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薬害C型肝炎訴訟:「救済を」気力の訴え 原告ら、寒空の東京・銀座で
「同じ苦しみを味わった被害者は全員救済して」。薬害C型肝炎訴訟の原告たちは19日夜、
福田康夫首相に政治決断を迫るため東京・銀座で街行く人たちに訴えた。大阪高裁が和解骨子案
を提示した13日以降、街頭でのビラ配布や署名集めを続けてきた原告たち。精神的にも体力的にも
限界が近づく中、気力を振り絞った悲痛な叫びが、冷え込む街に響き渡った。
今月に入って全国の原告代表は東京に集結し、ホテル住まいで国に全面解決の働きかけを続けてきた。
自宅を離れ、病院での治療もなげうって行動する日々。表情には疲れが見えていた。
和解案が示される直前から、全国原告団代表の山口美智子さん(51)は食欲が衰え、
夜も気持ちが高ぶって眠れない。「私が今、倒れてはいけない」。必死に気持ちを奮い立たせ食事を口にするが、ホテルへの帰り道に訳もなく涙があふれる。
九州訴訟原告の出田妙子さん(49)は、慢性肝炎による強い倦怠(けんたい)感に苦しむ。
東京での行動を終え週末に熊本市の自宅に帰ると、ほとんど寝たきりだ。
そんな原告たちを支えているのは、訴訟に加われなかった人たちの分まで救済を勝ち取ろうという思い。
18日までに4万人以上の賛同署名が集まった。原告・弁護団は、19日を政治決断を求める期限に設定。銀座では原告や支援者ら約40人が、
最後まで望みをかけて支援を呼び掛けた。山口さんは「人生を奪われた。福田首相、私たちの最後の願いが届いていますか」と訴えた。
原告たちは20日以降、順次、帰郷する。【北村和巳、清水健二】
毎日新聞 2007年12月20日 東京朝刊