09/10/02 00:10:18 mtHfgnn50
それを行うのは
「痩せたい」
それだけだった。
やがて「食べて吐く」を1年繰り返し、奈津巳の体重は15キロ落ちた。
満足だった。
街の中の誰よりも足が細くて、ウエストの細い自分が大好きだった。
あの子よりも、この子よりも「自分が一番」と思えた唯一の瞬間だった。
しかし次に襲い掛かってくる拒食症に勝てなかった。
3日あったら口にするのはパン一切れとスポーツドリンク。
これが普通だった。
どうしても付き合いで食事することがあったら吐いていた。
主人に隠れて覚せい剤もやった、大麻もやった。
ワルイなんて思いもせずに、欲望に忠実に行動していた。
違法なクスリには幸いハマらずに済んだ。
今の主人、この時点ではまだカレシとのちょっとしたトラブルがキッカケで、
オーバードーズ-薬の過剰摂取-をしてしまった。
そのときあまりの栄養状態の悪さにしこたま点滴を打たれたが、
それがなかったら栄養失調で倒れていただろう。
「食べ吐き」行為を完全に治すのに2年かかったが、気がついたら治っていた。
10キロ太ってしまったが、それもそのときの自分で割り切れるようになった。
精神科は結局16歳からずっとかかりつけの病院があった。
今は通院上病院を変えてしまったが、ちゃんと私にあったクスリを出してくれている。