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否認は病的防衛機制として、病気利得を得るために(つまり、依存を続ける言い訳として)なされる。たとえば、
「世の中、面白くないことばかりだ」 (世の中のせいで依存し続ける)
「私はかわいそうな人なの」 (だから依存し続けても仕方ないの)
「人間は誰だって死ぬんだ」 (だから依存し続けても同じだ)
「使っていれば落ち着くんだ」 (だから依存し続けるメリットがある)
「法律に違反しているわけではない」 (だから依存し続けてもよい)
嗜癖性を持つ物質への依存では、禁断症状の発現を抑えることが病気利得となり、否認行動を強化する。このため、多くの嗜癖性物質は法的に厳しく規制されている(麻薬・覚せい剤・大麻など)。
衝動性 [編集]
依存症患者の特徴として、衝動性や、近縁の心理特性である刺激追求(sensation seeking)が高いことが知られている。
衝動性とは、「将来よくない結果をもたらす可能性があるにも拘らず、目前の欲求を満たすために手っ取り早い行動を行ってしまう特性」の
ことである。喫煙に対する依存では禁煙場所での喫煙を注意された者・携帯電話に対する依存では電車内での通話を注意された者など、
依存行為を阻止された事により発生する衝動的な暴力事件が起こっている。
行為の強化 [編集]
報酬による行為の強化には、「行為A」のあとに必ず「報酬B」が与えられる定型的強化と、「行為A」のあと、気まぐれに
「報酬B」が与えられる間欠的強化がある。間欠的強化のほうが、「行為A」への執着が高まることが知られており、
これはギャンブル依存症発症の機序のひとつとされる。