で、被害妄想や幻覚(とくに幻視)が出現する場合もある。暴言・暴力・徘徊・不潔行為などの問題行動
(いわゆる周辺症状)が見られることもあり、介護上大きな困難を伴うため、医療機関受診の最大の契機となる。
病期分類 [編集]
アルツハイマー病の病気の進行は大きく3段階に分かれる。根本的治療法のない病気なので下記のように慢性進行性の経過をとる。
第1期
記銘力低下で始まり、学習障害、失見当識、感情の動揺が認められるが、人格は保たれ、ニコニコしており愛想はよい。
第2期
記憶、記銘力のはっきりとした障害に加えて高次機能障害が目立つ時期で、病理学的な異常が前頭葉に顕著なことを反映して
視空間失認や地誌的見当識障害が見られる。この時期には、外出すると家に帰れなくなることが多い。更に周囲に無頓着となったり
徘徊や夜間せん妄もみとめられる。特に初老期発症例では、感覚失語、構成失行、観念失行、観念運動失行、着衣失行などの
高次機能障害も稀ではない。
第3期
前頭葉症状、小刻み歩行や前傾姿勢などの運動障害もみられ、最終的には失外套症候群に至る。
病理学的所見 [編集]
アルツハイマー病患者(左)と一般人(右)の脳のPiB-PETスキャン画像。アルツハイマー病患者はアミロイドβの沈着量が多い。
狭義のアルツハイマー病では病理学的に脳組織の萎縮、大脳皮質の老人斑の出現がみられる。
老人斑はアミロイドベータ(Aβ)の沈着であることが明らかになっている。死体の髄液から脳内のAβを定量するキットも
実用化されている。
484:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:16:55 KeZKGLxp0
アミロイドβ。リボンモデル。
しかし、このAβが本症の直接原因なのか、それとも結果であるのかについて結論は得られていない。
ただ、FADの原因となるアミロイド前駆体蛋白遺伝子変異、プレセニリン遺伝子変異のいずれもAβの産生亢進を誘導することが判明している。
日本のアルツハイマー型老年痴呆は必ずしも、この病理学的条件を満たしていないものが多く、臨床症状だけで診断されたものも多い。
死後の病理解剖で脳動脈硬化病変が主体の認知症も多数含まれている。
日本では家族の、死後の「脳病理解剖」への同意率が極めて低い現状があり、アジア人の認知症の病理研究は、白人に比べ著しく遅れている。
画像からみられる脳の変化 [編集]
CT・MRIによるもの [編集]
CT・MRIでは、進行すると、側脳室の拡大・脳溝の拡大・シルビウス裂の拡大などの大脳の萎縮が見られるようになる。特に海馬は、
他部位と比較して早期から萎縮が目立つ。
SPECTによるもの [編集]
SPECT所見では、脳血流・グルコース消費量・酸素消費量が側頭葉・頭頂葉で比較的強く低下するのが特徴とされる。
鑑別疾患 [編集]
認知症を示す疾患すべて
(脳血管性認知症・ピック病・進行性核上性麻痺・ハンチントン舞踏病など)
うつ病
せん妄
485:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:17:30 KeZKGLxp0
アルミニウム原因説 [編集]
原因説のきっかけ [編集]
アルミニウムイオンの摂取がアルツハイマー型認知症の原因のひとつであるという説がある。 この説は、第二次世界大戦後、
グアム島を統治した米軍が老人の認知症の率が異常に高いことに気がつき、地下水の検査をしたところアルミニウムイオンが非常に
多いことがわかったことによる。雨水と他島からの給水によってその率が激減したこと、また紀伊半島のある地域での
アルツハイマー患者が突出して多かったのが上水道の完備により解決したことがその根拠とされている。後者も地下水中の
アルミニウムイオンが非常に多かったことが示されている(これら調査例は、地域の人口動態などの裏付けがない
(家族の集積性や崩壊過程等を考慮しない)単純比較であり、学会や多くの学識経験者が支持している研究成果ではないことに注意)。
日本国内での伝播 [編集]
日本におけるアルミニウム原因説の広がりは、1996年3月15日に毎日新聞朝刊により報道されたことによる。記事では、
1976年にカナダのある病理学者がアルツハイマー患者の脳から健常者の数十倍の濃度のアルミニウムを検出した例や、
