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カリフォルニアの空軍基地の様子(Getty Images)
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は9月4日、米軍基地やその他の施設に、観光客と名乗る中国人グループが侵入した事例が米当局によって100件も記録されていると報じた。
WSJによると、米国防総省や連邦捜査局(FBI)などの機関は「ゲートクラッシャー」と呼ばれるこのような不法侵入を制限するための調査を実施しているという。
ゲートクラッシュの例としては、中国人らがニューメキシコのミサイル発射場に侵入したり、中国人のスキューバダイバーがフロリダのロケット発射場の近くで泳いでいた例が挙げられている。
その中には、中国人らがGoogleマップの案内に従って米軍基地内のマクドナルドを目指した事件があったが、より深刻な例としては、アラスカの陸軍基地で、基地内のホテルを予約していると主張して警備員を押し切ろうとした中国人のグループの例が報告されている。
米政府関係者は、こうした侵入は、機密性の高い場所でのセキュリティの強度を知るための試みであり、ゲートクラッシャーたちはそこで学んだことを中国政府に報告すると考えているとされる。
これらの事件のいくつかは、観光地ではない主要な空港から遠く離れた地域で起こっていることから、米当局者は、ゲートクラッシャーらが観光客である可能性が低いと考えている。
今回の事件は、米中間の緊張の高まりの中で報じられた。今年初め、米軍の戦闘機はサウスカロライナ州沿岸付近の上空で、中国のものみられる気球を撃墜した。米当局は、この気球が米国の機密施設をスパイするためのものだと主張したが、中国側はこの見方に強く反論した。
中国の国家安全保障省は8月、CIAと接触していた軍需産業の中国人社員(52)をスパイ行為で摘発したと発表した。この社員は留学先のイタリアで知り合ったCIA職員と親しくなり、軍事機密を提供していたという。この社員の逮捕の1週間前に、米当局は、米軍の機密情報を中国に送信した容疑でアメリカ海軍の水兵2人を逮捕していた。
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