16/06/21 11:34:20.01 CAP_USER.net
SpaceX: 火星への定期貨物便ルートを開拓へ・2年おきに火星への貨物便を打ち上げ
Posted 8 days ago, by Hugh Willis
SpaceX CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は10日、2018年に打ち上げを予定しているFalcon HeavyロケットとDragon V2有人宇宙船を使用した火星への無人飛行実験が成功した場合には、
2年(実際には26カ月)ごとに火星ロケットを打ち上げることで、火星への新たな定期貨物便ルートを開拓するとの考えを明らかにした。
その上で、イーロン・マスク氏は、The Washington Postに掲載されたインタビュー記事の中で計画が順調に進んだ場合には、
2024年にも有人宇宙船に実際に宇宙飛行士を乗せて火星往還飛行を行うとする考え方を明らかにした。
実際に有人宇宙船を火星に着陸させて、その上で更に、火星から再びロケット発射を行い、再び地球にまで戻ってくるためには、ロケット燃料から食料、水まで膨大な物資が必要となることとなり、
SpaceXでは、それらの物資を新たに開拓を予定している火星への定期貨物便ルートを使用して送り込むことによって、2024年の有人火星飛行を成功させることを計画している。
イーロン・マスク氏は、「この有人火星飛行が成功するかどうかは全て、火星への定期貨物便ルートの開拓に成功するかどうかにかかっている」と述べた。
火星は、大気が希薄なためパラシュート降下の効果は薄い。その上、重力は地球の半分程度もあるため、これまでの惑星探査機のようにパラシュートで減速を行い、
最終的にロケットで軟着陸を行うという方式では、10~20トン近くある有人宇宙船を軟着陸させることは理論的には不可能となっていた。
SpaceXではこの難問を解決するため、地球の大気圏再突入時にも使用することができるロケットエンジンの精密逆噴射方式を開発し、
打ち上げに使用したFlacon 9ロケットを再び地上に着陸させて回収することに成功していた。
このロケットエンジンの精密逆噴射方式は火星でも使用することが可能で、火星への有人宇宙船の着陸はこの方式を用いて、行うことが予定されている。
SpaceXは、2024年に予定されている初の有人飛行が成功した場合には、その後は、火星への定期便の規模を拡大させることで、火星に植民地拠点を構築することを計画している。
イーロン・マスク氏はまた、火星への有人飛行には、開発中のDragon V2有人宇宙船ではなく、別途開発を進めている「Mars Colonial Transporter」という専用の惑星間航行用有人宇宙船を使用するとも述べた。
火星への有人飛行はNASAも計画しているが、NASAの計画については議会を中心に実現性を疑問視する向きもでており、
仮に、2018年に予定されている有人宇宙船を使った火星への無人飛行試験が成功した場合は、NASAの有人宇宙計画予算が全てSpaceXに配分され、
NASAの部分的民営化が進む可能性もでてくることとなる。
Hugh Willis is contributing writer of the Business Newsline. Send your comment to the author
URLリンク(business.newsln.jp)