09/07/06 15:48:27 kFVq00Rk0
前スレ822へ
一時期、オオツノシカを典型的な例としていわれた「定向進化」ってのを考えてみるといい
この仮説が正しいか否かではなく、それの意味を考える。
社会に応用できる。たとえば先日NHKが放映した「天皇と憲法」に示されたように、
大日本帝国憲法の草案をまとめる段階で問題とされた「萬世一系」という概念、
「統帥権」規定の解釈拡大、第四條の立憲君主規定を批判する勢力、
憲法自体が内包していた問題が、やがてさらなる問題を招来した。ちょうど「定向進化」の概念のように。
いまの二次「萌え」の時流にもいえる。それ自体が内包した人物描写(キャラクター造形)の固定化が
やがて「萌えブーム」そのものを「定向進化」させる可能性がある。
ゲームで言うと、鍵っ子の古典だった「痕」のような内容が、後からきた鍵っ子には容易には受け入れられなかったり
「下級生2」のメインヒロインの設定に激しい拒否反応がでたり。(拒否反応の中身は様々としても)
こうして、この分野に取り込まれるユーザー自体の性向が、周囲の社会状況(現実における性風俗の現状など)との
相互干渉によって、ジャンルの固定化をまねくようになる。
あんたのいう「完璧な勝利」があるとすれば、それは、それらを自己のうちに認めたうえで
「理解」をユーザーがもつこと、あまり関心の置けない分野を含めて政治にも関心を持つこと、
敵対的な考えを嫌う前に、自分自身の言葉で表現できるほどにそれを知る努力を払うこと、
「寛容さ」を他の面でも応用すること。その先になら「完璧な勝利」は見えるかもしれない。
このようにして己の考えの枠を組みあげることを「弁証法」という。