09/03/11 23:03:40 ciHljq6HO
>>15
資格によって実務経験の重要度は違ってきます。例えば、
実務経験必須資格の筆頭は弁護士です。これは資格の試験内容と実務に大きな隔たりがあるからです。
試験合格後の司法修習を終えても実務は出来ないでしょう。一例をあげると、
裁判では証拠が無ければ勝てないのは当然ですが、問題は証拠の質なのです。裁判官に評価される高質の証拠をいかに集めるか?
これが弁護士の腕の見せ所なのですね。しかしながら、(新・旧)司法試験及び司法修習いずれにおいても証拠収集のノウハウ
は学びません。実務にでてから自分で吸収し経験をつんでいかねばならないのです。
また税理士も実務経験が重要ですね。実際、税理士登録するには2年の実務経験が義務付けられている。
他方、司法書士の場合は事情が異なります。司法書士試験は記述式といって問題の事実関係を読んで
登記申請書を作成するという内容の試験が課されますが、これは実務に近い模擬申請なのです。
ですから司法書士試験に合格した方であれば実務の基礎は十分習得していると言えます。
そして、記述式で出題される事例は非常に難易度が高く、実務でも滅多にお目にかからないような複雑怪奇な問題が出ます。
従って、司法書士の場合は実務経験はあったほうがいいのは確かでしょうが(例えば相続絡みの不動産登記の
場面では、大昔に遡って戸籍謄本を集めることがあります。そのノウハウを学ぶ。)、
他資格のように試験と実務の乖離は無いので半年か一年位きちんと仕事をすれば登記業務は大丈夫です。
合格後、短期間で独立して一人前に仕事をしている司法書士は大勢います。