脳に達しないという見方が大勢であったアルミニウムイオンが血液脳関門を突破することが明らかになったことなどを紹介している。
この記事は、1面ではなく家庭欄のベタ記事扱いであったが大きな反響を呼び、後に読売新聞、朝日新聞なども同様の記事を掲載した。
これら報道により、既に海外では下火となっていたアルミニウム原因説が、日本では次第に有力視されるようになった。消費者の一部には、
一般的に調理で用いられるアルミ鍋やアルミニウムを含む薬剤でろ過する上水道水に対して拒絶する動きが起こり、
高価な鍋セットや浄水器を販売する悪徳商法も盛んになるなどの余波も生じた。
486:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:18:03 KeZKGLxp0
因果関係について [編集]
アルミニウムとアルツハイマー病発症との因果関係は、完全には否定されていないが、世界的に認められているというわけでもない。
業界団体である日本アルミニウム協会などはもとより、アメリカ食品医薬品局も、アルミニウムとアルツハイマーの関係を否定している。[5]
学会等で発表される事例も、日本人の手によるものの他は僅かである。現在では、アルツハイマーの発症原因のほとんどが、
遺伝子そのものの変異や外的要因(前出の疫学の項を参照)など複数の要素が考えられている。
一方、人工透析器にアルミニウムが使用されていたため患者に痴呆が発生した事件は確認されているが、これは
血液に直接アルミニウムが流れた事例であるので、経口摂取と同列に論じる事ができるかと言う点について確認されていない。
リスク [編集]
日常生活で摂取する量での影響(リスク)について、過度に心配する必要はない。また、欠乏症もないと考えられているため、
敢えて摂取する必要もない。[6]
治療 [編集]
薬物療法 [編集]
近年の研究から、漢方方剤である「抑肝散」が、進行したアルツハイマー型認知症で起こる妄想や、徘徊(はいかい)、
暴力などの抑制に効能があることが知られている[5][6]。
日本のエーザイ株式会社により開発された、アセチルコリン分解酵素阻害薬、塩酸ドネペジル(商品名アリセプト)が
認知改善薬としてアルツハイマー型認知症を中心に使用されている。日本では1999年に薬価基準に収載され保険診療にて使用されている。
487:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:18:39 KeZKGLxp0
記憶や認知機能にアセチルコリン作動性ニューロンが関与しているという説があるが、ドネペジルはアセチルコリン作動性
ニューロンの機能を高めるため記憶機能などが高まるものである。
また、塩酸メマンチンは、中等度・重度アルツハイマー型認知症の改善薬としてEUおよびアメリカで使用されている。
日本では臨床試験中である。
その他、アルツハイマー型認知症に伴い、不眠、易怒性、幻覚、妄想などの「周辺症状」と呼ばれる症状に対して、
適宜対症的な薬剤(睡眠導入剤、抗精神病薬、抗てんかん薬、抗うつ薬など)の投与が有効な場合がある。
また、易怒性・切迫感・焦燥感のあるものには、加味温胆湯が有効であるという臨床結果が報告されているなど、
漢方薬が有効な場合が少なからずある。
その他の治療 [編集]
散歩などによる昼夜リズムの改善、なじみのある写真や記念品をそばに置き安心感を与える回想法や、
昔のテレビ番組を見るテレビ回想法など、薬物以外の介入が不眠や不安などに有効な場合もある。
介護保険やデイケアなど社会資源の利用も有用である。しかしながら、この症状がひどくなると、
デイケアの施設にいる事自体が困難になる為(本人はどうして自分がここにいるのか状況が分からなくなってしまう故に、
施設職員の制止を振り切って、施設から危険な方法で脱走を試みたりする事がある)、難しい問題でもある。
488:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:19:56 KeZKGLxp0
予防 [編集]
逆のデータが存在したり、他の疾患のリスク上昇との兼ね合いもあり、すべての人に推奨するものではないが、
