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「アンガーセラピー」で使われる資料。米ロサンゼルスで(2016年5月14日撮影)。
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【AFP=時事】米ロサンゼルス(Los Angeles)のバーナード・マイナー(Bernard Minor)さん(58)は、400ドル(約4万2000円)の借金を返さなかった麻薬の売人を殺害し、26年間服役した。刑期を終えた現在は、怒りの抑制方法について教える「アンガーセラピスト」の一人として活躍している。米国では近年、このようなセラピストの数が増えている。
「以前はとにかく怒りっぽかった」と話すマイナーさん。AFPの取材には「11歳の時からストリートでの暴力に満ちた生活を送ってきた。今は人々を助けたい」と述べた。
家庭内暴力(DV)を専門とするマイナーさんが関わるのは「虐待してしまう人々」だ。「キレる」人が多いといったイメージを払拭することができないロサンゼルスでは近年、怒りの抑制を意味する「アンガーマネージメント」が注目を集めている。
これまでに1万7000人を治療してきたというベテランセラピストのジョージ・アンダーソン(George Anderson)さん(78)は、「紹介を受けて訪れる人の数が毎年20%ずつ増えている」と話す。
短気な性格として知られる有名人には、パパラッチに暴力を振るったとされるショーン・ペン(Sean Penn)さんやカニエ・ウエスト(Kanye West)さん、パーティーの騒音や公道レースでクレームを受けた腹いせに隣人の家に卵をぶつけたジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)さん、お手伝いさんに携帯電話を投げつけたスーパーモデルのナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)さんらがいる。
しかし、慢性の交通渋滞にイライラを募らせたり、殺人事件の発生率が国内有数だったりと、ここでのアンガーセラピーは何も有名人のためだけに存在しているわけではない。
■爆発する怒り
金融危機や、目まぐるしさを増すばかりの日常生活からのプレッシャー、さらにはストレスの増幅を招くとされる携帯端末を通じた人々との常時接触─アンガーセラピーの台頭の背景には、このような事情も見え隠れしている。
セラピー参加者の約70%は男性だ。自らの意志でセラピーを受ける人は約半数いるが、その多くは、長年苦しめられてきた配偶者や親族から説得されての参加だという。それ以外は、裁判所からの命令を受けた人たちがほとんどだ。
ハーバード大学(Harvard University)、コロンビア大学(Columbia University)、デューク大学(Duke University)の共同調査によると、米国では過去に怒りの感情に任せて衝動的な行動に出た経験があり、さらに銃も所持しているという人が、ほぼ10人に1人の割合に上るという。またハーバード大の別の調査では、同国10代の約3分の2が抑えきれない怒りの爆発を訴えていることも明らかになっている。
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