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宇宙の「竜巻」、ハッブルがかに星雲で撮影 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
URLリンク(natgeo.nikkeibp.co.jp)
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今から1000年ほど前、おうし座内に突如として新たな星が出現した。あまりに明るく、日中でも見えるほどだった。
現在では、この異常ともいえる天文ショーは「超新星」であったことが知られている。地球からおよそ6500光年離れた場所で、死にゆく星が巨大爆発を起こしたものだ。
この不思議な星は出現から数年で地球の夜空から消えたものの、その残骸が見事な天体を形成した。かに星雲である。励起状態のガス雲が広がる様は、さながら明るい色の繊維で編んだタペストリーのようだ。(参考記事:「200万年ほど前に、地球の近くで超新星爆発」)
そして今、ハッブル宇宙望遠鏡が、初めてこの超新星残骸の中心部をのぞき込んでいる。3つの高解像度画像を組み合わせた上の画像からは、1000年前に生涯を閉じた星の中心核が、今でも自転しながら、周囲のガスに命を吹き込んでいる様子がわかる。
この中心核は、中性子星として知られる変わった天体である。主に中性子と呼ばれる粒子から成り、私たちの太陽とほぼ同じ質量ながら直径は30kmもないほどと、密度が非常に高い。(参考記事:「歴史上最も明るい超新星爆発の記録を新たに発見」)
かに星雲の中性子星は、周囲の物質をまき散らしながら、1秒間に約30回のペースで自転している。
ハッブル望遠鏡のプレスリリースはこう説明している。「タイムラプスで撮影したこの画像の中に淡い虹のように見えるのは、中性子星の近くにある物質が急速に移動している様子を示しています。撮影と撮影の間に物質が動くため虹のように見えているのです」
中性子星を取り囲む強力な磁場も見てとれる。画面の中、励起状態のガスぼんやりと青く浮かび上がっているが、これは磁場の中をほぼ光速で回転する電子から出る放射線によって、ガスが青く輝いて見えているのである。(参考記事:「重力波を生んだ太古のブラックホール衝突を解明」)