以下の要因が「本症の予防に役立つ」ことを示唆するデータが出されている。
ビタミン類摂取 [編集]ビタミンE 一方では、ビタミンEは全死亡率を増加させるとのデータもある。
ビタミンB6、ビタミンB12 葉酸
食習慣 [編集]低脂肪食、魚類 十分な果実・野菜類 地中海的食習慣
ライフスタイル・活動度 [編集]適度な身体的・精神的活動(有酸素運動・会話など) 喫煙をせず受動喫煙も避ける
薬物 [編集]降圧剤 コリンエステラーゼ阻害剤 NSAID COX2選択型は心血管イベントの危険性を増す可能性があるため、推奨されない。
スタチン類 抑肝散(漢方薬)
489:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:20:45 KeZKGLxp0
きちがいとは、本来は発狂した人間、端的に精神状態が著しく常軌を逸した人間、または常軌を逸した犯罪行為などを行う人間を表現するにあたり用いられる俗語。
漢字では気違い、気狂い、瘋とも表記する。気が違う、気が狂う、狂人とも表現する。
動詞にすると、「気違いじみる」(自上一)などと使われる。
転じて統合失調症患者、精神障害者、知的障害者、発達障害者、または常識的な知識や良心などが欠如した者(DQN)に対する、
侮蔑的な意味を持って使われるようになる。
罵り言葉としてもしばしば使われる一方で、「- 愛好家」「- バカ」という意味でも使われている。
特に1970年代ごろまではTVや書籍、漫画などのメディア媒体や一般の会話でも日常的に使われていた。
しかし、1980年代に回復治療期に、テレビ・ラジオでこの語を聞いた精神障害者がショックを受けることにより、
治癒を妨げる恐れが指摘されたことから、指摘を受けた関西の準キー局である毎日放送が使用の自粛を呼びかけた。
このため、現在ではほとんどの放送局で放送禁止用語とされるか、あるいは放送を自粛すべき言葉とされている。
これが転化して放送禁止用語=差別用語とみなされるようになった。
現在ではTVはもちろん、書籍や漫画、一般の会話でも使用されることは減っている。
昔の名作ドラマや、アニメがDVD化などされる際によくこの言葉が入っているので、以前はカットされる動きがあったがボイス部分に
不自然な空白(無音)が生まれるため、最近では「原作を尊重する」意味で手を加えないことも多くなっている
(冒頭に「お断り」のテロップが入る)。昔の漫画や書籍が近年になって復刻される際にも、「きちがい」や「気が狂う」という表記は
「気が変になる」「気がおかしくなる」など、比較的穏当な表現に差し替えられるか、全く別のセリフに置き換えられることが多い。
490:名無しさん@入浴中
10/01/31 00:21:13 KeZKGLxp0
ただし、一部の復刻本では「当時の表現を尊重」し、断り書きを載せた上であえてそのままにしている場合もある。
現代の漫画や書籍においては「きちがい」と堂々と書かれる事はほとんどないものの、「き○がい」など一部を伏字にした上で書かれる例もある。
「気違い」は「気が狂った」と解釈される事が多いが、実際にはもっと深く精神異常や洗脳、
マインドコントロール状態にある人間のことを総称している。
世の中には気違いにすら認定されず、江戸時代のえたや非人など人間扱いされない人々がいるのに比べれば、
気違い認定される人はいくぶんかマシである。薬などを使って意図的になることも可能である(推奨)。その精神異常性は、
この単語を書き表す際に多く現れている。「気が違う」と書くだけであるのに、何を血迷ったか「基地外」とか「キチ害」
とか変な当て字(仮借)をしてしまうし、時には「キチガイ」とカタカナで書き表したり、挙句の果てには字が分からないのか 「キ××イ」と伏字にしてしまうこともある。また、既知の外に属することから「既知外」とも。
ちなみに、「キチ×ガイ」と書いてあるときには 「鬼畜GUY」を意味するので注意が必要である。
また沖縄や横須賀など米軍基地の周辺では、正しい意味での「基地外(気違い)」と間違った意味の「基地外(基地の外側)」が混同されたり、
基地外米兵が耳にすると銃を乱射するおそれがあるため、「台所野郎(Kitchen Guy)」または「調理兵」と言うこともある。これが転じて
厨房という言葉が一般化した。