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毎日新聞2016年3月18日 10時20分(最終更新 3月18日 10時20分)
エジプトのダマティ考古相は17日、古代エジプトのツタンカーメン王(紀元前14世紀)の墓で日本人技術者が行った地中レーダー調査を詳しく分析した結果、隠された二つの未発見の部屋があることがほぼ確実となったと発表した。部屋の中には「有機物」と「金属」とみられる物体の反応が確認されたとしている。
英国人考古学者ニコラス・リーブス氏が昨年、墓には未発見の2部屋があり、伝説の美女でツタンカーメンの義母とされるネフェルティティ王妃が埋葬されている可能性があるとの新説を発表し、再調査が進んでいる。
新説が事実なら「世紀の大発見」(ダマティ氏)と言われ、調査の行方は国際的な注目を浴びている。これまでのところ、新説を裏付ける結果が出ている。詳細を詰めるため、今月末に新型レーダーを使って追加探査を実施し、4月1日に結果を発表する予定。
今回の探査は地中レーダー調査の機材を使い、日本人技術者の渡辺広勝氏(73)=横浜市=が昨年11月に作業した。ダマティ氏によると、王の埋葬室の北側と西側の壁の裏側に「90%以上」の確率で部屋がある。北の部屋に金属二つと有機物一つ、西の部屋に有機物一つとみられる物体の反応が確認された。
墓はエジプト南部ルクソールの「王家の谷」にあり「黄金のマスク」の出土で知られる。専門家の間で、古代エジプト王の墓としては規模が比較的小さく、構造が不自然と指摘されてきた。(共同)
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