【遺伝子医学】肝細胞がんで活性化するレトロウイルス由来のRNA 肝細胞がんの病態解明、診断マーカーへの応用に期待 理研at SCIENCEPLUS
【遺伝子医学】肝細胞がんで活性化するレトロウイルス由来のRNA 肝細胞がんの病態解明、診断マーカーへの応用に期待 理研 - 暇つぶし2ch1:もろ禿 ◆SHINE.1vOk もろ禿HINE! ★@\(^o^)/
15/10/29 18:12:38.86 .net
肝細胞がんで活性化するレトロウイルス由来のRNA | 理化学研究所
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図1 がんで発現が上昇するLTRと、正常組織におけるLTRの発現箇所
左図:がん化した肝細胞で発現が上昇した4,756個のncRNAのうち、ウイルス由来配列の特徴であるリピート構造をもつものを分類したグラフ。935個がLTRから転写されたものであった。
右図:がん化の影響をうけて肝臓で発現してしまったLTRの本来の発現箇所を確認した。ほとんどが精巣や胎盤といった生殖に関連する組織で本来発現するものであった。
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図2 患者ごとに異なるLTR発現量の上昇率
左図:4種類のLTRについて、21名の患者におけるがん細胞での発現上昇率を比較した。円グラフ内の茶色:10倍以上、黄土色:2倍以上、緑色:2倍以下の発現率であることを示す。
右図;LTRの発現上昇率と肝細胞がんの病態の関連性。LTRの発現が高いと、がんが再発したり、がんの悪性度が高かった(分化度が高くなかった)ことが分かる。
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図3 肝細胞がんモデルマウスにおけるLTRの活性化
肝細胞がんモデルマウスで特に発現上昇率の高い140個のLTRについて、がんの進行度との関係を調べた。がんの進行にともない、LTRの発現が上昇していることが分かる。

要旨
理化学研究所(理研)ライフサイエンス技術基盤研究センタートランスクリプトーム研究チームのピエロ・カルニンチ チームリーダーと橋本浩介研究員らの研究チームは、肝細胞がん[1]では
レトロウイルス[2]由来RNA の発現が活性化しており、がんの分化度や再発率などと関連していることを発見しました。
世界での肝臓がんによる死亡者数は全がん種の中で2位(日本では5位)で、国内の死亡者数は毎年3万人となるなど、その対策が重要な課題となっています注1)。肝臓がんの70~85%は、
肝臓の細胞そのものががんになる肝細胞がんであり、ゲノム解析からがん化に関わる遺伝子の解明が進められています。近年、肝細胞がんでは転写を制御するタンパク質の遺伝子に変異があり、
正常な転写ネットワークが破壊されている可能性が示唆されました。しかし、これらの解析はタンパク質をコードする遺伝子や一部のマイクロRNA(miRNA)[3]を対象としており、それ以外の
ノンコーディングRNA(ncRNA)[4]の解析はほとんど行われてきませんでした。
研究チームは、肝細胞がん患者から採取した肝臓組織を用いて、がん化した細胞とその周辺のがん化していない細胞からRNAを抽出しました。CAGE法[5]によりがん細胞特異的に発現する
RNAの解析を行った結果、肝細胞がんで有意に発現が上昇する4,756個のncRNAを見いだし、その20%近くがレトロウイルスに由来するLTR配列[6]を含むことを明らかにしました。RNA発現データと
臨床データを比較したところ、LTRの発現が強いほど再発のリスクが高いなど、肝細胞がんの病態との関連も分かりました。また肝細胞がんを発症するモデルマウスの解析においても、発現が
上昇したncRNAのうち18.9%がLTRからの転写であり、肝細胞がんの進行とともにその発現が高くなることが観察されました。これらの結果から、LTR発現の活性化はヒトとマウスの肝細胞がんに
共通の特徴であることが示されました。 肝細胞がんの発症メカニズムはまだ不明な点が多く、ncRNAの解析が今後の研究において重要な意味を持つことが予想されます。また肝細胞がん特異的な
LTRの発現は、肝細胞がんの診断マーカー[7]としての応用も期待できます。
本研究は、米国の科学雑誌『Genome Research』(10月28日付け:日本時間10月29日)に掲載されます。

(以下略)


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