08/01/26 21:43:52 J2xcBCZE0
一つ、また一つと浮かび県小さな灯火が幾重にもかさ有り闇を払うその様は、力強く、美しい。
星みたい―絵里香がつぶやいた。
地上という名の空に揺れる、無数の星々の瞬き。
それは確かに彼女にとっては手を伸ばしても届かない、遠い輝きなのだろう。
だけど、人は前に進むことができるんだ。
空を飛び、宇宙を目指し、やがて月に立つことができたように。
僕が、ここにいるように。
だから、ねえ絵里香―
僕がいつか、キミを連れて行ってあげる。
あの、星の海に。
キミに相応しいような、上等なやつは用意できないかもしれないけど…
いつも灯りがついていて、いつもキミを迎える誰かがいて、夕食前には
いい匂いがする―そんな船できっと。