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ひもを引いてエサを食べる賢い鳥、定説覆す | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
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橋を渡っていて、偶然橋の下にドーナツがぶらさがっていることに気づいたとしよう。とてもおいしそうで、お腹も空いている。しかし、ごちそうにありつくにはひと手間必要だ。あなたなら、ひもを引っ張ってみるだろうか?
テレビ番組の企画の話ではない。動物の知能を試すために、科学者たちはこのようなひもを使ったテストを長いこと行ってきた。もっとも多いのは鳥類だが、カンガルーやイヌ、ネズミ、キツネザル、ゴリラなども、すべてひもに興味を示し、合格している。
8月17日に科学誌「PLOS ONE」で発表された研究で、さらに2種類の動物がこのテストをクリアしたことが明らかになった。クロアカウソ属の一種であるバルバドスブルフィンチ(Loxigilla barbadensis)と、コクロムクドリモドキの亜種(Quiscalus lugubris fortirostris)で、どちらもカリブ海の島国、バルバドスに生息する鳥だ。(参考記事:「【動画】賢い鳥、イソップの難題をあっさり解決」)
この研究を率いたのは、カナダ、モントリオールにあるマギル大学の生物学者、ジャン=ニコラ・オデ氏だ。氏によれば、この2種類の鳥には高い問題解決力があることはすでにわかっていた。2015年に、都会に住むブルフィンチは田舎に住むブルフィンチよりもエサにありつくための課題を速く解けることを発表していたからだ。
「その後、どこまで複雑な問題を解けるのか調べることにしました」とオデ氏は話す。(参考記事:「動物の知力」)
晩めし前のひと仕事
ひものテストにはいくつかのバリエーションがあり、計160種類以上の哺乳類や鳥類に対して行われてきた。
この実験は、動物にはかなり複雑な作業だと考えられている。一度ひもを引っ張るだけではだめで、引っ張ってたぐり寄せるという行為を何度か繰り返さなければ、エサにありつけないからだ。
特に手や前足のない鳥類には難しい。しかし、くちばしでひもをくわえて引っ張り、足で押さえているあいだに、もう一度くちばしで引っ張るという方法でこの問題を解決する鳥類は多い。
実験では、ひもでぶらさがっている種エサを引き上げることができたのは、42羽のブルフィンチのうち18羽だった。コクロムクドリモドキは、31羽のうち2羽だけが湿らせたドッグフードにありつけた。低い確率に思えるかもしれないが、2羽が成功したことは、問題解決能力が種に備わっている証であり、大きな意義があると研究は位置づけている。
それでも、コクロムクドリモドキの成功率が低かったことから、オデ氏のグループは続く実験にはブルフィンチを使うことにした。用心深さ、新たな物への反応(新奇性恐怖)、連想など、さらに高度な認知を必要とするテストである。